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矢口 沙緒さんの投稿された作品が226件見つかりました。
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にゃんこの見る夢
にゃんこの見る夢どんな夢コロコロボールを追いかけて全力ダッシュで走る夢小さな袋に飛び込んでがさがさ、がさがさ鳴らす夢虫の子供を発見し狙いを定めて叩く夢ちょっと疲れてひと休み肉球ペロペロナメる夢カリカリ食べて水飲んで右手で顔を洗う夢あなたの帰りを待ちわびて少しうろうろ歩く夢最後に見る夢どんな夢やさしいあなたにいだかれてゴロゴロ言って眠る夢寝る夢見るのはおかしいけれどにゃんこの見る夢そんな夢
矢口 沙緒さん作 [898] -
欲望という名のゲーム?後書きという名のお礼
この度は、最後までお付き合いいただきまして、本当にありがとうございました。この小説を投稿するにあたり、最初はかなり消極的でした。理由はひとつ、長いからです。そんな時、母様からの『新作を…』の一言に後押しされ、思い切って投稿を開始したのは、約三ヵ月前。こうしてなんとか投稿し終わった今となっては、あの母様の一言に本当に感謝であります。そしてもう一度、この長い小説に最後までお付き合いいただきまして、本
矢口 沙緒 さん作 [1,212] -
欲望という名のゲーム?チェックメイト
「一度この屋敷でパーティーをしたいな。友達を呼んで」「パーティーですか。それは楽しそうですね。どんなパーティーをなさいます?」「そうね。友達は女の子ばかりだから…アイスクリーム・パーティーっていうのはどうかしら?」「そういうパーティーがあるとは、初めて聞きました」そう言って、また鹿島が笑った。彼は孝子と歩きながら、自分自身に誓っていた。兄弟達と別れ、たったひとりぼっちになってしまった、この小柄で
矢口 沙緒 さん作 [1,435] -
欲望という名のゲーム?132
「雅則様の考えられたこの奇妙なゲームは、やはり意味があったのかもしれませんね。本当に遺産を相続すべき、ただ一人の人間を見事に選びました」孝子が手の甲で目頭を拭きながら立ち上がった。「さぁ、行きましょう、鹿島さん」「どこへ行かれるのですか?」「牧野さんやパブロの所よ。牧野さん達は、またこの屋敷に戻ってきてくれるかしら?」「きっと喜んで帰ってきてくれると思いますよ」そう言って、鹿島も立ち上がった。二
矢口 沙緒 さん作 [854] -
欲望という名のゲーム?131
「わ、私が…負けた…?」鹿島はその封筒を持ったまま、ふらふらと後ろに下がって行った。そしてソファーに座り込んだ。その目はすでに焦点を失い、ただぼんやりと床を見ていた。孝子はじっと待っていた。待つ事だけが、彼女に出来る精一杯の優しさだったからだ。「封筒をとっさに鎧に隠したというのは、嘘だったんですね…」鹿島は床に目を伏せ、孝子に言うともなく、自分に言うともなく、つぶやいた。孝子が小さく頷いた。「も
矢口 沙緒 さん作 [813] -
欲望という名のゲーム?130
二人の間に小さな沈黙があった。そして、鹿島がゆっくりと口を開いた。「なるほど、私はミスをしたわけですね。…しかし、恐れ入った。孝子様の類い希な頭脳に、敬意を表しておきましょう。確かにあなたのおっしゃる通りです。雅則様が指定なさったのは、五月の二十日です。テープに細工をしたのも私です」「私達兄弟を五枚のカードとするなら、貴方はジョーカーだったのよ。それに気付いたから、私はなおさら宝探しに興味のない
矢口 沙緒 さん作 [859] -
欲望という名のゲーム?129
「いったい何を根拠にそんなデタラメを…あのテープをいつ制作したのかは知りません。しかし、私は雅則様が指定された日に、皆様にお集まり願ったのです」「では、一応確認しておくわよ。もしあのテープを制作したのが仮に半年前なら、私達が集まった日から逆算して、大体十月二十日頃ということになるわよね」「そういう事になりますね」「それじゃ、最後のカードを開くわよ。これが私の切り札よ。あの最初のテープの中で、兄さ
矢口 沙緒 さん作 [879] -
欲望という名のゲーム?128
「私達がここに招待される、本当の日をごまかすためよ。貴方は雅則兄さんから指定された日より一ヵ月も前に、私達をここへ招待したのよ。だから、私の持っているこの封筒の中にある権利書は、まだ期限切れまで一ヵ月以上もあるはずよ。あのテープの最後を消すことによって、貴方は私達に錯覚を起こさせたのよね。兄さんはテープの中で、自分の命はあと三ヵ月だと言った。兄さんのお葬式があったのは、今から三ヵ月前。この三ヵ月
矢口 沙緒 さん作 [663] -
欲望という名のゲーム?127
「では最初のカードを見せましょうか。貴方は私達がここに集まった日の夜に、屋敷中を案内してくれたわね。そして最後に雅則兄さんの部屋に行った。その時、貴方はこう言ったわ。『この部屋には入った事がない』って。でも、それは嘘よ。貴方は左右にひとつづつあるドアのうち、どちらが寝室のドアで、どちらが書斎のドアかを知っていた。貴方が雅則兄さんの部屋を探し回った事があるからよ」「そ、それは…」「そうね、これはつ
矢口 沙緒 さん作 [660] -
欲望という名のゲーム126
3「どうやら、そのようですね。だが、ゲームを終わらせる前に、いくつか聞いておきたい事があります。全てを終わらせる前に…」「なぁに?質問があったら、どうぞ」「なぜ孝子様ほどの方が、金銭にこだわります?」「そうね、金銭にこだわらなかった、と言ったら嘘になるけど。でも、それ以上に勝敗にこだわったのよ。それが雅則兄さんとの最後の約束だったから。前に兄さんと会った話はしたでしょ。そして兄さんとや
矢口 沙緒 さん作 [646]