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トリップ.Bank さんの投稿された作品が29件見つかりました。
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一角聖獣24
「ライオンのサファリが死んだ!?どういうことなの、団長!」 イーディは信じられないという表情で団長に詰め寄った。「サーカスの公演が終わった後、誰かがサファリの部屋に入って、ショーで使うマスケット銃を使ってサファリを殺したんだ」「それ、おかしいよ…だって、ショーで使うマスケット銃には実弾なんて入ってないんだよ!殺せるはずない!」「わからん。もしかしたら、マスケット銃の弾を持っていたのかもしれん。ど
トリップ.Bank さん作 [396] -
一角聖獣23
この日の夜、サーカスの大人達が帰ってきた。 団長から遅く帰ってきた理由を聞くという名目で、僕とタナーおじさんは外に出て、団長達を出迎えた。 そして、僕らはある知らせを聞いた。
トリップ.Bank さん作 [365] -
一角聖獣22
その日、タナーおじさんは何事も無かったかのように黙々と仕事をしていた。あのコートの血については聞けなかった。怖くて…。 仕事中に何度かイーディ達に目を向けたが、まだ大人達は帰ってなかった。声を掛けようとしたが、タナーおじさんの存在のせいか、また声を掛けづらくなった。 仲良くしていたら、怒られるし、サーカスの人達が追い出されるかもしれない。僕は急に胸が苦しくなった。 陽が沈み出すと、僕はイーディ
トリップ.Bank さん作 [400] -
一角聖獣21
その日の夜、僕は考えていた。「タナーおじさんは何してたんだろう…」 あのコートの血は返り血の付き方だ。誰かを殺したんだろうか…。 考えただけで背筋がひやりとした。「考えないようにしよう…タナーおじさんはいい人だもん。人殺しのはずがないよね」 僕は考えるのを止め、ふかふかの布団に潜り込んだ。 こうしていられるのも、全てタナーおじさんのおかげなのだ。 朝を迎え、僕はいつも通り日課の小屋掃除や餌付け
トリップ.Bank さん作 [396] -
一角聖獣20
仕事を一通り終えた僕は、家に戻る前に、キリストの小屋に寄っていった。 キリストはいつものようにいなないて僕を向かい入れた。「キリスト!今日は友達が出来たんだ!みんな優しくって、楽しいんだ!こんなにも時間が惜しいと思ったことは無いよ!」 僕の喜びに、キリストはまるで自分の事のように喜んでいた。「キリストの事もみんなに紹介してもいいかい?もちろんタナーおじさんには内緒で…」 キリストは僕の言葉を理
トリップ.Bank さん作 [373] -
一角聖獣19
イーディと遊ぶのは、とても楽しかった。 追いかけっこもかくれんぼも、孤児院でいじめられていた僕には、新鮮で楽しいものだった。 楽しい時間は早く過ぎ、陽はすっかり沈みかけていた。「もう…仕事に取り掛からなきゃ…」 追いかけっこの最中に、僕はそう言った。 サーカスの子供達の動きが止まり、空気が気まずくなるのを僕は感じた。「ああ、もうそんな時間か…じゃあ仕方ないか」 イーディが残念そうに肩を落として
トリップ.Bank さん作 [379] -
一角聖獣18
「ヨーク」 イーディの声に気付いた僕は、牛小屋に入るための歩みを止めて振り返った。「…イーディ」 僕は困惑した表情をしていたのだろう。 イーディは言いづらそうに目線を背けていた。けれど、意を決したのか、僕の顔をじっと見つめた。「ヨーク!ごめん!」「あっ…キリストのことね。いや、実は僕もその事について考えたんだ。どうすればいいか」「え?」「秘密にしてくれる?キリストは、タナーおじさんに秘密にしてお
トリップ.Bank さん作 [405] -
一角聖獣17
「荷物は積んだ。後は頼んだぞ、ヨーク。サーカスの奴らも町にいるが、子供が数人残って留守番をしている。あいつらが何か仕出かさないように見とけ!いいな!」「わ…わかりました」 僕は、タナーおじさんにイーディン・ローとの事がばれていない事にほっとしていた。「それじゃあ行ってくる」 タナーおじさんが馬車に乗って、見えなくなるまで見送ると、僕は渋々仕事に戻った。 僕が仕事をしているのを、イーディン・ロー以
トリップ.Bank さん作 [345] -
縛られた生活
突然なんすけど、自分は縛られた生活の中で、日々を送ってるんす。 決まった時間に起きて、決まった時間に寝る。 その間には、決まった通りの動きしかしないんすよ。 例えば、飯も風呂も決まった時間帯にしか食べたり、入ったり出来ないんす。 平日は決まった日々しか来ないんす。 でも、これが結構耐えられるんすよ。 きついのは、家族と旧友に会えない事っす。 夜は感情が剥きだしになるんすけど、そん時は胸が締め付
トリップ.Bank さん作 [394] -
一角聖獣16
この状況をタナーおじさんはどう思うだろうか。キリストを他の人に見せちゃいけないとは言っていなかった。 とりあえず、この状況をタナーおじさんに見られる前に、イーディン・ローには小屋から出ていってもらわなくては!「出てけよ!勝手に人の小屋に入るな!」「ご…ゴメン。ただ、遊びに誘おうと思って…」「遊べる訳無いだろ!朝から晩まで働かなきゃいけないのに。君達とは違うんだ!」 イーディン・ローは深く落ち込
トリップ.Bank さん作 [330]