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チャーリー さんの投稿された作品が186件見つかりました。

 
  • ヤス#113

    ヤス#113「いいんですか?」「いいわよ。久しぶりでしょう?着替えてきて一緒に飲んであげなさい」「はい。女将さん、ありがとうございます。じゃあ、お母さん。ちょい、着替えてくるからね」「はい。待っていますよ」ヤスが私服に着替えて戻ってきた。タバコとライターをカウンターに置くと、椅子をまたがり泰子の横に座った。女将が新しいビールを持って来てヤスにお酌をした。「どうぞ、ごゆっくり。ふふっ」ヤスはこの前
    チャーリー さん作 [295]
  • ヤス#112

    ヤス#112ヤスが体を乗り出して泰子のグラスにビールを注いだ。「元気だった?お母さん。髪を切ったんだね。良く似合っているよ」「そう?短く切り過ぎたかなと思っていたけど、変じゃない?」「そっちの方が良く似合っているよ」「そう?嬉しいわ。やっちゃん、随分と頑張っているみたいね。弘子さんから聞いているわよ」「ハハ…そうですか」「やっちゃんも飲む?」「お母さん。俺は未成年だよ」「あら…そうだったわね。お
    チャーリー さん作 [301]
  • ヤス#111

    ヤス#111【泰子との再会】日曜日。女将の話だと、今夜、泰子が来るという事だった。店は混んでいた。日曜日は家族連れもやって来るので忙しいのだ。午後八時を回った時、入口のドアが開いた。「いらっしゃいませ!」「こんばんは。やっちゃん」「あ、お母さん」つい、泰子おばさんと呼ばずに、お母さんと呼んでしまった。カウンター席の客はヤスの母親と勘違いしてしまったようだった。「へぇ、あの方がやっちゃんのお母様?
    チャーリー さん作 [282]
  • ヤス#110

    ヤス#110「大将。女将さん。それに健さん。何時もありがとうございます!」涙もろい健さんは鼻を啜っている。女将は涙を拭いていた。「ヤス…わかったよ。お前の気持ちは有り難く貰っておくぞ。おい!弘子。熱燗を持ってこい「「はい!大将」女将は嬉しそうにキッチンに消えた。健さんが鼻を啜りながら言った。「やっぱり、俺の弟は流石だなぁ」
    チャーリー さん作 [273]
  • ヤス#109

    ヤス#109才能と努力。まさしくヤスがそれだった。板長の健さんも大将に逐一報告していた。健さんの言葉を借りれば、ヤスは料理の天才らしい。当の大将もその事は認めていた。夜、大将に呼ばれた。「お疲れ様です。大将、何か?」「うん。他の板前との兼ね合いもあって、悩んだのだがな。お前を来月からチーフにしょうと思うんだが…どうだ?」「…はい。嬉しいのですが」「なんだ。嬉しく無さそうじゃないか」「はい。自分は
    チャーリー さん作 [293]
  • ヤス#108

    ヤス#108ヤスは健さんが好きだった。裏表の無い性格は時々トラブルを巻き起こすが、一本気なところはヤスの好むところだった。さっき、健さんが(弟みたいに思っている)と言ったのは本心だろう。身よりの無いヤスには有り難かった。いや、この「香月」が有り難いし、職を世話してくれた泰子にも感謝していた。その泰子が、今度の日曜日に来るという。ヤスは満面の笑顔で客の前に立った。「いらっしゃいませ。良子さん」「こ
    チャーリー さん作 [284]
  • ヤス#107

    ヤス#107「勿論、立ち寄るわ。ウチだと気兼ねするでしょうから、グランドホテルを取ったの。ふふっ、やっちゃんも泰子に会いたいでしょう?」どう反応すれば良いのだろうか。女将の含み笑いが気になったが、ヤスは平静を装い、お礼だけ述べた。来週の日曜日に来るという事だった。店が開いた。ヤスは余計な事は考えず仕事に集中した。最近は、ヤスの客増えてきている。特に中年の女性が多かった。今日もカウンター席はおば様
    チャーリー さん作 [287]
  • ヤス#106

    ヤス#106「では、どうしたら良いですか?」「ちゃんと添削してよ」「はい。お嬢さん」ヤスは恭子から鉛筆をかりると、サラサラと修正した。ものの十分で終わった。「こんなものでしょうかね」「………………」「どうかしましたか?お嬢さん」「私、自信無くしちゃうなぁ…」「あ…添削してくれっていうから…」「良いのよ。やっちゃんは悪くないんだから。私に才能がないだけよ。ありがとう!やっちゃん」恭子は笑顔を残して
    チャーリー さん作 [257]
  • ヤス#105

    ヤス#105「あんなに凄い絵を描く人が絵の具の事を全く知らないなんて、私の方が驚いたわ…でも」「でも…何ですか?」「やっと名前で呼んでくれたのね」「あ、はい。お嬢さん」「もうっ!わざと言っているでしょう!」「はい。恭子さん」「ふふっ。やっちゃんとは仲良くなれそうだわね」「そうですね。ヨロシク」ヤスは福岡に来てから、キバを隠し続けている。おとなしく、生真面目で謙虚。そして、仕事も出来る。誰もがそう
    チャーリー さん作 [283]
  • ヤス#104

    ヤス#104そろそろ退散しようと思った。「やっちゃん。今日はお買い物?」「あ、はい…いえ…ただ、ぶらっと」「その袋は何?」「あ…はい、田舎の泰子おばさんにと…」「ふーん…プレゼント…なんだ」「あ、はい…お礼をしていなかったものですから…」「ふーん。で、もう帰るの?」「はい。もう帰ろうかなと思っていました」「じゃあ、一緒に帰りましょう」「あーっ!恭子はいいなー!」「そうだ、そうだ!ずるいぞ!」「ふ
    チャーリー さん作 [276]
 
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