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あや さんの投稿された作品が5件見つかりました。
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ぽちとチワワ
いつも笑顔だった彼女が泣くところを見たのは一度きりだった。いや、正確には泣いてなんかいなかった。ただ、僕が勝手に『泣いてる?』って思っただけで。それはバイトのこの勘違いというか、被害者意識というか、とにかくそういう事実なんてまったくなかったのに。彼女はこの店から異動することになってしまった。いつものように閉め作業をして、いつものように事務所に戻り、日報を打ってる。僕はとなりで明日使うタオルをたた
あや さん作 [249] -
ぽちとチワワ
実は僕は以前から彼女を知ってた。この店がオープンしてから2か月、巷で噂になってた。『凄く綺麗な店員の女がいる』って。いつの時間帯もいるところをみるとおそらく社員。どれだけの女か興味があった。だから僕は1度だけこの店に来たことがある。彼女は休みでいなかったけど。「あ、ねぇ。ちょっとドーナツ買ってきて。」彼女は閉店近くになるとよくそう言って僕におつかいを頼む。隣のドーナツ屋もうちと同じ時間に閉店だか
あや さん作 [204] -
ぽちとちわわ‐3
彼女はいつも笑顔だった。開店前の準備から閉店後の片付けまで、1日のうち15時間はいるんじゃないか。休みなく仕事していても彼女はいつも笑顔でいた。常に誰かを教えていて、常に誰かと話をして、いつも笑顔で。だからかな。社員は彼女だけだったけど、バイトのみんなはいつも彼女のそばにいたし、彼女の周りで笑ってた。もちろん僕もその一人。彼女の動きに、彼女の喋りに惹き付けられていた。彼女に。すごいなって思ってた
ちわわ さん作 [235] -
ぽちとちわわ-2
「はい!じゃあ採用、よろしくっ」そう言って目の前の男性は笑顔で両手で握手してきた。早っと思いつつも僕は採用されたことに安堵する。いまいるバイト先が人数が多くて削られて困ってたとこだったから。とりあえずよかった…ってホッとする間もなく「じゃあ店長紹介するからこっち来て」男性は僕を休憩室から連れ出す。って、店長ってこの人じゃないのか?戸惑ってる僕の目の前に現れたのは…「店長の安藤です、よろしく」差し
チワワ さん作 [246] -
ぽちとちわわ
思い出すのは、桜の木の下。4月のおわりに咲いてるはずもなく、それでも見たいと探しまわった。結局葉桜の木の下でビールで乾杯。プルトツプも開けられない、箸も割れない。いままでどうやってきたのと聞いたら「はじめから割れてるお箸つかうから」じゃあ缶は?「スプーンとかの後ろ使うかな」「でなかったら、開けない」って、どんな生活してきてるんだよ。夜が明ける少し前、スプリングコートを着て、小刻みに震えてたきみが
ちわわ さん作 [252]
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