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しま 俊 さんの投稿された作品が4件見つかりました。

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  • 花のこころ?

     「いつもおンなじセリフよね。そんな風変わりな私と一緒にいる依里だって、かなりの変り者だと思うけど。」 美月は精一杯言い返したつもりだった。 「美月はさぁ、人間っていうより、人だよね。ヒト…。何か、よく言えば、損得なく物事をとらえているって感じだけど、もっとリアルに言わせてもらうなら、理性のない生き物ってところかな。」 自分を理解してくれているのか、そうでないのか、あやふやなところが依里との居心
    しま 俊 さん作 [78]
  • 花のこころ?

     秋の終わり。学園祭の準備におわれていた。枯れた金木犀の葉が、校庭を風に舞っていた。 「炊き出し、まだ?」 「もうすぐお持ちいたしまぁす。」 「まったく、食い意地だけは人一倍よね。イサくん!」 「そこがいいんじゃない。本能全開って感じでさ。産まれたての赤ちゃんって、本能だけで生きているでしょ?トシを重ねると、それが段々うすれて来て、何か淋しい。」 「やっぱり美月って変わってるよ。」 小学生の頃か
    しま 俊 さん作 [459]
  • 花のこころ?

     身仕度を終えた美月は、ヒールの音を冬の冷たい空気の中に隠しながら、通勤人に混じって歩いた。当たり前のように、勇直の移り香が残るマフラーが寒さから自分を護ってくれる。考えてみたら、それも可笑しな話だ。断ち切った筈(少なくとも美月はそう自覚していた)の勇直との繋がりを、まだ完全には成し得ていないのだ。 「私って未練がましい?」 くすっと肩をすぼめた。吸い込んだ息と一緒に勇直の匂いが体に入り込む。 
    しま 俊 さん作 [83]
  • 花のこころ

     美月は、机の上の花を見つめていた。右の肘を付き、その手のひらにアゴをのせ、 「ふーっ。」と一つ大きく溜め息をついた。 昨夜の大雨の中、その花を持って来た勇直のことを想った。 「もう会えない。」 それだけを言い残し、勇直は走り去った。傘もささずに。 昨日までの美月だったら、勇直の後を泣きながら追いかけて行っただろう。けれども、昨夜の美月は違った。涙も出なかった。むしろ、その別れを予期していたかの
    しま 俊 さん作 [109]
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