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紀々 さんの投稿された作品が39件見つかりました。
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特別ではない主婦(39)
そのお調子者な話術のせいなのか、「本音」が見えない人でした。しかも、お調子↑過ぎて どこまでが冗談なのかも全くわからない。疑ってかかる、ではなく明らかに疑わしい人。ボーダーラインぎりっぎりのところで、上手く周りとの距離を保っている臭いがしていた。長くショップにいると、「だからこそ付き合い易い」と言う人もいれば、胡散臭いと対立して辞めていく人もいて。気付けば、ショップの内で、私は、彼の次に長いスタ
紀々 さん作 [231] -
特別ではない主婦(38)
じゃ、その彼を裏切って「浮気」したのが私か?というと。ん〜?どうなんでしょ。私は、彼を裏切ったつもりは微塵もありません。だって、彼を大好きで、他の男と二人で会う時間あったら、彼に会えなくても電話くらいはしたいと思ってたし。じゃ、一体何なのさ!と思いますよね〜(汗)「不倫」騒ぎに巻き込まれたんです。でも、それは、私自身にも問題があったと思います。ハイ。それは、私が彼との結婚を本気で考えるきっかけに
紀々 さん作 [221] -
特別ではない主婦(37)
私と彼が結婚したのは、その6年後。本人達は、あんまり結婚を意識してなくて。そりゃ、何となく会話になったりはした、けど。お互いに仕事にやり甲斐感じてて、忙しかったけど。時間をやり繰りしながら一緒に過ごすような付き合いが楽しかった。だから、毎日顔を合わすような結婚生活が想像もつかなくて。下手をすれば、全然都合付かなくて。2〜3ヶ月放置。なんて事が当たり前だったから、6年付き合っていた内の半分は有って
紀々 さん作 [267] -
特別ではない主婦(36)
「焦ってないよっ」そう私が返事するか、しないかで、彼の唇が私の唇に触れた。もう、目を開いたままだったり、息するのを忘れるような私はいない。驚きはあったけれど、すんなり私は彼のキスを受け入れた。熱くて強いキス忘れていた、痺れるような感覚が、蘇ってくる。ペロりと私の下唇を舐めて(コレ、クセですな、彼の・・・)彼の唇は離れていった。その後、コチッと彼のオデコが私のオデコにくっ付いた。ニヤりと笑った彼に
紀々 さん作 [258] -
特別ではない主婦(35)
と、とりあえず。休もう・・・とにかく座りたい(泣)公園入ってすぐのベンチに座る。はぁ〜もう、驚いた・・・。こんなに走ったのも、こんなに驚いたのも、どれくらい振りかな(汗)心臓いくつあっても足りないわ、あ〜ビックリした(ため息)ん〜っと両手をあげて、伸びをする。ピタ・・ッと両手をあげきったところで、私の動きも呼吸も。一時的にフリーズ。「飲む?」と、目の前に缶コーヒー。「元陸上部、なめんな」そう言っ
紀々 さん作 [236] -
特別ではない主婦(34)
バイト先に行くなんて、どれくらい振りなんだろう?そういえば、バイトやめてから、一回も行ってなかったわ、とか思いながら。その時だけ可愛くなった私は、バイト先までバスに揺られていた。ぼんやり窓の外を見ると懐かしい景色がバスのスピードに合わせて後ろへ流れて行く。ふと、目に入った、自販機。突然、胸がキュッとなった。何だ?何?狭心症?まさかね(笑)えっ、ちょっと!でも!何でこんなドキドキしだしちゃったの、
紀々 さん作 [214] -
特別ではない主婦(33)
このタイミングでお呼びが掛かれば。行くに決まってる。その時、私は自分の都合ばかり考えていて。「絶対楽しいに決まってるじゃん!そんなの!めっちゃ盛り上がるんじゃないの♪」と浮かれていた。バイトのOBが呼ばれたイコール、「元彼」も呼ばれているかもしれないのに。相変わらずだけど、そんな事、何にも考えてなかった。とにかく、暗黒時代を抜けて、束縛男とも別れて 仕事もそこそこ。自分が一番自然でいられる男友達
紀々 さん作 [205] -
特別ではない主婦(32)
友人・チカの力も借りて私は徐々に本来の自分を取り戻していきました。自然でいるのが一番で、あと、別に女子苦手でもいいじゃん。もう、いいじゃん。と。女子苦手を自分の個性?特性?として受け止められるようになってた。無理して輪に入らなくても良いんだって。必要な時、必要なやりとりがちゃんと出来れば。それで問題なく生きて行ける。よし!それで行こう!案外すんなり気持ちは切り替わった。これまでの暗黒時代は終わっ
紀々 さん作 [185] -
特別ではない主婦(31)
でも、不思議と嫌な気持ちには、ならなかった。嫌な気持ち・・・?というか「えっ?そんな一方的に切らなくても!」という気持ち?にならなかった。とにかく不安にもならなければ、不快にもならなくて。それは、彼女に申し訳ないという気持ちを抜きにしても、ならなかったという事。彼女がいつもそうだったわけじゃない。後にも先にも、一方的に電話を切ったのはこの時だけ。それが私の気持ちを救ってくれた。あの、一方的で勝手
紀々 さん作 [219] -
特別ではない主婦(30)
「木曜日、何時に待ち合わせしようか?」彼女の声が、さっきの怒鳴り声や泣き声でなく、ちょっと弾んだ声に変わっていた。「6時までには駅前に着けると思う」私の口調も、普段と変わらない感じに戻ってた。彼女が、ふんふんふ〜♪っと鼻唄?な感じで、何か歌っていた。メモに書き留めているような気配が電話ごしに伝わって来てて。同じように、私もシッカリとメモを取っていた。今、このやり取りが、嘘じゃなく、現実なんだと電
紀々 さん作 [257]