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フェリス さんの投稿された作品が75件見つかりました。
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風変わりな面接。 後編
「まずはお酒は飲めるかね。カクテル、焼酎、ワインどうかね?」「はい。焼酎は苦手ですが、カクテル、ワインならいくらでもいけます。」「よろしい。今まで付き合った人数は?」孝一はギクっとした。こんなプライベートな事を聞くなんて。「8人です。」「二ケタには足してないようだね。セックスは好きかね?」孝一は唖然とした。面接でこんな事聞くなんて。「どちらかと言えば好きな方です。」「ふん、君の言うセックスは少な
フェリス さん作 [552] -
風変わりな面接。 前編
田島孝一、今日彼は都内の新宿で風変わりな面接を受けてきた。彼はお兄系ブランドのバッファローボブスの服装を身に装い、ある店へと足を運んだ。店内は、スタイリッシュで大人の雰囲気が醸し出されていた。様々な香水の匂いが入り混じり、彼の嗅覚を刺激した。「君が、今日面接希望の田島君だね?」「はい、そうですけど。」「私は、今日面接官をする柊。ヨロシク。では、こちらの席に座りたまえ。」とスーツ姿の柊は彼を案内し
フェリス さん作 [605] -
ストレンジ・ウィーク PART6
その綺麗な女は店に入ると、店内を見回し、正志の隣の席へ座った。なんてラッキーなんだと彼は心の中で思った。そうだ話し掛けてみよう。でもどうやって話し掛けようか。正志は右手で持ってるグラスの中のトムコリンズを一気に飲み干した。「お客さん、いらっしゃいませ。随分華やかになさってますね。お飲みものは?」「モスコミュールをお願い。」彼女はバーテンにモスコミュールを注文した。「ねぇ、あなた今日一人なの?」と
フェリス さん作 [492] -
アイロニー2
「君、男前だね。」と会社の先輩の木内主任が僕に言った。そんなはずが無い。僕は生まれてから今日までカッコイイ、男前などとは言われた試しが無い。僕は所詮、大卒のパソコン好きの背の小さいガリガリのオタク系モヤシ男でしかない。キャバクラ嬢すらカッコイイなどとは言ってくれない。いつも言われるのはインテリだねぇとか良い人そうだねぇとかだ。バレンタインにチョコなんて一つも貰った試しがない。いつも片思いで終わっ
フェリス さん作 [689] -
アイロニー
「君、可愛いね。」と言ってきたのは、会社の先輩の木内主任だった。ホントにそんな風に思ってるのか?私はふっくら型の色黒でさえない眼鏡をかけた女だ。22年生きてきてまだ誰にも告白された事も無いし、彼氏もずっといない。毎朝のバナナダイエット、ダイエットサプリメントも虚しく効果無し。揚句の果て学生時代についたあだ名は゛ぶーりん゛明らかにぶーりんのぶーって豚の事でしょ。高校の時には好きな男の子に告白した時
フェリス さん作 [741] -
ストレンジ・ウィーク PART5
正志は占い師のいる暗い狭い道を抜け出し、少し賑やかな通りに出た。見覚えのある道だ。確か、この辺りには以前一度、行った事のあるFITというバーがあったはずだ。久々だからそのバーへ行ってみよう。彼はそこから歩いて5分の所にあるFITというバーへ足を運んだ。ドアのノブを引いて彼は店内へ入り、一番左側にあるカウンターへと座った。「いらっしゃいませ。」と店内にバーテンの声が響き渡る。「ご注文は何にしましょ
フェリス さん作 [442] -
オアシス
私の心は愛に飢えた砂漠みたいなものだ。昔は親からの愛情もあり、友人からの友情もあり、恋人からの愛もあった。とにかく幸せの深淵の中で暮らしていた。しかし、両親の死去、友人との疎遠、恋人との別れ、今となっては何も残っていない。あるのは私の中の幸せな記憶と年老いた私自身。幸せは永遠とは続かない。幸せには消費期限があるのだ。古きよき時代を思い出すと心の中が平安になる。現実を見れば悲観的にもなる。酒、ギャ
フェリス さん作 [596] -
ストレンジ・ウィーク PART4
占い師の老人はニヤリとした。「そうじゃ。ワシの本来の目的は人々の人生を良き道へ変える事なのだ。」「では僕の人生も変える事ができるんですね?」占い師はじっと正志の目を見つめている。「あの。どうしたんですか?そんなに凝視しないで下さいよ。」老人は正志から目をそらした。「お主は、良い目をしておる。将来、結婚もそうだがやりたいことがあるな?」「はい、僕は世界中を旅してみたいという夢があるんですよ。」「ほ
フェリス さん作 [530] -
ハロー・グッドバイ
運命の人を求めて、今ドキのサーフ系のユウキは今日も後輩の智也を引き連れ、江ノ島海岸でナンパを繰り広げる。「ユウキ先輩、今日も江ノ島は賑やかですね。」「智也、海は俺達を呼んでるぞ。浜辺に群がるまばゆいアフロディーテ達が俺らを待ってる。」海には彼らの好きそうなビキニギャル達が勢揃い。ユウキと智也は今年、8月の上旬にして海へは5回目。毎回、海水浴が目当てでは無く、スィートな女子たちが目当てだ。お姉系、
フェリス さん作 [873] -
ストレンジ・ウィーク PART3
正志は、月に心を奪われながら我にかえった。さあ、飲みに行こう。どこか隠れ家的なバーが良いなと彼は歩き始めた。しかし、彼は暗い狭い道に入り込んでしまった。なんか薄気味悪い道に来てしまったなぁ。悪漢に襲われたりしないかとか、野良犬に追われたりしないかとか不安になった。その時、道の片隅で怪しげな老人が椅子と机を並べて座っていた。正志は警戒しながら、おそるおそる近づいてみた。机の上に立てられた目印の板に
フェリス さん作 [530]