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かねしろ さんの投稿された作品が6件見つかりました。
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アトラティウス島冒険記 6
ウーベが歩いている道は両サイドが崖に覆われていて、まるで谷の真ん中を歩いているようでした。 道端には落石したと思われる、ウーベよりも大きい岩が多く転がっている。 そんな同じような景色が続く道を2、3時間歩いただろうか、ガリウスがいきなり立ち止まった。見ると目の前には大きな石の壁が立ちはだかっていて、その壁は明らかに人の手によって作られたものであった。「行き止まりだ。」「道に迷ったのかい?」とウー
かねしろ さん作 [231] -
アトラティウス島冒険記 4
「私は毎日この時間にここを見回る。他の人に気づかないわけがない。嘘をつくなよ。」「僕はウソなんかついていない。村の人達は毎日この時間の30分前に用を済ましている。ウーベル村の人達はみんな律儀だからね。あなた達山賊とは違ってね。だから会うことがなかったんだよ。」ウーベはウーベル村の人達を代表するかのように、みんなが思ってる事を遠まわしに言った。「ほぉ。じゃあなぜ、律儀なウーベル村の住人の君が、この
かねしろ さん作 [183] -
アトラティウス島冒険記 04
長い耳をもち、自分の顔よりも太いコンボウを持っている。ウーベはその姿を見て、昔ハリスの家で見た[絶滅種]という本を思い出した。そこには、【雑食で自分の殺した獲物を食べる 人間でも食べるので注意 頭はよくないが力はそこそこ 5年紀にも前に絶滅】と書かれていが、名前を思い出せない。その時は、絶滅している事を「かわいそうだな」と思っていたが、今頭にあるのは、恐怖と死である。ウーベは、「なんでこいつがこ
かねしろ さん作 [260] -
アトラティウス島冒険記 3
そんな事が始まってからまた1年紀が過ぎた。いつもと変わらない朝、世界が闇に包まれている事を知らず、ウーベル村に住むウーベが大井戸と呼ばれている湖に水をくみに行った。これはウーベル村の人なら毎朝欠かさずに、1日に使う水を取りにいくというもの。しかし、生まれてから17年間をウーベル村で過ごすウーベが初めて寝坊してしまった。寝坊したのは30分程度だが、30分と言えど、この村では大きすぎる時間だ。いつも
かねしろ さん作 [240] -
アトラティウス島冒険記 2
そんな事もあり、人々は[終わりの塔]に目を差し向けなくなってから1年紀が過ぎた頃のある朝、[終わりの塔]から黒い煙があげられた。煙は瞬く間に空に舞い上がり、最初に上がりはじめてから24時間の時がすぎる。次の日の朝がきても人々に朝の日差しが届く事はなかった。南の大地は黒い煙に覆われた。幸運にも[山賊]の砦がある[仕切りの山脈]のおかげで北の大地までには届かなかった。[山賊]とは欲にしか目がない落ち
かねしろ さん作 [268] -
アトラティウス島冒険記
アトラティウス島第9年紀(人間暦450年)はじめあの日(アトラティウス島第4年紀)から続いた長い平和に幕がおり、人々に迫り来る新たな戦い、冒険が始まるこの物語の初めは、アトラティウス島第7年紀(人間暦350年)までさかのぼる事になる。その国の神は人々の心の中にある欲にあきれていた。嫌気がさした神は、人々の国を二つに分裂さして、人々の故郷でもある[はじまりの森]も分裂さした。それだけではなく、人々
かねしろ さん作 [288]
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