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金太郎 さんの投稿された作品が133件見つかりました。

 
  • 星の蒼さは 73

    「もーっ!何よハルのバカッ!デレデレ…エッチ!」レベッカという女の子に抱き付かれる度に顔を赤くしたり青くしたりするハルに呆れ、アキはニューヨークの裏通りを歩いていた。人気の少ない裏通りは暗くてじめじめしている。たまにすれ違う人々の目はねちっこく、熱を帯びた視線は怖かったが、ハル達の所に戻るつもりは無かった。どうせ、ハルはムチムチの女の子が好き。自分には見向きもしない。それが嫉妬とわかるには、
    金太郎 さん作 [446]
  • 星の蒼さは 72

    ハルとアキ、そしてレベッカの三人は現在ニューヨーク市内にいる。[エシュトノート]の公式な譲渡には数日の期間が入用との事で、激戦続きのあおかぜにはその間休暇が与えられた。野口と野球でも見に行こうと思っていたのだが、レベッカに市内を探索しようと半ば強引に誘われ、それを見たアキが、アメリカにあるという真っ白な巨人の化石が見たい(それが自由の女神と気付いたのはニューヨーク市内にでてからだ)と腕を引っ張り
    金太郎 さん作 [459]
  • 星の蒼さは 71

    「何陰気くさい顔してるの〜?」葬式のようになっていたあおかぜの待機室に場違いな声が響く。長い金髪を後ろで束ね、青い瞳に赤渕メガネをかけた少女が立っていた。「人、死ぬなんてよくある事。ステーツ(合衆国)の西では日常茶飯事だもん」かなり流暢な日本語を喋る彼女は白衣を纏っている。どうやらここ『エリア0』の研究員らしい。「失礼だが、君は?」少しイラついた様子で荒木副長が尋ねる。「『エリア0』研究員の、レ
    金太郎 さん作 [438]
  • 星の蒼さは 70 第四話  自由万歳(フリーダム)

    アメリカ合衆国。古より、経済、軍事において世界に覇を唱え、この戦争でも、対月軍抵抗戦線の一大勢力であった。しかし、ハワイが太陽兵器『The God Of Day』により焼き尽くされ、太平洋における主力を喪失した合衆国海軍は太平洋より撤退を余儀なくされ、本国の守りに撤したアメリカ軍は、虎視眈々と反撃の機会を伺っていたのだが、単独で起こした大規模反抗作戦『A+』が大失敗。持ち直せずロサンゼルスは陥落
    金太郎 さん作 [435]
  • 星の蒼さは 69第三話外伝 愛しのレイチュル

    君が死んでから一体どれだけの時間がたった?いや、時間は少しも進んではいない。僕らの時間は止まったままだ。あの日、君が狂った地球の蛆虫共の凶弾に倒れてから、僕は生きる希望を破壊にしか見いだせなくなった。美しい肉体を傷つけ、生命を奪った地球の奴等は焼き尽くしてやった。レイチュル、愛している。「閣下、閣下。お休みになられるなら部屋のベッドをお使い下さい」秘書に肩を揺すられ、やっと自分が寝入っていた事に
    金太郎 さん作 [456]
  • 星の蒼さは 68

    霧の晴れ渡った夕方。その日の内に西沢の葬儀は執り行われた。遺体はとうとう見当たらず、棺には銃と私物のみが詰められ、流された。一つ、また一つと人が艦内に消えていき、ハルも敬礼を下ろし、立ち去ろうとした。そこには一人たたずむ狩野の姿がある。最後の一人だと思っていたハルは驚き、そして、声をかけようとしてはっとした。狩野は肩を震わせ、敬礼も忘れて泣いていた。「隊長……」ハルの言葉でやっと自分が泣いていた
    金太郎 さん作 [451]
  • 星の蒼さは 67

    その後は、よく覚えていない。西沢の生命を糧に咲き誇った水蓮を呆然と見上げた先に見た、キラキラと光る戦闘機の大軍と、開きっぱなしの回線が知らせる、合衆国海軍の到来と勝利。幽霊艦隊は爆撃によって数分を要さず爆沈。まるで最初から居なかったかのように、そう、幽霊のように消えた。計三十機の合衆国海軍艦載機は威圧するようにあおかぜの周りを旋回し、合衆国への歓迎の意を表し、護衛を残して帰っていった。余りの素っ
    金太郎 さん作 [444]
  • 星の蒼さは 66

    「ふざけるな!!全滅!?馬鹿な!あり得ん!」オペレーターが伝えたポセイドン級潜水艦レザノフの轟沈及びレイン隊の壊滅。ラグンはオペレーターを殴り付けた。「おのれ!地球の蛆虫共め!ゴミクズがァ!」血走った目をいっぱいに見開き、ボサボサに伸ばした頭をバリバリと掻き毟りながら吠えた。「中佐、一旦撤退し体勢を整えましょう。これ以上は被害が増えるだけです」副官が縋るように言い寄る。だがラグンは聞
    金太郎 さん作 [439]
  • 星の蒼さは 65

    レインのパイロット達はきっと何が起こったのか全く分からなかっただろう。対要塞劣化ウラン炸裂弾の弾頭を手榴弾に詰めた手製爆弾は潜水艦を一撃で葬るには十分過ぎる破壊を生み出す。潜水艦を起爆剤にして広がった衝撃波は5機のレインを引きちぎり、海面に押し上げた。そして、その残骸の一部は最後尾の西沢の零に襲い掛かった。強行突破で性能が著しく低下していた西沢の零は、まともに衝撃波と巨大な破片を受けてしまった
    金太郎 さん作 [474]
  • 星の蒼さは 64

    「合わせるって……」ハルが聞き返すのを待たず、西沢のWWは海底目がけて突進していった。その先にはポセイドン級の潜水艦がある。「卯月!お前も続け!」狩野もそれに合わせ海底を目指す。レイン達もそれに気付き、一斉に追い掛ける。殊に先頭を行く西沢に対しては集中砲火が浴びせられ、みるみる西沢の零は鉄塊と化していく。ハルは悲鳴を上げた。「隊長!……伍長が!伍長が!!」「無駄…ジジ……を叩か……ず…つい…
    金太郎 さん作 [428]
 
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