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える さんの投稿された作品が13件見つかりました。

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  • ひなたの憂鬱7

    伯父一家と暮らすようになって、生活も落ち着いた頃、祖父が亡くなりました。伯母は、祖父の面倒もよくみてくれたと思います。二人のいとこも、小学生になり、時間に余裕のでた伯母は、パートにでるようになりました。この事が、後々我が家におこる、史上最大の事件の発端になるのです。その頃高校生になっていた私は、テスト期間になると、学校から早く帰宅するのですが、時折、伯母と勤務先の上司が家にいる事がありました。初
    える さん作 [311]
  • ひなたの憂鬱6

    ただ、私にとっては良い事もあった。当時中学生の私は、毎日弁当持参であった。毎朝、祖母が弁当を詰めてくれるのだが、カバンに入れる前にチェックしないと、お昼に学校でびっくりしてしまう事が時々あった。弁当包みを開くと、弁当箱が新聞で厳重に包んであったり、蓋を開けるといわゆる日の丸弁当だったり、せっかく作ってもらってるのに、文句をつけるのも気が引けるが、当時中学生の自分と祖母には、世代のギャップがあった
    える さん作 [327]
  • ドビーの散歩道6

    玄関があいて、さっき出かけたおばはんが帰ってきた。俺も光子もこの家の娘も、一斉におばはんをみた。おばはんは、さっきの光子のように仁王立ちになり、俺をみるなり、顔色が変わった。娘の所へドスドスと近寄ると大声でわめきたて、俺を外に出すように言っているらしい。光子はかわいいが、怖い。食事付きの家は欲しいが、おばはんは、怖い。俺も光子も娘も固まっている。少しの沈黙の後、おばはんは、俺を抱き上げた。玄関迄
    える さん作 [337]
  • ひなたの憂鬱5

    めでたく結婚が決まった伯父は、家を出てアパートにすみはじめた。祖父母がいて、オマケに姪までいるのだから、仕方がない。伯父は男の子二人を授かったが、そうなると生活が苦しくなったようで、土曜日になるとやってきて、ご飯をたべ、たらふく酒をのみ、一家揃って泊まっていくようになった。当時2才と3才のいとこの遊び相手はもっぱら私で、年の離れたそのいとこ逹と遊ぶ事は、私には苦痛でしかなかった。祖母も毎週のおも
    える さん作 [339]
  • ドビーの散歩道5

    きじねこの家に入れられた俺は、部屋の隅っこでうずくまった。グルリと部屋を見回し、クンクンと匂いをかいでみる。中学生の娘は、俺の背中をなでながら、「光子〜」とよんでいる。ふと振り返ると、あのきじねこが、仁王立ちになり、カッと目を見開いて俺をみていた。小さな声で、ニャーとないてみると、みるみるうちに毛を逆立て、斜め歩きでゆっくりと向かってきた。なんと気の強い。中学生の娘は「こらっ、怒んないの。友達だ
    える さん作 [318]
  • ひなたの憂鬱4

    母親の結婚話はそのうち破談となり、祖母は私にほれみた事か、としょっちゅう言っていた。自分がブスだから二枚目ばかり選ぶからだ、と、いつもぶつぶつ言っていた。子供ながら、新しいお父さんは、不細工よりはカッコいい方がいいなぁ…と私は思ったが、口にだす事はなかった。そんな事を言ったら祖母にこんこんと説教されるのがおちである。私には母の弟である伯父が二人いるが、一人は私が小学校に入る頃東京に就職していった
    える さん作 [383]
  • ドビーの散歩道4

    にゃおーん、と鳴き始めると、戸があいた。昨日のおばはん。「もー、やだなぁ〜雄じゃない。」おばはんは、俺の尻のあたりをみながら、呟く。失敬な。日本男児猫にむかって。これでもなかなかの男前なんだぜ。おばはんの後ろには、昨日のきじねこがじっとこっちをみてる。にゃおーん、アピールする為に鳴いてみた。するときじねこは、背を丸め、フーッと毛を逆立てた。怒った姿も美しい。猫たるもの、そうでなくっちゃ。そこへ、
    える さん作 [336]
  • ひなたの憂鬱3

    二歳で祖母にひきとられ、青森で育った私。祖父、祖母、伯父二人の五人家族でした。時折、東京の母親から、洋服や、おもちゃが送られてきたが、なんせ青森という田舎に、それらの洋服は子供ながらに、そぐわないなぁ…というものだった。ワンピースや、フリルのついたブラウス、いったいどこにきていくのだ?遊び場はもっぱら近くの川や田んぼなのに。もし着ていったら、友達は遊んでくれないかもしれない、と思った私が、それら
    える さん作 [337]
  • ドビーの散歩道3

    どれ位鳴いていただろう。戸の向こうには、あのキジトラの気配がするが、いっこうに開けてくれる気配はない。日は落ち、あたりは真っ暗になり、オマケに雨迄降ってきた。今日はどこかで雨宿りしなければ…ドビーはいったん、そこを離れ屋根のある場所を探した。が、この家のそばでなければならない。俺の声の届く所。家の裏にまわり、材木の積んである、木と木の間に入り込んだ。雨はしのげる。こうなったら長期戦だ。俺はあのき
    える さん作 [341]
  • ひなたの憂鬱2

    お産を三回経験した光子だが、その子育てはすばらしいものだった。寝る間もおしんで、おっぱいをあげ、下の世話をし、毛繕いをし、少しでも動きまわると連れ戻し、常に子猫を監視し、それは期間は短いものの、人間より勝るようだ。光子の子育てをみて、自分の母親を思う…青森を中卒で、当時ほとんどの15才が上京した集団就職。19才で妊娠し、行方不明となった。祖母は自分の故郷である東京のつてをたより、何度か上京し、訪
    える さん作 [476]
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