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あこ さんの投稿された作品が35件見つかりました。
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が、くさい 第五場
黒板に書かれた文字休憩所 18英語劇 18ドロー。Draw。泥。後藤くんも動揺している。「えっと……こういう場合は…………?」「後藤、集め忘れてる。」あの人はさっき、何かを書きなぐり、くしゃっと丸めた紙を後藤くんに渡した。「え……、これは?先生の?」「そ。」「そ、って………」後藤くんが予想外のことに慌ててるのとは反対にあの人は飄々としている。神経が図太いの
あこ さん作 [168] -
が、くさい 第四場
決戦の時間だ。もっと正確にいうと、決戦投票の時間だ。クラス委員の後藤くんが紙を配る。民主主義のルール、多数決で出し物を決める。黒板に書かれた選択肢は、休憩所と…………英語劇のみだ。二つしかない選択肢。そこから選ばれるのだ。1か0か。どちらかしかない。教室中に鉛筆の音が響く。それから、乱暴に畳まれる紙の音。ガサガサ。カツカツ。カリカリ。しばらくして、後藤くんが紙を集める。原始的な方法。後藤くん
あこ さん作 [238] -
が、くさい 第三場
「やるか、英語劇。」先生のその一言で私の身体からふっと力が抜けた。今まで無意識のうちに自分の手を握りしめていたらしい。爪が掌に食い込んでいた。生々しく、くっきり跡が残っている。教室は絶望的な沈黙から一転、手に負えない騒がしさに満ちていた。至る所で、意見が飛び交っている。時には意見に混じって、全く関係のない話しもあっただろう。でもその時の私は身体中の力が抜けて、まるで入れ物がない物体とも呼べない、
あこ さん作 [280] -
が、くさい 第二場
「あの……!英語劇の脚本は、受験英語にも役立つような、言い回しとかいっぱいあるんです。身体を動かしながら勉強すると良いって、どっかの本にも書いてあった気がするし……。ほら、ドラゴン桜っていう東大?を目指すドラマでもやってたじゃないですか!」私は自分の口から言葉がスラスラ出て来ることに驚いた。「あれは漫画だろ〜」「あんな簡単に東大入れたら苦労しねーよ。」クラスの後ろの席の男子がちゃちゃをいれる。で
あこ さん作 [229] -
が、くさい
私は今、ある大きな決心を持って手を挙げた。それは大統領が何か重大なボタンを押すか押さないかぐらい、私にとっては世界がかかった瞬間だった。私の視線の先に立つ先生は、いつものような眠たそうな眼で私を見下ろす。「はーい、瀬戸。」私の名前を呼ぶ。私は何度この人に名前を呼ばれても、そのたびに息が詰まってしまう。何を言おうとしたのか飛んでしまうのだ。私の飲み込んだ言葉は空に飛び、そして地球を一周して戻ってく
あこ さん作 [421]