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いっと さんの投稿された作品が316件見つかりました。

 
  • ソードメーカー15―?

    天井から吊り下げられているランプの下で、サリア、ライル、セイルの三人は一斉にため息をついた。「…ロイ君は…今でもその事を…」「ええ…未だに自分のせいだと考えて、悩み、苦しんでいるのです。…そちらに行かせたのも、何とかそれをもう少し軽く受け止められるようになってほしい、と考えての事だったのですが…」「そうだったのか…兄さん…」セイルは沈痛な面持ちで、一つ小さく息を吐いた。「…ロイ君には、他に友達は
    いっと さん作 [454]
  • ソードメーカー14―21

    と、言いかけて、中の光景を見た瞬間、口をあんぐりと開けて固まってしまった。ルイスの目の前では、ロイとミリスがベッドの上で抱き合っていたのである。ミリスとロイもルイスを見ながらしばらく固まっていたが、突然我に返って、「き、きゃあ!」「わ、わわっ!」と、小さく悲鳴を上げて、慌てて身体を離した。「ち、違うのよ、ルイス、こ、これは何というか…その…」ミリスは顔を真っ赤にして、しどろもどろになりながら、こ
    いっと さん作 [435]
  • ソードメーカー14―?

    「…話してくれて、ありがとう。ロイ。あんたがそんなに苦しんでいたなんて、知らなかった。ごめんね…」ミリスはそう言って、更に強くロイを抱きしめた。「いや、僕が今まで黙っていたのが悪かったんだよ。…ごめん…」謝りながら、ロイは抱きしめているミリスの瞳をじっと見つめていた。ミリスもロイの瞳を見つめ返し、しばらくの間、時間が止まったかのように、二人は見つめ合った。「…っ、そ、その夢の中に出てくる三人って
    いっと さん作 [496]
  • ソードメーカー14―?

    「ロイ…」ミリスは激しく頭を振って嗚咽を漏らしているロイを、思わず抱きしめた。「異変に気付いた町の人たちが慌てて父さんを呼びに行って、何とか水の魔法で消し止めたんだけど…リアは、全身火傷でもう…息をしていなかった…」ロイは自らの膝頭をズボン越しに爪でひっかいた。「あの日から僕は笑えなくなった。姉ちゃん達は家に来なかったから知らなかったと思うけど、一日中爪で自分自身を傷つけて、服に火をつけて…あの
    いっと さん作 [478]
  • ソードメーカー14―?

    「炎…」ミリスはそれを聞いた瞬間、表情を強張らせた。「どうしたの?」「ううん、何でもないわ。それで、その後は…リアちゃんの前で、それを見せたの?」「うん」ロイはぎゅっと唇を噛みながら、震える声で、「どうせならもっと広い場所で見せようと思って、草原で炎の魔法を使ったんだ。リアは嬉しそうにその明るく照らし出された炎を見てくれた。僕は使えるようになってよかったと思ったよ…でも…」と、言って、下を向いて
    いっと さん作 [466]
  • ソードメーカー14―?

    「…怒らないの?何でそんな事したんだ!って…」「あんたが殺したなんて、まともな思考してる人だったら誰でも信じないわよ」ロイの驚いたような表情を見て、ミリスは少し表情を和らげながら、彼の側に寄って行った。「話して、ロイ。あんたのその悲しみを、受け止めてあげる。…だって、私も、アゼルを亡くしているから…」ミリスはそう言って柔らかな表情を浮かべながら、ロイの頭に手を置いて、優しく撫で擦った。「姉ちゃん
    いっと さん作 [596]
  • ソードメーカー14―?

    「何かあったのか、話すよ。ミリス姉ちゃん。…でも、多分、これを聞いたら、姉ちゃんは僕を今までのようには見てくれなくなるかもしれないけどね…」ロイはそう言って、憂いを帯びたような表情で、寂しそうに笑った。「…ロイ…」「僕には妹がいたのは知ってるよね?妹…リアは大切な妹だった。兄さんや父さん、母さんも同じだった…」「…でも、確か、病気で亡くなってしまったのよね…。リアちゃんは…」「違う」ロイは苦しそ
    いっと さん作 [416]
  • ソードメーカー14―?

    「いや、その…ちょっと考え事を…って、あれ…そういえば、エミリア姉ちゃんとリリーとルイスは?」ロイは不思議そうな顔で、部屋の中を見回した。「姉さんとリリーは大浴場へ行ったわ。ルイスはまだ訓練所で稽古中よ」「あ…そうだったんだ…ミリス姉ちゃんは一緒に大浴場へ行かなかったの?」「う…あ、あんたがここで一人でぼおっとしてるから、行くに行けなかった訳で…」ミリスは照れたような表情で顔を逸らしながら、小さ
    いっと さん作 [450]
  • ソードメーカー14―?

    「そうでしたね…何せ、時々遊びに来ると、よくミリスに手を引っ張られながら、外に遊びに行ってましたし…」サリアは当時のミリスとロイを思い出して、笑顔を浮かべた。「ええ。…あの頃が、ロイにとって…いや、私たち家族にとって一番幸せな時期だったかもしれないですね…」「…兄さん、もしかして…リアちゃんの事で…?」セイルは緊張したような表情で、ライルを見た。「…リアは、病気で亡くなったのではない。お前の息子
    いっと さん作 [452]
  • ソードメーカー14―?

    「…」ライルはセイルの質問に答えず、食料庫からその袋を取り出して、黒くなってボロボロになった葉っぱを見つめた。「あいつ…まだ、こんな事をやっていたのか…」ぎゅっと唇を噛み締めながら、ライルは大きく息を吐いた。「こんな事…?」「…これは、ロイがやったものだ…。恐らく、眠れなくなるとこうして、葉っぱを燃やして気持ちを鎮めていたんだろう…」「気持ち…ですか?」「罪悪感…と言ってもいいだろうが…ね…」ラ
    いっと さん作 [456]
 
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