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カルロス伊藤 さんの投稿された作品が46件見つかりました。

 
  • 僕と和子と敬太郎 第四話

    傷の手当ては一通り済んだが、僕の頭の中はそれ所じゃなかった。目の前に居るのは本当に僕のお祖父ちゃんお祖母ちゃんなのか…どうしてこんな時代に来てしまったのか、もう戻る事は出来ないんだろうか…時間が経つにつれ、事の重大さに頭がパニックになりそうだった。「健ちゃん、これからどうするん?」「あ、ああ…」そんな事聞かれても、どうするかなどという判断力は今の僕には一切無かった。すると、「そや、暫くの間敬ちゃ
    カルロス伊藤 さん作 [269]
  • 僕と和子と敬太郎 第三話

    よく見ると彼女のセーラー服も、下はスカートではなく『もんぺ』だった。周りの家屋も僕の時代の田舎のそれとは微妙に違い、明らかに時代を遡った造りのものが並んでいた。家の板垣には『富國』の下が破かれた貼紙があり、恐らくそれが富國強兵の文字が書かれた貼紙である事を推測した。僕は恐る恐る聞いた。「ねえ、今平成何年?」「へいせい…?なんじゃ、へいせいって。今は昭和、昭和20年、1945年じゃ。ようやくアメリ
    カルロス伊藤 さん作 [290]
  • 僕と和子と敬太郎 第二話

    どの位の間意識を失っていたんだろう…気が付くとそこにはセーラー服に三つ編みの少女が僕の顔を覗き込むように座り、ちょっと遠巻きに学生服を着た少年が立っていた。「大丈夫ですか?」少女が尋ねた。取り敢えず「大丈夫です」と返答したが、よく考えると(大丈夫な訳ないだろう、車に撥ねられたんだぜ…)と思いながらも自分の体を見回すと、掌にかすり傷が有り、うっすらと血が滲んでいる程度だった。あれ…?「びっくりした
    カルロス伊藤 さん作 [264]
  • 僕と和子と敬太郎 第一話

    唐突だが、僕はタイム・スリップで過去に行った事がある。僕は、と言っても正確には『僕の前世と思われる人』の事だが、何故そう思われる、のかは今は語らない事にしておこう。話は僕が17歳の時から始まる。(ここで言う『僕』とは、前世の僕の事だが、敢えて僕という表現を使わせてもらう)秋の気配が感じられるようになってきた9月のある日、僕は『敬老の日』のプレゼントを買う為、祖母と一緒に繁華街を歩いていた。祖母は
    カルロス伊藤 さん作 [267]
  • 男と女のシヨート・スト-リ- 後

    《どうしてこんな事になってしまったんだろう…》後悔していた。飲みかけのシングルモルトウイスキーのロックを一気に飲み干し、カウンターの奥でグラスを丁寧に拭いているマスターに思わず話し掛けた。「マスター、時間を巻き戻す事が出来たらいいのにね」「そうですね…まるっきり時間を巻き戻す事は不可能だとしても…犯してしまった過ちや失敗は事実として残りますが、気持ちと努力次第でいくらでもやり直す事は可能なんじゃ
    カルロス伊藤 さん作 [312]
  • 男と女のシヨート・スト-リ- 前

    今僕は馴染みのバーで彼女が来るのを待っている。今夜は彼女に結婚を申し込むつもりでいる、彼女もたぶん薄々感じてるはずだ。店にある古いアンティーク調の時計は8時20分を指していた。約束の時間は8時…遅刻だ。時計の長針が25分を指した頃、店のドアが開き、そこには彼女が“ごめんなさい”という様な表情を満面に浮かべ立っていた。「ごめんなさい、待った?」「いや、僕も今しがた来た所だ」彼女は“ほんとに?”とい
    カルロス伊藤 さん作 [324]
  • 来世で逢いましょう 第十四話4

    1993年9月「…死んだの?」「あぁ、死んだよ」「人が死ぬ瞬間って初めて見たけど、あまりいいもんじゃないわね」この日の一週間前、澪の店に一人の男が訪ねて来て一枚の写真を見せた。「この男、この店によく来ているな?」「…い、いいえ…知らないわ」澪の何かに気付いた様なハッとした表情と、ぎこちない対応を一瞬で見破った男は澪にこう言った。「三百万…欲しくないか?」「ご協力ありがとう」「彼に気付かれない様に
    カルロス伊藤 さん作 [324]
  • 来世で逢いましょう 第十四話4

    1993年9月「…死んだの?」「あぁ、死んだよ」「人が死ぬ瞬間って初めて見たけど、あまりいいもんじゃないわね」この日の一週間前、澪の店に一人の男が訪ねて来て一枚の写真を見せた。「この男、この店によく来ているな?」「…い、いいえ…知らないわ」澪の何かに気付いた様なハッとした表情と、ぎこちない対応を一瞬で見破った男は澪にこう言った。「三百万…欲しくないか?」「ご協力ありがとう」「彼に気付かれない様に
    カルロス伊藤 さん作 [275]
  • 来世で逢いましょう 第十四話3

    「おい、そっちの女性は無関係だ、銃を下ろせ」「それが関係無くもないのよ。ごめんなさい、権藤総理」「どういう事だ」「実は牛島総帥に、国防軍が武器の調達などをバックアップしてくれるという交換条件で、あなたをクーデター賛成の考えに導くよう依頼されたのよ」「二人は繋がっていたのか…上手い事ハメられたって訳だ…」「ええ、でも総理、あなたがとても魅力的な人だから、危なく本気で好きになってしまいそうだったわ。
    カルロス伊藤 さん作 [290]
  • 来世で逢いましょう 第十四話2

    「ネオさん、例えクーデターが成功して独立国家を築く事が出来たとしても、それはけしてあなたの真の故郷にはなり得ない…それでもやるんですか」「…ええ、やります」「…総理、私あなたの事本気で好きになりそうでした」「でした…って?」権藤の言葉を遮るかの様に、NEOは自分の唇を権藤の唇に押し当てた。【バタン!】「三流小説はその辺にしといて下さい、総理」部屋のドアが無情な音を立てて開き、入って来たのは拳銃を
    カルロス伊藤 さん作 [288]
 
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