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サス さんの投稿された作品が22件見つかりました。
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リフェード 〜激突!レイスvsグラン〜
この月夜の静謐に微睡む事は程遠く、胸を締め付ける程の張り詰めた空気がここに漂っている。「ラウルに負ける?そりゃどういう事だよ」金の髪が風に遊ばれているが、酔いしれてしまいそうな月の光を受け、淡緑の双眸は鋭い輝きを放つ。「あの時気を失っていたお前は知らないだろう。奴の強さが……」蒼の髪を後ろで加えた青年も碧眼にこの雰囲気を他者に知らしめる程の威圧感があった。「レイス、いったい何があった?」もう多く
サス さん作 [156] -
リフェード 〜その名は白騎士〜
『……撃ち抜く!!』一つ、薔薇の花弁を手で粉々にしたように手前からはボタボタと。また一つ、その対から湯が沸いたような濛々と赤い湯気が吹き出すように。爬虫類のような表皮は鉄のように堅く、蛇のような尾も力無く垂れ、亡者と化す寸前には苦しみからか、鴉のような漆黒の翼を忙しなくはためかせていたが、惰性が無くなるようにゆっくりと止まった。両翼を伸ばせば7mはくだらないその体躯。それを簡単に突っ伏した月明か
サス さん作 [228] -
リフェード 最終話
カッと目を見開き跳ね起きた少年辺りを見回すしかしその必要は無かった。目の前に見知れた面々が居た為だ『眠れる美少年が一週間ぶりのお目覚めだぜ』『元気そうでなによりだ』『ラウル!目が覚めたか!』青と金髪の青年。そして中年の男性が安堵の表情を浮かべ胸を撫で下ろす『ねぇ、あいつはどうなったの?』今一番気掛かりなのはやはり白いスーツの男『俺が駆け付けた時にはもう誰もいなかった。ラウル以外の二人を捜すのには
サス さん作 [203] -
リフェード19
少年のポッカリと空いた記憶、それが今蘇る…『あの魔術で…い出…ぜ。あの…髪の野郎と…たガキがいたなぁ…』微かに耳に届くだけ『名前は…』シェイド『竜の姿に…』またの名をファフニール『奴が使っていたこの…』ガンブレード全てがフラッシュバックする。走馬灯が駆け巡る背まで伸びた赤茶の髪大きくてごつごつした手サバサバした性格だった僕を助けてくれて、育ててくれたあの人そして最後に一度だけ…『奴の最後は美し
サス さん作 [166] -
リフェード18
白いスーツの男が目を見開き、目の当たりの事象を記憶に照らし合わせていた。見覚えのある紋章がそれだった── あの幼き戦士はやはりあの時の…ちょっとこれは思わぬ展開ですね ───『放て!』青の青年の一言を合図に各々が言葉を紡ぐ『紫電!!』男を囲むように現れた五本の雷、それが中心に立つ男を逃さんと集束する『氷霧!!』男を取り巻くように現れた氷の水晶、その数は百を軽く越えどんな熱にさらされても溶ける事は
サス さん作 [182] -
リフェード17
一転...二転...三転...いったいどのくらい吹っ飛んだ…金髪の青年は霞む意識をなんとか正常につなぎ止める全身を鈍器で殴られたような痛み。とりあえず生きてる…── あの野郎は化け物かよ…───頭をフル回転させ現状把握に務める。敵はこちらに向かってくる様子はないようだ自分の武器が消えているのに気付く。どうやら一瞬気を失ったみたいようだ左斜め前に自分を庇って背中から地面に叩き付けられたように倒れた
サス さん作 [217] -
リフェード16
事は最悪な方に動きだした。敵は本気を出していない──もしかしたら4つ以上『投影』できるかもしれないもしかしたら今日俺たちはここで……───青の青年の回想を断ち切る声『馬鹿野郎。なに辛気くさい顔してんだ。まだ終わっちゃいねぇよ』それと共に青の青年の背中を小突いた。──あぁそうだ。まだ終わってなんかいない。いや、今からが始まりだと思えばいい。奴の力を見抜けたこちらが有利なんだ。そしてあいつの魔術と共
サス さん作 [160] -
リフェード15
不意につぶやかれた言葉を不思議に思い金髪の青年が問う『わかったって何がだよ』スーツの男が宙で返り地にスッと着地した。それに注意を配りながら言う。『あいつの能力さ。恐らくだが『投影』の力。』答えを言われても理解していないようだ。一つ溜め息をして話し始める『確証は持てないがな。お前とラウルの技を受けて無傷だった事、氷の刃が消えたのではなく何かとぶつかったように見えた事。恐らく自分の身の近くに同じもの
サス さん作 [168] -
リフェード14
二分...短いようで長い。長いようで短い曖昧な時間ゆったりと剣を据え余裕を見せる圧倒的な力を持つ敵へと果敢に接近敵への距離はおよそ30m。彼らの人知を超えた速さを以てすれば、一呼吸する時間でこの距離は簡単に詰められるその間に青の青年が思考を巡らす──あれだけの魔術をくらって平然としている。おれの勘が当たっているならばこれで謎が解ける──『白刃…』左腕を一度強く扇ぐように動かすと同時にボソッと嘆か
サス さん作 [170] -
リフェード13
禍々しい大剣を持つ者へと旋風の如き突き進む雷と炎鬼気迫るというのに依然とにやけた表情を崩さない。ただその大剣を盾のように眼前に添えるだけの構えをとる。避ける素振りなど微塵もない『そのふざけたツラ気にいらねぇんだよ!』『── 雷閃ッ!! 』後先など考えずその豪胆な一撃。戟から激しくほとばしる電撃が、盾となった大剣に激突した瞬間天からの雷を誘発した。その雷は標的を軽く飲み込む。『僕の力、見くびらない
サス さん作 [177]