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矢口 沙緒さんの投稿された作品が226件見つかりました。

 
  • 欲望という名のゲーム?96

         3五人は明彦の部屋から食堂へと移動する事にした。こういう話し合いには、ソファーよりも食堂のほうが落ち着くと、喜久雄が提案したからだ。一同がホールまで降りると、庭で車のクラクションが鳴った。五人が表に出てみると、最初の日に乗ってきたマイクロバスと、そしてもう一台、黒の乗用車が止まっていた。バスには、行きに運転してきた男が乗っている。乗用車に乗っていた、もう一人の男が出てきた。「あの、鹿島
    矢口 沙緒 さん作 [495]
  • 欲望という名のゲーム?95

    「よし、決まった。じゃ、さっそく持ち駒の交換だ」「待って!まだメンバー不足よ」深雪が言った。「孝子がどうしても必要よ」「でも、孝子さんは全然やる気ないわよ」「そうだよ。こいつの言う通りだ。孝子はこの宝探しに全く関心を示さない。協力させるのは難しいぞ」「でも、あの子が一番賢いのも事実よ。絶対にあの子の協力が必要よ」深雪は言い張った。「よし、分かった。深雪がそこまで言うならそうしよう。だが、うまく孝
    矢口 沙緒 さん作 [517]
  • 欲望という名のゲーム?94

    明彦と深雪がビリヤードの部屋に入ると、喜久雄と友子が、笑いながらビリヤードをしていた。「やあ、兄さん。一緒にやりませんか?」「ビリヤードか。まぁ、やってもいいが、俺はちょっと手強いぞ。それに、小遣い程度でも賭けなきゃ、やる気がせん」「まぁ、少しなら授業料だと思って賭けてもいいですがね」「そうか。じゃ、ワンゲーム10万というのはどうだ?」「10万?じ、冗談じゃない!」「いや、いずれそういうゲームが
    矢口 沙緒 さん作 [522]
  • 欲望という名のゲーム?93

         2四月二十一日\rその朝、明彦はある決心をしていた。これが彼に残された最終手段であり、そして時間はあまりにも限られていた。明彦が食堂に入ると、すでにほかの四人は朝食を始めていた。喜久雄と友子は今日もビリヤードをするらしく、早く食べて行こうと話し合っている。孝子は分厚い本を読みながら、バニラアイスを乗せたバタートーストを食べている。深雪は煽るようにコーヒーを飲むと立ち上がった。食堂の入り
    矢口 沙緒 さん作 [490]
  • 欲望という名のゲーム?92

    明彦は屋敷中を、ただイライラと歩き回った。時々立ち止まり、壁を手で叩いてみたり、あるいは押してみたりした。自分でも何をしているのか分からない。どうしようもない、やるせなさ。全てが終わる時は、すぐそこまで迫っている。だが、なす術がない。手掛かりはもう何もない。考える事は考え尽くした。何の手段もなく、何の方向性もないまま、ただイライラと歩き回る事しか出来ない。どうする?自分に問い掛ける。しかし答は出
    矢口 沙緒 さん作 [576]
  • 欲望という名のゲーム?91

    四月二十日\rこの日は珍しく、ランチに全員が顔を揃えた。先に済んだ喜久雄と友子が食堂を出た。それに続いて、孝子が席を立つ。そして、食堂を出ようとした時、明彦に呼び止められた。「おい、孝子。喜久雄と友子と三人で、今朝からビリヤードの部屋にいるが、何してるんだ?」「遊んでるの。ビリヤードで」「遊んでる?あの二人は宝探しをやめたのか?」「うん。もう、どうでもいいんですって。それで朝からあの部屋で遊んで
    矢口 沙緒 さん作 [484]
  • 欲望という名のゲーム?90

    「このテープの中で一番重要な点は、あのスマイル君の存在について語った事だろう。そう、あれこそ、この入り組んだ迷路の入り口を示す大事な手掛かりなのだよ。あれを無視すれば、私の偽の手掛かりに翻弄されるだけだ。さて、これで四本のテープを検討し、そしてヒントをざっとまとめてみたわけだが、最後に最終的な混乱を避けるために、一言だけ付け加えておこう。『白のプレイヤーは、 知識の宝庫を背に すべし     』
    矢口 沙緒 さん作 [481]
  • 欲望という名のゲーム?89

    雅則は四本積まれたビデオテープの一番上を手に取った。「まず初日のテープだが、ここで重要だったのは、私の飼い猫が『三毛猫』で、その名前が『パブロ』だということだ。パブロの名の由来が、あの画家の『ピカソ』だということは、そのあと話したはずだ。また初日のテープは、もう一度再生してよく見るように、とも言っておいたはずだね。このテープに関する注意事項はそのくらいかな。もし勘のいい者がいれば、この初日のヒン
    矢口 沙緒 さん作 [487]
  • 欲望という名のゲーム?88

    第六章団結という名の終盤戦     1夕食がいつもの時間に始まり、料理は相変わらず素晴らしいものばかりだった。食事の終わりには、すっかり恒例となってしまったアイスクリームのデザートを、牧野自身が孝子の所に運んできた。牧野はいつの間にか、このアイスクリームのデザートに特別な思い入れを感じ始めていた。「本日のアイスクリームは、少し変わった物をご用意させていただきました。アイスクリーム・ビスケットでご
    矢口 沙緒 さん作 [477]
  • 欲望という名のゲーム?87

    突然、喜久雄が足を滑らせた。足の裏には土埃が付き、すでに裸足の効果は薄れていたのだ。彼の体が一気に滑り始めた。友子が悲鳴を上げた。しかし二、三メートル滑った所で、喜久雄は踏みとどまった。そして彼は再び上を見上げると、また前進を開始した。三十分後、彼はようやく風見鶏に到着した。その心棒につかまり、ようやく一息ついた。荒い息を整えながら、彼は風見鶏を調べた。その金属製の鳥の部分に、何か書いてあるのが
    矢口 沙緒 さん作 [543]
 
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