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金太郎 さんの投稿された作品が133件見つかりました。

 
  • 星の蒼さは 103

    「み、緑です……」一か八か、藍は賭けた。「……確かか?」研究員は隣の男に尋ねた。すると、その男は閉じていた目をかっと開いた。ぞっとする、白い目だった。「……間違いない」「ふむ。じゃあ次」研究員は檻の中のウサギを指した。「何色だい?」今度は、何色だ?藍は待った。黄色だ!また、どこからか声がする。「黄色です…」研究員はちらと、隣の男を見る。「…確かに」研究員はふうっと息を吐くと、上機嫌になってこう言
    金太郎 さん作 [445]
  • 星の蒼さは 102

    藍の誕生日前日。研究員が三人訪ねてきた。「1205番。一緒に来なさい」藍のナンバーを呼ぶ。藍は返事をせずに立ち上がると部屋を見渡し、深呼吸して出ていった。ユアンも桜美も、特に気にした様子はない。だが、これから始まる〔テスト〕の存在を知るアキとアポロは気が気ではなかった。アキはアポロに目配せして立ち上がり、藍を追い掛けた。「何ネ!?」ユアンと桜美が止めるのも聞かずに走った。優しく接してくれた「藍お
    金太郎 さん作 [462]
  • 星の蒼さは 101

    「ど、どういう事?」次は、藍姉さん。余りに唐突な話に、アキはついていけなかった。「アキは〔能力〕があるからここに連れてこられたんだろ?」「うん。先天性何とか……っていう」「そんなの嘘だよ」衝撃的だった。では自分は何の為に両親と離れたのか?「僕は呪われてるって。祈祷を受けないと悪魔に呪い殺されるって。母さんも父さんも信じちゃって…」聞けば、時と場合に応じて口実を変えるそうだ。「僕達には〔能力〕があ
    金太郎 さん作 [450]
  • 星の蒼さは 100

    月立軍事研究所、通称〔ティンカーベル〕は首都アルテミア郊外の岩石砂漠の中心にポツリとある。アキは簡単な身体検査を受けた後、五人程入れる部屋に容れられた。そこで出会ったのが、アポロや李桜美(リ・ロウミン)、ユアン、そして藍(アイ)姉さんだった。「新入り?ついてないわね、あなた」少ない荷物を抱えて入ってきたアキに対する、これが藍姉さんの第一声。「私は藍、室長よ。よろしくね」ユアンも桜美も優しくアキに
    金太郎 さん作 [473]
  • 星の蒼さは 99

    翌日怖い夢を見、アキは母に汗びっしょりの身体を拭いてもらっていた。ほっとかれた父は台所で一人寂しくトーストを食べている。怖い夢というのも、ただ世界中が〔真っ赤〕になるだけのもので、今考えれば全く怖い夢とは言えないものだった。その時だ。今日もう一度病院に行こうと言った母から何か強烈なイメージが流れ込んできた。そう、一言で言うなら〔赤〕それが何かわからないうちに母は玄関を叩く音と、シラユキさんと呼ぶ
    金太郎 さん作 [507]
  • 星の蒼さは 98 第七話外伝  アキとルナ

    アキ・シラユキがこの世に生を受けたのは今から十七年前。月への移住は既に完了し、人々は混乱を乗り越えて新しい発展の為に汗を流し始め、その経済成長率が一時期の中国を上回った頃だった。住みかこそ集合住宅だったが、アキの家庭は高度経済成長が生み出す偽りの富に浸かり、それなりに豊かだった。若かったアキの母親は死に物狂いで働く父親をよそに毎晩ディスコに通っては男をさらって連れ込んだ。しかし、いい気分で部屋に
    金太郎 さん作 [431]
  • 星の蒼さは 97

    傍らにハルの心地よい〔蒼〕を感じながらも、アキの意識は少し向こうに向いていた。(だから薬。覚醒剤位あるでしょ?もしアレなら私どもで用意させていただきますが)(冗談じゃない!)大声をだしたのは滝川艦長。隣でなだめるのは荒木副艦長。そして二人に向かって話しているのは、藍お姉ちゃんに違いない。あんな言い方をしたら怒らすに決まっている。下手な敬語と相まって、彼女は人一倍相手と話すのが苦手だ。そんなやり方
    金太郎 さん作 [560]
  • 星の蒼さは 96

    「一体何の騒ぎ!?」滝川の目に入ったのは、医務長と問答を繰り返す五人の黒い服の男達と〔白〕いスーツに身を包んだ灰色の目をした少女だった。「艦長!」桧山美樹が滝川に駆け寄る。「この人達がハルとアキを連れて行くんだって聞かないの!」「貴女がこの艦の艦長?よかった。今ちょうどお伺いしようと思っていたところです。この方々ではラチが明かないから」リーダーと思しき少女がにっこりと笑う。「あなた方は?」黒服の
    金太郎 さん作 [469]
  • 星の蒼さは 95 第七話    帝 ロ シ ア 國

    太陽兵器〔TheGodOfDay〕がニューヨークを焼き尽くして三日後。突如、世界各国に宣戦布告した中華人民共和国はインドに侵攻。チベット付近で激戦を繰り広げていた。さらに、カナダ軍の支援の名目で展開していた人民解放軍は国境を越えてアメリカ合衆国本土に破竹の勢いで進撃。度重なる戦闘でボロボロの合衆国軍は為す術もなく敗走を重ねた。〔アメリカ合衆国首都防衛師団(エリア0)司令官〕エヴァンス中将は各方面
    金太郎 さん作 [454]
  • 星の蒼さは 94 第六話外伝 拝啓、大統領様

    殺す、喰う。とても彼女の口から発せられる台詞ではない。「どの道私達が生き残るには地球人を根絶やしにするしかありません。彼らがあそこに居座っていては折角の限りある資源の無駄ですわ。まるでイナゴのように喰い尽くしてしまいますもの」確かにこの戦争の理由は地球資源の獲得。だが、あくまで共存の範囲を出ることの無い、もっと好意的な物でなくてはならない。「君が地球人を恨むのはわかる。だが、我々は元は地球人だぞ
    金太郎 さん作 [456]
 
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