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星 さんの投稿された作品が37件見つかりました。
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眩しい微笑み17
彼女の言葉に僕は完全に停止した。ありえない。ありえない。それか聞き間違いだ。てか、そうであってほしい。「あ〜、ミサキ・・・さん??」やっと僕の口から出た声は、なんだかしなびていた。「好きよ」しなびた声とは正反対に、ミサキさんはいつもよりしっかりとした声で、僕を真っ直ぐ、見つめた。いつもみたいに、笑ってかえさなきゃ。ボケたらつっこまなきゃ。でも、この状況は笑えるほど楽なもんじゃなかった。「少し・・
星 さん作 [215] -
眩しい微笑み16
「あ、りがと・・・」ミサキさんが少し照れならが、僕にお礼を言った。その姿は、とても可愛かった。思わず抱きしめたくなった。でも駄目だ。これ以上彼女を汚してはいけない。僕はあいまいに微笑んだ。そして、またミサキさんが僕を呼ぶ。でも、とてもか細い声だった。具合が悪いのかもしれない。でも、次にミサキさんが紡いだ言葉に僕は凍り付いた。
星 さん作 [255] -
眩しい微笑み15
目を開けた時、真っ先に聞こえた声で、私は完全に目覚めた。起き上がると彼は「ひえっ」と小さな悲鳴をあげた。・・・あたし、何かした?てか・・・なんでベッドにいるの?転んでリクの上に・・・ん?もしかしてあたし・・・寝てた!?自分を殴りたいっ。好きな人の上で阿呆な寝顔晒して爆睡するだなんて!!さらにベッドに運んでくれて!!お礼言わなきゃ。これ以上嫌われないように。お礼を言いたいのに声がでない。リクのあわ
星 さん作 [247] -
眩しい微笑み14
僕の心臓は恐ろしいくらいにバクバクしている。近い、近すぎる。ミサキさんが目の前にいる。突然だけど、ミサキさんはグラマーだ。そんなグラマーな彼女が僕の上に。嬉しいけど、泣きたい。絶対に殴られる。でも、いくら待ってもパンチはこなかった。「ミサキさん?」僕は首を少し傾けてミサキさんを見る。彼女は俯いていて、表情はわからない。「すみませんっ、大丈夫ですか?」返事はない。それからしばらく待ってみたが返事な
星 さん作 [231] -
眩しい微笑み13
ぴんぽーん・・・音が妙に響く。「はーい?」中からミサキさんの声が聞こえる。「どちらさまー?」と言ってドアを開ける。結構無用心だ。でも、僕の顔を見た瞬間、ミサキさんは止まった。そりゃあ・・・嫌いな奴が来たら止まるだろうな。ゴメン。「まあ・・・上がってよ」「あ、お構いなく。届けものを渡すだけですから」なるべく、係わり合いたくない。胸が苦しくなるから。「・・・っ私は上がってほしいの!」ミサキさんが少し
星 さん作 [241] -
眩しい微笑み12
思わず言葉に詰まる。「あー・・・彼女はちょっと・・・具合が悪くて今日は来れないんですよ」できれば彼女のことは触れてほしくない。「そっかあ・・・明日も来るって言ってたのに・・・」俯いたゼンくんは少し寂しそうだった。「お兄さん!!」突然ゼン君が大声を出して、僕はすごく驚いた。「どうしました?」あんまり大声を出すと体に障るだろう。「お姉さん・・・病気ならお見舞いに行かなきゃ!」病気じゃないんだけどな、
星 さん作 [181] -
眩しい微笑み11
次の日、ミサキさんは大学に来なかった。カリンさんには体調不良だから休む、とメールが来たそうだ。とても、とても、心配だ。好き、と認めただけでこんなにも意識してしまう。でも、僕は決めたから。「なあリク〜?」セイヤが僕に話しかけてきた。「うん?」「お前さ・・・ミサキと何かあった?」ぎくり。と頭の中で音がした。でも顔には何も出さない。自分の気持ちを隠すことは慣れている。「別に何もないですけど・・・どうか
星 さん作 [213] -
眩しい微笑み10
目覚めた僕が一番最初に見たのは、最後に見たのと同じ白い天井で、体を起こすとミサキさんがいた。「あ・・・どうも」まだ胸の奥がもやもやしていた僕は妙な挨拶をしてしまった。しまった、また殴られるかも。でもそんな考えは杞憂でミサキさんは息を小さくはいて、帰りましょ、と言った。帰り道、まだ僕の心はもやもやしていた。僕は「もや」の奥にある「答え」を探していた。見つかった答えは−−−−−「あ、あのさリク・・・
星 さん作 [238] -
眩しい微笑み09
ミサキさんを抱きしめ、自分に問い掛ける自分。僕は・・・ミサキさんのことが好きなのか・・・?まさか。うん、ありえない。ありえないんだ。ありえちゃ駄目だ。でも、ここで僕の思考は途切れた。なぜならミサキさんのアッパーが僕にクリティカルヒットしたからだ。病院の天井はやっぱり白くて、前にもこんなことあったな、と思って。ここで僕の意識は途切れた。「軽い脳震盪ですね。少し休ませれば平気でしょう」「あ・・・はい
星 さん作 [267] -
眩しい微笑み08
僕らはあのこがいる病院に着いた。受付で聞いた部屋に向かう。部屋の前に来ると、彼女の手が僕の手を強く握ったので僕も握り返して言った。「大丈夫です」「うん・・・」ミサキさんが病室に入る。その姿を見て僕は、さっきのミサキさんの手のぬくもりがまだ残る左手を握った。「こんにちは・・・」ミサキが小さな声で言ったその視線の先には、例の少年がいた。頭に包帯を巻き、足を吊り、点滴をさして寝かされている姿で。ミサキ
星 さん作 [272]