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朝顔 さんの投稿された作品が42件見つかりました。

 
  • セピアの空?

    鳥の鳴き声が聞こえたと思ったら、依空の頭上を雀が二匹飛んで行った。起き上がり前方を見渡すと、来た事も見た事もない場所だった。「ここ……どこ?」自分でも驚く程冷静だったが、人ひとり見あたらない事に急に不安になってきた。確かに自分は絵画展にいた。懐かしい絵に魅入られ目を閉じた所までははっきり覚えている。しかしその後どの様にしてこの原っぱまで来たのか全く記憶になかった。ずっと向こうには林が見える。そこ
    朝顔 さん作 [373]
  • 夢負人 完結

    転がったみかんに触れた時流れて来たのは違う妖夢の気配。「本当に危なかったのはお前だ。盲目の道化師は衰弱させる事はあっても人を死に追いつめる事は出来ない」紅啄木鳥は悠斗が絶望の底まで行くのを待っていた。ずっと影を潜め悠斗が自分の罪に気付くようあの夢を見せていた。「そうだったんですか……」手を止め俯く悠斗。煙草をふかしながら夢路は頬杖をついた。「あの、依頼料の事なんですけど……必ず返すんでもう少し待
    朝顔 さん作 [414]
  • 夢負人?

    投げ出したいと思う事もあった。置かれている環境を不満に思う事など常にあった。それでも田上が隣で笑ってくれるだけでこの人生も悪くはないと思えた。「お前のお陰だよ。料理を作る楽しみもわかったしな」自分達はそれでも友達だろう?と悠斗は田上に手を差し伸べた。その手を取り立ち上がった田上の顔は、いつもと同じ親友の顔だった。「ありがとう……」そこで目が覚めた。夢だったのだろうか。夢に違いはないが、凄くリアル
    朝顔 さん作 [353]
  • 夢負人?

    激しい体力の消耗に眩暈をおこし、倒れる寸前で膝に力を入れ体勢を保った。ピエロはうめき声を上げながら消えていき、とうとうイルカ三体と悠斗達だけになってしまった。「気をつけろよ。お前の感情一つでこいつらは襲いかかってくるんだからな」「気をつけろって言われても……」イルカは悠斗の足を何度もつついてきた。まるで早く食わせろというような目で見てくる。思い出せない。夢路が言ったもう一つの助言を。何故夢路は教
    朝顔 さん作 [352]
  • 夢負人?

    言うつもりじゃなかった。ずっとバッテリーを組んでいた親友のせいで夢を諦めたなんて思いたくもなかった。なのに何故こんなにも言葉が止まらないのだろう。田上が憎い。今まで抑えてきた感情が一気に吹き出していくのがわかった。「お前なんか友達じゃない!」「俺だってお前なんか……!」強く握りしめた拳で田上の頬を殴ろうと右手を振り上げた。「止めろ」その腕を夢路に止められ悠斗は我に返った。「……来るぞ」今まで見て
    朝顔 さん作 [387]
  • 夢負人?

    「野球……何でしないんだ」「え……?」今までとは違い低く冷たい声に悠斗の体は強ばった。「田上のせいじゃないって何度も言って……」「だったら何でやめたんだ!おばさんの事はわかってる……でもやめた理由にはならないだろ!」真っ赤に腫れた目が悠斗を睨んでいた。「俺はお前にいつも通りの日常を送って貰いたかったんだ。俺の怪我なんか忘れて、野球を楽しんで貰いたかったんだ。だから……」「嘘だ!」目の前にいる田上
    朝顔 さん作 [340]
  • 夢負人?

    夢路は震える田上を一瞥してからどこまでも続く水の道を目で追った。「やっばり出ちまったか」思いもよらない侵入者の連続にピエロ達は身を寄せ合い動揺している。「何でここに……」「どうも俺が寝てる間に依頼人が来てたらしくてな。お陰で今月ピンチなわけよ」「自業自得でしょ」「依頼料よろしく」夢路の緊張感のなさに悠斗の体の力が少し緩んだ。何より田上の夢に姿を現した事が、夢負人という仕事を請け負っている何よりの
    朝顔 さん作 [352]
  • 夢負人?

    怯える田上。出来れば強く責めたくはない。けれどこのままでは田上の命が危ないと悠斗は心を鬼にした。「田上、話してくれよ!いつまで引きずってるつもりだよ……あいつらの目的はお前を苦しめる事なんだぞ!」頭を押さえていた手の力が加わるのが分かった。髪の毛をむしり取りそうなくらいに強く握りしめた掌。そのうち田上は絞り出す声で小さくこう言った。「肩……大丈夫か」何度も聞いたフレーズに悠斗の中で何かが崩れてい
    朝顔 さん作 [445]
  • 夢負人?

    何故だろう。ただの笑い声なのにこの胸の奥をつくような嫌悪感。人を見下し高見の見物をするような態度に対抗心が芽生えた。「お前らだな!田上をこんな風に追いつめた奴は!」尚震えうずくまる田上を庇うように前に立った悠斗。恐くないわけじゃない。けれど親友を追いつめた元凶が目の前に現れ黙ってはいられなかった。「どういうつもりだよ。こいつをお前らの犠牲になんかさせねぇぞ!」『お前ダ。お前がコイツを犠牲にシタ』
    朝顔 さん作 [374]
  • 夢負人?

    風呂上がりで濡れた髪を乾かした後、悠斗は自室のベッドに入り目を閉じた。田上の見舞いは結局叶わず、今も時々うなり声を上げながら眠ったままだという。何もしてやれない。歯がゆくも自分にはまた明日がある。朝食を作り洗濯もしなければ。また学校の帰りにでも寄ってみようなどと考えていると、心地よいシーツの感触に誘われいつの間にか眠ってしまっていた。誰かが苦しんでいる声がした。自分を呼んでいる気がする。起きなけ
    朝顔 さん作 [377]
 
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