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猫の気持ちさんの投稿された作品が15件見つかりました。
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猫の手 手帖7
今どきの招き猫は、たいてい小判を抱えている。いや、抱えさせられていると言った方がよい。吾輩が睨んだところによれば、それは「猫に小判」という諺がさせたことだ。 実際、吾輩どもは、金などに興味はない。まあ目の前に置かれれば、どんな反応をするもんかと、始めは身構えながらも、片手で突っついたり、あるいは転がして見るかも知れないが、所謂、経済的価値など全く興味がない。多分人は、小判と遊ぶそんな吾輩た
猫の気持ち さん作 [469] -
猫の手 手帖6
サザエさん宅には「タマ」と申す猫がいる。吾輩も散歩途中、見知らぬ小学生などから、そう呼ばれること、しばしばある。しかし明くる日、同じ小学生が他の猫にもそう呼んでいたので、どうやら吾輩に向けられた名前では無い。 早速サザエさん宅へ向うこと、最たる年少者は御存知タラちゃんである。年少者ゆえに正面からの教育、最も数多く受けることとなっておる。比べ、最も強く教育圧力を受けていのがカツオ君であろうが
猫の気持ち さん作 [538] -
猫の手 手帖
「子は親の背を見て育つ」と人は言う。しかし、猫も負けずに親の背を見て育つ。その点で吾輩も等しく猫の背を見て育ったことになる。実際、この吾輩の暢気さも、もともとの素性余すことなく備わった結果と言えるのだが、一方、代々なされてきた親の背の結果でもある。 すれば吾輩の暢気さに不服のある者、「親の顔を見てみたい」と言って異議申し立てするは、正当な訴えである。反対に生来の暢気さとして睨むは、逆恨みと
猫の気持ち さん作 [539] -
猫の手 手帖4
度々「能ある鷹は爪を隠す」と耳にはするが、能ある猫なんかも爪を隠すらしい。吾輩も出来れば、そんな格好いい爪隠しをやってみたい。しかし吾輩にはもともとそんな能ある爪などないので、結局は「能ある振りして、ない爪隠す」の方を選ばざる負えない。 さらに現実は厳しく、こんな吾輩のない爪を隠してみたところで、さほど人々の注意も集まらない。 仕方がないので吾輩からすれば、わざわざ人の視界に映る場所へ出
猫の気持ち さん作 [484] -
猫の手 手帖3
干支と言えば、中には知っておられる方々もあろうが、吾輩達の中では古くから伝わる話がある それは昔のある日のこと。神様の使いがそれぞれの動物さんたちに干支の順番を決める日時を知らせに来たそうで、吾輩達のご先祖様の場合、それはもういつもと変わらず暢気気ままに寝ながらその知らせを聞いていたそうだ。その後ぱっちりと眼がさめた際に「まあそうめったにないことだから、ここは手際よく一番を戴くことにしよう
猫の気持ち さん作 [483]
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