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72号 さんの投稿された作品が7件見つかりました。

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  • 願えば尽きぬ

    愛しさに溺れそうになる。あの赤い血の様にこの身体を巡る想いを、どうしたら隠し通せるだろう。叶うなら、この翼を広げて、君の元へまっすぐ飛んで想いを伝えて抱きしめあいたい。時が過ぎるごとにこの身体に満ちていく君への想いは、もう飲み下せない。叶うなら、死ぬまで君の隣で同じ景色を眺めてその肌の温もりを伝えあいたい。愛しさに溺れてしまった。叶うなら、世界が終わる前の一瞬でも良い、愛をこめて君と手を繋ぎたい
    72号 さん作 [119]
  • 名前

    誰か私の名前を呼んで。冷たく響く雨が暮れゆく日々を隠してしまった。誰も私をひとりにしないで。直隠しにしてきた淋しさが溢れてしまう前に。夢で見たのはもっと穏やかな場所。どんな愛の歌でも叶えられない眩しい世界。空に浮かぶ星の数を数え終わる前にどうか。一雫の涙が何もかも救えるように。誰か私の名前を呼んで。苦しい今を打ち払って。誰か私の名前を教えて。
    72号 さん作 [287]
  • 愛しい日々の

    はじめて気付いたのは、月が綺麗な夜だった。夢みたいに、掴みようのない想いが溢れた。いつか、この日この時を懐かしく、愛おしく想う日が来るのだと。涙が頬を伝ったことに気付く必要なんてなかった。月の光に包まれて目を閉じる。風が耳元で囁いた。おやすみ と。涙は尽きることなく、光射す泉の中で深い深い眠りについた。後ろから目を塞がれて、世界は終わった。風の音だけが聞こえる。
    72号 さん作 [248]
  • 荒野

    金網の向こうに広がる青い荒野。見つめているだけじゃ草を掻き分けて走ることは出来ない。小さな頃から想い続けた荒野、そこは本当に危険な所なのか?あの日に比べると、僕はずっと成長していた。今ならこの金網に足を掛けて遥か向こうまで走って行ける。足を踏み出すと心臓は高鳴って、視界は色で満ちてくる。金網の頂上へ登ると風が荒野を翔けていく。僕を縛り付けていた何かが、するすると解けて飛んでいった。熱い頬を冷やす
    72号 さん作 [248]
  • 幸福(しあわせ)の時

    永遠に廻る季節の中、君は空に旅立った。長い長い間思っていた。僕はここだと、ずっとここにいるのだと。凍り付いた平和の中心にひとりぽつんと残されて、立ちすくんだ。あぁ最後に聞いた歌が空の下で良かった。あぁ最後に見た夕日が綺麗で良かった。あぁ最後に君が笑顔で良かった。涙はまだ流れるし、傷付いた羽ではすぐには飛べないけれど。神様、もし本当にあなたがこの青い空の向こうにいるのなら、どうか私に力を下さい。守
    72号 さん作 [322]
  • サヨナラ君の歌

    想い出の彼方に君の歌。眩しさに擦り切れた昔のこと。壊れたレコードみたいに頭の中で君は歌う。サヨナラ涙は地面に落ちる前に乾いて消えた。サヨナラ栄光の彼方に明るい太陽。幼さに見失った昔のこと。明日はもう聞こえない君の歌。サヨナラ還らぬ日々よ永遠に、君の歌の中で回り続けて。サヨナラ
    72号 さん作 [294]
  • 夕闇

    聞こえない。聞こえないよ、騒がしすぎて。目を閉じれば、ほんの数秒前の誰かの口の動きが甦る。居場所をなくしてにじむ世界が言った。「戻っておいで」たっぷり注がれた疲労感に、つい歩き方を忘れる。夕闇から舞い降りてきた漆黒の鴉が僕の右目を突いて、低い声で鳴いた。「手放してしまえ」オレンジ色の街灯が並んでいる。変に明るい闇空を鳥の群れが行く。粒にも満たない小さな小さな雨が僕の顔を染めていく。「おそれている
    72号 さん作 [296]
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