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くろつき さんの投稿された作品が93件見つかりました。
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特務戦艦ホーリー・ピーコック63
ジョカは心底気の毒そうな顔で言った。「我が隊、《特務大隊、ホーリー・ピーコック中隊》は、基本的に能力重視で人材を集めている。しかし…なぜか今まで集まったのは女性ばかりでな…。艦の乗員、150人全員が女性で構成されているんだ。」「…もう少し解りやすくお願いします…。」混乱していて、よく頭が働かない。「つまり〜♪」アリアがことさら明るく言う。「151人目のツバサ君が、この中隊始まって以来初の男性隊員
宵待夜霧 さん作 [332] -
特務戦艦ホーリー・ピーコック62
「あらあら、ダメよ♪ジョカってば、そんなに眉間に皺寄せちゃ☆美人が台無しよ♪」アリアはなおもジリジリと下がる。ジョカはアリアの軽口を無視して、一歩、距離をつめ、押し殺した様な声で言った。「艦長…!もしかして彼に何も説明してないんですか?」ビクッ!アリアの肩が震える。「えー…。その〜…。機会がなかったとゆ〜か〜(汗)タイミングがなかったとゆ〜か〜(汗)…………まだ言ってません…。」その様子に、猛烈
宵待夜霧 さん作 [287] -
特務戦艦ホーリー・ピーコック61
ふと、違和感を感じた。先々で数人の女性隊員に出会った。そういえばアリアが“女の子が多い”と言っていた。しかし…なぜか皆、驚きというか…珍しいものでも見る様な目でみてくるのだ。俺が首を傾げていると、ジョカが話し掛けてきた。「それにしても君は度胸があるな。私が君の立場なら、絶対にこの部隊は選ばないぞ?」感心したように言うジョカ。「いえ、確かに任務の内容には驚きましたけど…。」「いや、そうじゃない。…
宵待夜霧 さん作 [299] -
特務戦艦ホーリー・ピーコック60
艦の中はすっきりしていて小綺麗だった。よくある様な、通路の天井に配管剥き出しとか、足の踏み場もないほどコードがのたくっている等ということもなく、どころか埃ひとつないほど綺麗に掃除されていた。「案内って言ったけど…やっぱり機密の塊だからね。とりあえず、当面必要なところだけ案内するわね。」先を行くアリアが言った。その背中に、[当面]について聞く。「正式な配属っていつになるんですか?その辺、聞いてませ
宵待夜霧 さん作 [305] -
特務戦艦ホーリー・ピーコック59
「さて、とりあえず艦内を案内するわね。」そんなエリナとのやりとりに気付かなかったのか、アリアは先にタラップを登り始めた。しかし、ジョカはどことなく不満気な表情だ。こちらに鋭い視線を向けてくる。(…えっと…。…そうか!)彼女の性格から、彼女の求めているものがわかった。もう一度、敬礼をして声を張り上げた。「ツバサ=オオトリ軍曹です!本日より貴艦へと配属になりました!貴艦への乗艦の許可を願います!」こ
宵待夜霧 さん作 [284] -
特務戦艦ホーリー・ピーコック58
「ジョカ、お疲れ様。変わりはなかった?」アリアも敬礼で返す。そういえばアリアは艦長でもあるのだった。すっかり忘れていたが…。「はい、異常ありません。整備、補給、予定通り進んでおります。」アリアは頷くとこちらに振り向いた。「ツバサ君、紹介するわね。彼女は ジョカ=ホウメイ特級少佐。《ホーリー・ピーコック》の副艦長よ。そしてそっちが エリナ=パール特級准尉。艦ではオペレーターを勤めてるの。」二人がそ
宵待夜霧 さん作 [312] -
特務戦艦ホーリー・ピーコック57
人影は二人の女性だった。対照的な二人組だ。一人は背の高い…恐らく180?近くある20代前半の女性。アリアと同じ、白い軍服を身に付け、藍色のショートカットの髪も一分の乱れもなく、その上に計った様に真っ直ぐ制帽をかぶっている。まるで、[正しい軍服の着方]の見本のようだ。飾り気は無いが、かなりの美人さんだ。しかし…、ややつり気味の目は鋭い眼光を放っており、キツイというか…お堅い印象を受ける。そして、そ
宵待夜霧 さん作 [301] -
特務戦艦ホーリー・ピーコック56
通路の奥には一際大きな隔壁。その前には、二人の男性衛兵が立っていた。敬礼して迎えた二人に、アリアはニッコリ笑って小さく手を挙げて応えた。すると、片方の男性がパネルを操作する。ゴゥン…重たげな音をたてて隔壁が開いた。目の前に見えたのは、真っ白な壁。いや、さっき上から見た《ホーリー・ピーコック》の船体だ。小型とはいえ下から見上げるとかなり大きい。今居るのは、真っ直ぐに延ばした首の下あたりか。辛うじて
宵待夜霧 さん作 [301] -
特務戦艦ホーリー・ピーコック55
暫く進むと角に差し掛かる。リードを使って角を曲がるにはコツがいる。リードは壁に沿って直角に曲がるのだが、そのまま捕まっていては体が曲がり切れない。そのために、足を振り上げて姿勢をかえなければいけないのだが…。アリアはスカートなわけで…。………(黒……意外だ。)と、突然アリアが立ち止まった。(もっ、もしかして…見てたのバレた!?)思わず冷や汗をたらしていると、アリアは天井を見上げ、「アリア=ブリュ
宵待夜霧 さん作 [303] -
特務戦艦ホーリー・ピーコック54
無重力区画では、体が浮き上がるので、普通に歩けない。そのためこのリードに捕まって移動する。通路の交差点では、また次の壁に設置されたリードに捕まり代えて進む事になる。しかし…このリード。引っ張られて進む為、自然と足が後ろに流れる。すると…まぁ…スカートの場合は…後ろに注意しないといけないわけで…。だが、前を行くアリアは気付いてないのか、気にしてないのか…短目のタイトスカートから伸びる太股やその奥が
宵待夜霧 さん作 [300]