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いっと さんの投稿された作品が316件見つかりました。
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ソードメーカー9―?
ライルはそう言って、一つ小さく息を吐くと、「明日、私一人でベイスへ向かう!」と、力を込めて、言った。「え!?」セイルとサリアは、驚いて、「兄さん!一人であの二人を相手にするのは危険すぎる!それだけは止めてれ!」「そうですよ。もしもロイ君が生きていた場合、お義兄さんがいなくてどうするんですか?ここは騎士の皆さんに任せて、待つという事が一番だと、私は思います」と、反対した。しかし、ミリスは、「行きま
いっと さん作 [454] -
ソードメーカー9―?
「それはどうしてかね?」「私の攻撃を受けた感じだと、あれ位のエネルギーでは一般人に重傷を負わせる事は可能だとしても、私たちソードメーカーには気絶させるくらいしか出来ないような気がするんです」「ほう…」ライルは顎に手を当てて、頷いた。「でもミリス、爆風か何かで吹き飛ばされて、そのまま頭を強く打って…という事も考えられないかしら」「それは父さんにも言われたわ…」エミリアの指摘に、ミリスは不機嫌そうな
いっと さん作 [476] -
ソードメーカー9―?
「…セイル、お前達しか戻ってこれなかったという事は…ロイは…やはり、殺されたのか?」ライルはやや声を震わせて、沈痛な面持ちで尋ねた。「すまない!兄さん!」セイルはテーブルに両手をつけて、額をそれにこすりつけるようにして、謝った。「私がふがいないばかりに、妻や娘達はおろか、ロイ君まで守りきれなかった。本当にすまない、兄さん…」「ライル、顔を上げるんだ。お前が家族以外の誰かを見捨ててのうのうと生きて
いっと さん作 [483] -
ソードメーカー9―?
その時、玄関のドアを叩く音が、ライルの耳に入ってきた。「…誰だ、こんな時間に…」ライルはその音で我に返ると、剣を鞘に収めて、怪訝そうな表情で玄関に向かった。「どなたですか?」ライルがドアを開けると、そこには四人の人物が、沈みゆく太陽を背にして、立っていた。「兄さん…」「セイル!お前、生きていたのか!?」太陽を背にしている為、逆光になって顔が見えにくかったものの、ライルは声を聞いただけで、弟のセイ
いっと さん作 [480] -
ソードメーカー9―?
ライルは歯を強く噛み締めて、拳で地面を何度も叩いた。「ライルさん…ご自分を責めないで下され…。破壊されたとはいっても、犠牲者がどれだけいたかは聞いておりません。もしかしたら、その方達は生きておられるかもしれません。希望を捨てんで下さい…」町長はライルの肩に手を置いて、励ました。「…」ライルは無言でゆっくりと立ち上がると、うつ向いたまま町長に背を向けて、立ち去って行った。「…ライルさん…」町長はそ
いっと さん作 [505] -
ソードメーカー9―?
夕日が辺りを赤く染め上げた頃、エルダスの町に、ベイスが何者かによって破壊された事が、町長によって伝えられた。広場に集まった町人達はそれを聞いて、「俺達の町は大丈夫なのか!?」という不安を口にした。「町の警備を今以上に厳重なものにすると言ってきておる。大丈夫じゃ」町長はなだめるようにして、町人達を諭した。「そうか…」「それなら、そうしてもらうしかないわね…」町人達は不安げな表情を見せながらも、とり
いっと さん作 [495] -
ソードメーカー8―?
その時、小屋のドアが開いて、サイラスが中に入って来た。「おう、遅かったな」グラムは素振りを止めて、額の汗をタオルで拭った。「…」サイラスは相変わらずフードを目深に被り、全身をマントで覆っていた。「…まあいいや。これで任務の半分は終了した。だから、しばらくは指示が無い限り自由に行動していいらしいぞ」「…」サイラスは無言のまま、一つ小さく頷いた。「お前さんはこの自由行動の間、何をするつもりだ?」グラ
いっと さん作 [469] -
ソードメーカー8―?
「了解!」ロザラムの呼びかけに、騎士達は一斉に捜索の手を止めて、敬礼した。「あの…ここにある遺体はどうしましょうか?」一人の騎士がロザラムの側に来て、尋ねた。「…そうだな…、まだ捜索は終わっていないし、倒壊した家屋の軒数も分かっていない。このままにしておいた方がいいだろう」ロザラムはちらりと側にある遺体を見下ろしながら、答えた。少しアクシデントがあったが…ほぼ予定通り事は運んだ…―\rロザラムは
いっと さん作 [478] -
ソードメーカー8―?
もしかしたら…―\rリリーは自分なりに思いついた答えに、思わず目を見開いた。ロザラムさんの本当に殺したかったのは、事件を直接経験したソードメーカーなんじゃ…。いえ、それでも疑問が残るわ。何故ソードメーカーなのかが…―\rリリーはしきりに首を振って考えを巡らしていた。少しして、リリーは部屋が静かになったのを感じると、ルイスとロイを見た。ロイは座ったまま、ルイスは大の字になったまま眠っていた。…いい
いっと さん作 [514] -
ソードメーカー8―?
「行きません!」ロイとルイスはライスの言葉が終らぬうちに、きっぱりと断った。「それは残念…」ライスはがっかりした顔をしながら、部屋を出て行った。「…はあ…、何なんだ、あの人は…」ルイスはぐったりとした表情で、ベッドの上に寝そべった。「一応は僕たちの事を心配してくれてるみたいだけどね…。まあ…あの特殊な趣味にはついていけないけど…」ロイは苦笑いしながら、ベッドに腰掛けて、窓の外を見た。「…この二日
いっと さん作 [483]