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ハルカ さんの投稿された作品が17件見つかりました。
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さとちゃん 7
最初に困惑。次に納得。そして、にっこり。ころころ表情を変える可愛いさとちゃん。…と思ったら、私の存在にはたと気付いて、途端に仏頂面になった。前言撤回。可愛くない。もう、照れ屋さんなんだから、といいセリフは、生憎ガキ…いやいや、子供には使わない。恋人に使うと決めているのだ。…恋人、いないけど。「ま、淋しくなったら、私のとこにおいでよ」「嫌」ホント、可愛くねぇなぁ、おい!「いいじゃん、お互い兄姉取ら
ハルカ さん作 [293] -
さとちゃん 6
不貞腐れたような、照れ隠しと思われる表情のさとちゃん。「にぃは絶対さとちゃんの味方だっていつも言うの。だから、私もにぃの味方じゃなきゃいけないの」…自主的同意ではなく、強制同意ですか?「だから…ホントはすごくすっごく嫌だけど、にぃがケッコンしてどっか行っちゃっても、私はにぃの味方だから、にぃを困らせちゃダメないの」なんて健気なんだ。お姉さん、思わず目頭が熱くなっちゃいます。そうか。さとちゃんにと
ハルカ さん作 [356] -
さとちゃん 5
「にぃは悪いことは、悪いって教えてくれてるの…ってママが言ってた。だからにぃと口をきかないとか、そんなのはダメって」なんて微笑ましい喧嘩だ。ウチの姉妹喧嘩なんて、相手の存在消去から始まる。教育基本方針の真逆をいくサバイバルだ。「じゃあ、さとちゃんはお兄さんを怒ったりしないの?間違いを言われたら、腹立たない?」つい、真面目な質問をしてしまった。「立つ。だから、にぃをぶったときもあるよ。私は悪くない
ハルカ さん作 [352] -
さとちゃん 4
「にぃは私を怒ったりしないもん」消え入るような声で、さとちゃんが呟く。ダメだやめとけ、と思いながらも、ついアクマの尻尾が出てしまう私。「へぇ。そうなんだ。ウチなんか、姉妹喧嘩はしょっちゅうだけど、そのおかげで姉妹愛は深まったと思うなぁ」姉妹で愛だなんて、はっきり言えば恐ろしい。思い切り引く。噴飯ものだ。そもそも、六歳しか違わないウチはともかく。二十も歳の離れた兄と妹が喧嘩をすると、どう見ても『兄
ハルカ さん作 [333] -
さとちゃん 3
「いや、別にお兄さんがおっきくない、なんて言ってないじゃない」やだなぁ、と片手を振ってみる私。カラ笑いとの自覚アリ。ただ、さとちゃんの機嫌は損ねたくない。公園で大泣きされるのはもちろんのこと、そこを迎えにきたお兄さんに発見されるのは非常にマズい。「ね、さとちゃん。私、なんかおかしなこと言ったかなぁ」とぼけた私に、さとちゃんはキッと視線を上げて、「あんたのこと大っ嫌い」うわ。さとちゃんのおかっぱ頭
ハルカ さん作 [301] -
さとちゃん 2
「私の家と私と、どっちが嫌い?」保育園児のさとちゃんと、高校生である私との共通話題は限りなく少ない。出会いが先月しかも二度。そんな相手と和やかに談笑するのは、なかなかに難しい。「両方」「じゃあ、私と私のお姉ちゃんは?」「あんたじゃない方」「そっかぁ」ヤバい。なんだか楽しくなってきた。さとちゃんの言葉の裏に悪意とか、憎悪とかのリアルさが感じられないおかげだと思う。「じゃあ、お兄さんのことは好き?」
ハルカ さん作 [334] -
さとちゃん
「私のこと、嫌い?」「うん、嫌い」…がーん。ワンテンポ遅れて衝撃がきた。と同時に、なんだとこのガキ、という教育上よろしくない乱暴な言葉が浮かんだ。「そっか。だからさとちゃんは、私とお散歩してきなさいってママに言われたとき、あんなにワガママだったんだ」「私、ワガママじゃないもん」少々嫌味混じりの私を、濡れたような大きな瞳で睨み上げたさとちゃん。彼女は保育園の年長組だ。私はといえば、高校二年。もちろ
ハルカ さん作 [422]
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