トップページ >> 鱈 さんの一覧
鱈 さんの投稿された作品が5件見つかりました。
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リアリズム、
「あたしはあんまりミステリミステリしてるのは嫌いなんだよ。最近のは意味まで迷宮入りしちまってるからな」「そうですか?僕はミステリしか読みませんからね。恋さんが好きなハッピーエンドとかはあんまり好きじゃないです」「ばっかだなぁ、ハッピーエンド以外は物語じゃねぇよ。恋は実って悪は滅びるのが当たり前なんだよ。それがあ・た・り・ま・え」「いささか乱暴だと思いますけど、、、まぁ恋さんが言うならそうなんでし
鱈 さん作 [495] -
リアリズム、 2
「よし、お仕事しゅーりょー」グッ、と背伸びをする。〇〇出版のビルから出ると、夏の陽射しが僕を襲った。しかし、仕事が終わった爽快な気分には、その陽射しすら心地がよい。「さてと、じゃあ帰りますかね」ヘルメットを被り、バイクに跨がる。キーをさそうとすると、横から声をかけられた。「やぁ、久しぶり。元気だったか?」聞き覚えのない声だったので、顔を確認すると見知った顔だった。「お久しぶりです。恋さん」聞き覚
鱈 さん作 [397] -
リアリズム、
さて、事件が起こらなければミステリは成立しないわけだが、事件はそう簡単に起きたりしない。自殺に他殺、毒殺絞殺撲殺刺殺、こんなこと普通に生きていれば周りで起こったりなんかしないわけだ。探偵や警察や家政婦や奥様なんかと関わりをもつなんて以っての外で。ただ、そういう非日常を望む人間はどこにだっている。探偵は存在しているし、警察も警察署にいけば発見できる。存在しているなら、関わりをもてるはずだ。だから僕
鱈 さん作 [444] -
幸せの努力−?
2007年、7月某日。一人の男が死んだ。死因は、肺ガン。16の頃から吸い続けたタバコが原因だった。2007年、7月某日。一人の男が笑って死んだ。16の頃から吸い続けたタバコも、彼の笑顔は曇らせなかった。2007年、7月某日。一人の女が見送った。ずっと側にいて、それが当たり前で、故にすれ違った。2007年、7月某日。一人の女が笑って見送った。ずっとすれ違った二人は、ずっとすれ違った二人だから。最期
いしづえ さん作 [348] -
不幸なやさしい話
さて、とくになんてことない簡単なモノなんだけど。例えば、ここに不幸な少年がいたとしようじゃないか。実際にはそんなもんはいなくて、みんなぬくぬくでそこそこだ。彼は生まれた瞬間から不幸だったのかな?君はどう答える?答えられるかな?君は、そんなことはないよ、頑張ればどうとでもなる!とでも言うかな。まぁ、言うだろうね。けどね、おかしいんだ。いや、君の言い分じゃあない。君の言うことはおかしくて当たり前なん
伽藍 さん作 [373]
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