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匿名 さんの投稿された作品が7件見つかりました。
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覚えてる?-結末編-
突然、枕もとで携帯電話が鳴った。何年ぶりに聞く着信音だろう。忘れていない。忘れられるはずがない。女は震える手で通話ボタンを押す。「もしもし?」言葉が出ない。いや、口の中が渇ききって声すらまともに出せない男が一人。「あ。あの…。俺…。」俺は今更どうしようってんだ!お互い言葉を交わせないでいた。沈黙が続いた。それでも電話を切ることができない、男と女。長い沈黙を破ったのは女の方だった…。「おかえりなさ
匿名 さん作 [314] -
お稽古(その?)
体を動かしたいなぁ。もともとスポーツが好きな私には、やってみたいスポーツはいくつかあった。テニスも軟式ではなく硬式をやりたい。格闘技などもやってみたい。今の私ならどれだけの重いケリを繰り出せるだろう。カポエイラ、カンフー、ボクシング。やってみたいなぁ。スポーツと呼ぶのかはわからないが、ベリーダンスたるものや激しいフラダンスもやってみたい。よく炎の燃え盛る棒を回しながら、骨盤外れそうなくらい腰を振
匿名 さん作 [318] -
お稽古(その?)
女、27歳。別れた後もズルズルしていた男とはきっぱり関係をきったさ。もぅあんたに用はない!言ってやりたかったけどね。結局私は、何回同じ男に失恋したんだか…。情けねーなぁ。しかも年下だぜ?22歳だぜ?わけーな…。カッコイイ女になりたくて、やっぱりカッコイイ女と言えば、男に依存していない、自分の道を自分の足で歩いてる女。ここで言う「男に依存しない」とは、世に言う「負け組」ではない!断じてないっ!そも
匿名 さん作 [318] -
覚えてる??-男編-
なぁ、覚えてるか?どっちが先に一人暮らしするかって、昔よく話してたっけ。今になってあの頃の事を鮮明に思い出す。「待ってろって言ってよ!」あんなに泣きじゃくるお前を見たのはあの夜が初めてだった…。――言えるわけない。こんな俺を待てだなんて、言えないだろ?子供の頃からの夢を諦めきれない。そんな自分勝手な理由で、俺はお前の手を振りほどいた。お前はきっと、五年でも十年でも俺を待ち続けるだろう。意地っ張り
匿名 さん作 [324] -
覚えてる?-女編-
ねぇ、覚えてる?「一人暮らしとかしたいなぁ。」「いつするの?」「ん…お金貯まったら?かな。」「今から貯めんのかよ!?それ俺の方が早いんじゃない?」「うるさい!」「じゃあさ、俺が一人暮らし始めたら…来れば?」「絶対私の方が早いもん!じゃあもし私が早かったらさ…うち来てもいーよ?」まだ付き合い初めて間もない頃。本当はすごく嬉しかったんだよ?私は素直じゃないから、あんな風にしか返せなくて。君のぶっきら
匿名 さん作 [382] -
19の私へ
19の私。あんたが今やってることは最低なこと。すごく怖いこと。怖い目にも合ったよね?わかってんのかな〜?なんでそれ、やろうと思ったの。きっかけは?バイト?テレクラのサクラ?友達もやってたし。で、一回したら平気になった。簡単にお金手に入るもんね。欲しいものいっぱいあるしね〜。友達と遊ぶお金必要だしね〜。そっかぁ。でもね、それ知った時の親の気持ち考えたことある?妹の気持ちは?27の私が言えること。妊
匿名 さん作 [470] -
ばかな女
コトが終わって気付いた。あぁ、あの頃とは違うんだ。もぅ戻れないんだ。手を伸ばせばここに、隣にあなたがいる。体に触れられる。でもね、あなたの腕を今は温かく感じない。言葉も。瞳も。すべてが冷たい。「好きだよ」そう言って私を抱いてくれたあなたはもういない。心のないセックスがこんなに虚しく寂しいものだと、私は一体どこで覚えてきたんだろう。この人は、心が無いのにどうして私を抱くんだろう。どうして私はこの人
匿名 さん作 [410]
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