トップページ >> いっと さんの一覧
いっと さんの投稿された作品が316件見つかりました。
-
ソードメーカー7―?
「ロバート!?」リリーはその老人を見て、目を見開いて驚いた。「間一髪じゃったのう…。リリー様、お怪我はありませんか?」ロバートは剣を肩に担ぎながら、三人の側に来て、心配そうな表情でリリーを見た。「私は大丈夫よ。それより、ロバートはソードメーカーだったの?」リリーは不思議そうな顔で、ロバートに尋ねた。「はい。執事となる前は王宮の護衛騎士を勤めておりました」ロバートは遠くを見つめるような表情で、答え
いっと さん作 [499] -
ソードメーカー7―?
ロイはそう言って、ロザラムを睨みつけた。「はは、おかしな事を言うなあ。僕はここの騎士だよ、ロイ君。ちゃんと習得の許可だって得ているし、使う許可も貰ってるよ。…まあ、それが明確な敵対行為に出た相手のみという規定はあるがね」ロザラムはおかしそうに笑った。「じゃあ、死んでもらうね」「!」三人はその言葉に、一気に青ざめた。そして、ロザラムは剣を振り下ろした。その瞬間、闇の塊から青白い幕が放たれ、三人を包
いっと さん作 [481] -
ソードメーカー7―?
「ち、ちょっと待てよ!何でロイが狙われてるんだよ!」ルイスはロイの隣に来て、叫んだ。「ふむ…まあ、簡単に言えば、彼のある特殊な性質故…だな。これで満足だろう?」ロザラムは闇の塊を剣で十字に切り、それぞれを三人の頭上に打ち上げた。「馬鹿なっ!これは、ダークカーテン!?」ロイは悲鳴に近い叫び声を上げて、急いで三人の頭上に闇の障壁を創った。「ロイ君…そんな薄い障壁で、守りきれると思っているのかね?」ロ
いっと さん作 [482] -
ソードメーカー7―?
「中々いいコンビじゃないか…。これは一人で相手するのは難しいな」そう言って、ロザラムは剣の切っ先を目の前に持っていくと、そこから闇の塊を出現させた。「ろ、ロザラムさん、あなたは何故僕たちを殺そうとするんだ!?」その闇の塊にただならぬものを感じたロイは、慌ててルイスとリリーの前に出て、尋ねた。「そうだな…強いて言えば、君たちの事はもう既に死んでいると、エミリア達には伝えてあるからだね。ここで生きて
いっと さん作 [490] -
ソードメーカー7―?
「なっ!?」三人がそう叫んだ瞬間、ロザラムは素早く剣を抜いて、ロイに斬りかかった。「っ!」ロイは危うくその剣をかわすと、剣を抜いて体勢を立て直した。「やるな!」ロザラムはロイに再び襲いかかると、一気に剣を振り下ろした。「ちぃっ!!」ロイはその攻撃を自らの剣で受け止めたが、ロザラムの力は予想以上に強く、上から額の辺りまで剣を押し込まれてしまった。「ロイ!」ルイスとリリーは剣を抜いて、ロイを助けるべ
いっと さん作 [485] -
ソードメーカー7―?
「ええ、何とか…、それより、ロザラムさん一人で確認をされてるんですか?」ロイは怪訝そうな表情で、ロザラムに尋ねた。「いや、さすがにこの範囲を一人でやっていくのは難しいからね。チームを編成して作業に当たってるよ。今、僕以外のメンバーは、休憩を取っている所なんだ」「そうだったんですか」ロイは納得したように大きく頷いた。「あの…それでしたら、ミリスさんやエミリアさんは…?」リリーは躊躇いながらも、思い
いっと さん作 [509] -
ソードメーカー7―?
その頃、ロイ達は森の中を出口を探しながら歩いていた。「…迷った…」三人がそう認識してから、既に一時間以上が経過していた。「ロバート…、何でこんな森の奥に住んでるのよ…」リリーはため息をつきながら、生い茂る草木を払って、歩いた。「大丈夫だ…。木に登って太陽の方角を見たから、こちらで間違いないはず…」ルイスはあまり自信が無さそうに、呟いた。「あっ!見えたぞ、ほら、出口だ!」ロイは嬉しそうに、目の前に
いっと さん作 [501] -
ソードメーカー7―?
「何を迷っておられますか?王命ですよ?」「…っ」ラトはぐっと目をきつく閉じて首を横に振ると、「確かに…君の言う通りだ…」と、呟いた。暫くして目を大きく見開くと、ラトは剣の切っ先を遺体の胸の辺りに置いた。「必ずやあなた方の無念は晴らす。だから、許してくれ!」ラトは目を閉じて、一気に剣を死体に突き立てた。死体から感じられる柔らかな感触が、ラトの手に響いた。「く、はぁっ!」ラトは大きく息を吐くと、流れ
いっと さん作 [482] -
ソードメーカー7―?
一時間が経過し、騎士達の顔は早くも厳しいものになっていた。瓦礫を取り除いて可能な限り捜し続けているものの、生存者は一切確認出来ないでいたからである。その中にあって、ロザラムだけは悠然と自らの剣で時々瓦礫を叩きながら、廃虚と化した町をじろじろと見回していた。ラトは横目でちらちらとその様子を眺めながら、残留リムスの種類特定を進めていた。しかし、一日経ってしまっている為か、瓦礫からそれを特定するのは困
いっと さん作 [520] -
ソードメーカー7―?
「酷いな、これは…」ラトは腐食が始まっている遺体がそこかしこに散乱しているのを見て、顔をしかめた。「昨日は一日中雨が降っていましたから。湿気と高温で腐食が始まっているのでしょう」ロザラムは表情を変えずに、淡々と説明した。「そうか…許せんな…」幼子を抱えて死んでいる母子を見て、ラトは声を震わせた。「よし、生存者の確認作業に入るぞ!」ロザラムそれを見ても眉一つ動かさず、周りにいる騎士達に呼び掛けて、
いっと さん作 [549]