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あつは さんの投稿された作品が8件見つかりました。
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きのう泣いた君へ…
何回目かのベルが鳴る…。 電話に出たのは、肥後君だった。 「あれ?吉宮?どしたの!」「どしたのって!ゆぅから聞いたからかけたんじゃん。なんか、話あるって」「あぁ。あれね。あのさ、俺、今からまさに、バイトだから、また掛けなおすよ。ケータイ、まだ教えてなかったっけ?」「知ってますけど〜?あんた、こないだ、彼女にケータイ見られて喧嘩したっつってたじゃん!一応、気、使ったんですけど…」「あはは!そっか。
あつは さん作 [314] -
きのう泣いた君へ…
「ど…どした?」ゆぅが、不安気に尋ねた。 「あ。うぅん。なんでもない。素直に嬉しかっただけ」今できる、精一杯の笑顔で私は答えた。 「じゃ…いいんだけど。」 照れくさそうにゆぅも笑う。ほんの少し、沈黙が続いた。 「あ!サキ!肥後がさ、あんたに話あるってよ?」 「肥後君が?」そぅ。私のクラスメイト。後ろの席の肥後君。 「何て?」「バイトの話みたいよ?でもなんでサキなんだろね。もしかして、サキに気があ
あつは さん作 [152] -
きのう泣いた君へ…
コンコン…。 ゆぅがドアをノックする。「何?」「やっほ〜ぃ!びっくりしたよ!急に学校やすんじゃうし。何?風邪でもひいた?」「え?もしかしてゆぅ、それだけのために来たの?」「え?ダメだった?それだけって失礼じゃん!ちょっとさ…心配したの!寂し…かったし…へへっ」ほんとに、何も知らないんだ。ただ、休んだだけで、わざわざ来てくれたんだ。ゆぅの家、私と逆方向なのに…。 弱ってるからかな? 今まで、ただの
あつは さん作 [197] -
きのう泣いた君へ…
いつもと変わらない朝。 いつもと変わらない母の足音。 「サキ?まだ寝てるの?」「あ…。お母さん…。今日、休むから…」「え??どうしたの?具合でも悪いの?」説明なんてできないし、正直、めんどくさい。 もぅ、そっとしといて…。 「サキ?大丈夫?熱は?」ねぇ、お母さん、やめて。そろ以上喋らないで。 私、泣きそうだから…。 「行きたくないの!明日は行くから!ほっといて!」簡単にいえば逆切れ。お母さん…ご
あつは さん作 [253] -
きのう泣いた君へ…
「ちょっ!ちょっと待って!」とっさに体がアキトを避けた。 「あの…私、今日、生理なんだよね…。だからさ…初回から流血なんてやだし。フフッ」あぁ…私の人生、こうやって嘘で塗りかためられていくんだろな。 沈黙を破ったのはアキトだった…。怖かった…。 まだ付き合って3ヶ月だけど、今まで見たことがないアキトが目の前にいた。 「お前さぁ。ここまできてばっくれるわけ?ふざけんなよ。」頭が…真っ白になった。
あつは さん作 [200] -
きのう泣いた君へ…
少し、暑くなってきた、6月の空。 私は今日もアキトと帰る。 手を繋ぐだけの平凡な毎日。 「なぁ…。今日さ、俺んち、誰もいないんだ…。遊びにこいよ」来た…。いつかこんな日がくると思ってた。でも、なんか急で、最近、バイト辞めたばっかだし、さっき、暇〜とか言っちゃったし…断る理由が見つからない。「え…?う〜ん…どぅ…」「いいの?じゃ、いこうよ」え!?私…今、どうしようかな〜って言おうとしたんだけど…や
あつは さん作 [326] -
きのう泣いた君へ…
私、まだ17才だよね? だからホントの恋なんて、してなくても変じゃないよね…?でも結局は、恥ずかしんだ。だから、告られたら付き合うんだ。 そんなに…好みじゃなくても。そんなに…ウケが悪くなければ、いいんだ。 そのうち、好きになるだろうし。 3ヶ月前、隣のクラスの子に告白された。 ダサい奴ぢゃなかったし、正直、友達にも、うらやましがられた。それまで、全然知らなかった奴だけどさ…。 だから、私の彼
あつは さん作 [190] -
きのう泣いた君へ…
手のひらに、浮かぶいくつもの線は、一体どういう意味なんだろう…。 私は、幸せになれるの? それとも、今、幸せなの? つまらない世界史の授業中、私はじっと自分の手のひらを見つめ、そんな事を考えていた。「ぉぃ、おいって!」後ろの肥後君が肩を叩いた。「はぃ?」「俺ぢゃなくて、前だよ、前!センセ!」「あっ!はっ…はい。何ページ…?」平穏な高校生活…、なんとなく付き合ってる友達。 恥ずかしいから一応作った
あつは さん作 [156]
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