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れうぃ さんの投稿された作品が25件見つかりました。
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恋を知らぬ男の日常6
「好きです!」二ノ宮さんは帰って来ていきなり開口一番そう言った。「え!?えぇ!?」それを聞いて戸惑う寺内さん。「はい?」状況が読めず訳が分からない僕。そんな反応をすると二ノ宮さんが手を大きく横に振り、「あ!違います、違います!白鷺さんが伝えておいてって言っていたので!」白鷺さん・・・・・・あぁ、あの人はいつもいつも、分かってるのに。僕だって大好きですよ。いつもご贔屓にしてもらっていますし、店が回
れうぃ さん作 [261] -
恋を知らぬ男の日常5
地図も渡されず隣町まで来ると『じゅんあい』はすぐに見つかりました。早速中に入ってみると、色んなコーヒー豆が店内に置かれていて、凄く良い香りがします。「いらっしゃいませ〜・・・・・・あら?その制服は『若葉』の・・・・・・」レジにいた綺麗な人が制服に気付き、不思議そうに私を見る。「あ、はい。『若葉』で新しく働く事になった二ノ宮慧子です。今日はそのお使いに」「へぇ、潤一さんが・・・・・・まぁ良いわ。私
れうぃ さん作 [251] -
恋を知らぬ男の日常4
さて、今日も一日頑張りますか。・・・・・・何て思った自分が今では懐かしいですね。「こちゅうみょんはおきゅまりでひょうか!?」今日も二ノ宮さんは絶好調です・・・・・・。というか昨日より悪化している気が・・・・・・。噛みすぎてもう日本語かどうかも怪しくなって来ていますし、何より昨日は声が裏返ってはいなかったはずです!お客様がお帰りになった後、二ノ宮さんは僕にまた謝ってきます。「すみませんでした!」「
れうぃ さん作 [270] -
恋を知らぬ男の日常3
予感というものは案外当たるものです。現に今、僕の予感が当たったからです。「きゃ!」パリーン、カシャン。・・・・・・二ノ宮さんが仕事を開始してから10分、割れた皿の総数締めて十枚。1分に一枚のペースである。二ノ宮慧子、恐るべし・・・・・・。「もしかして一昨日のことまだ根に持ってますか?」「なっ!わざとやってると思っているんですか!?」「いえ、そういう訳では――」「どうせ私は不器用ですよ〜!」そう言
れうぃ さん作 [237] -
恋を知らぬ男の日常2
早朝。いつものように店内と店先の掃除をする。だが、何故だかいつもとは違うことがある。それは・・・・・・。「昨日何で助けてくれなかったんですか・・・・・・」開店前なのに一人の少女が僕の周りにいるのである。「どうもこうも、家出は良くありませんよ?」「だって、家に私の居場所がないんですよ・・・・・・」あら?なんだか面倒な事に・・・・・・。「母が死んでから一年後、父は再婚したんです。その相手には連れ子が
れうぃ さん作 [274] -
恋を知らぬ男の日常
俺の名前は日坂潤一、しがない喫茶店のマスターをしています。まぁ、一応厳密に言えばマスターではないのですがね。元々両親が趣味で始めたのですが、只今愛の逃避行中だとか何とかで、海外に長期滞在しています。ですから今は僕がここの仮のマスターなのであります。午前中は大概暇なご老体の方々がたまに来る以外はお客様も来ないので正直暇ですね。などといつものようにカウンターでのんびりしていると突然ドアが開き、外から
れうぃ さん作 [282] -
俺の春はいつ来るの?19
「何だお前は!?」「春之の友達よ!」俺と杉宮は不良達と距離を取りつつ牽制していた。「そのお友達が何の用だ!あぁ!?」「あんた達を助けに来てやったのよ!」えぇ!?あいつらかよ!俺は!?「はぁ?何言ってんだお前?寺田のが危ない状況だっただろ!」「馬鹿ね。大馬鹿だわ!あんた達あのまま春之に襲い掛かってたら倒されてたわよ・・・・・・」呆れたように杉宮は言い放ち、そんな態度にムカついたのか不良達が再び襲い
れうぃ さん作 [416] -
俺の春はいつ来るの?18
怒りが頂点に達していたため、その時は聞こえていなかったのだが、後にして聞くと春之の怪我は骨折などだけではなかったらしい。春之のお母さんが言うには、脚や腕の腱の損傷などもあったらしい。私は怒りに任せて病院を飛び出した。犯人は多分相手選手、もしくはその親であることは予想がついていた。だが、私はそいつらを痛め付けられない。何故なら証拠が無いからだ。私は無力な自分を悔やんだ。自分を情けなく思い、泣きそう
れうぃ さん作 [347] -
俺の春はいつ来るの?17
「春之!待ったー!」――っ!?屋上の扉が勢い良く開かれ、そこから杉宮姉が出て来て叫んだ。不良達はその叫び声に気を引かれ、俺はその隙に不良達から離れた。杉宮楓は屋上に向ながら考えていた。里村は多分私が怒りに任せて暴力を振るって停学になり、春之がそれを気に病むでと考えていたんだろうけど、それは違う。言わば全く逆なのである。春之が暴力により停学になり、私が悲しむという感じになるだろう。だが一応里村の考
れうぃ さん作 [337] -
俺の春はいつ来るの?16
先輩五人が殴り掛かって来ているのに俺は案外冷静だった。なぜなら、状況は違えど昔同じような事があったからだ。確かあれは中学時代、俺がまだ輝かしいテニス部のエースだった頃の事かな。全国大会の決勝戦前、俺は控室で緊張しつつラケットの点検などをしていた。俺は小さな頃からテニスをしており、今までの努力のかいあって、やっとここまで辿り着いた。だか、聞くところによると相手選手も小さな頃からテニスをしていたらし
れうぃ さん作 [278]