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くろつき さんの投稿された作品が93件見つかりました。
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特務戦艦ホーリー・ピーコック43
通路を進む。緊張に身を固くしていると、「クスッ、そんなに緊張しなくていいわよ。」と、見抜かれてしまった。扉の前まで来ると、突然声が響いた。『アリア=ブリュンヒルデ特級大佐、確認しました。一名確認出来ません。拘束します。』「えっ!?」驚いているうちにアチコチの壁、天井、床からレーザー銃が現れ、俺に銃口をむけた。「ちっ、ちょっとっ、大…」大佐に助けを求めようと手を伸ばそうとすると、バチュンッ!と、耳
宵待夜霧 さん作 [297] -
特務戦艦ホーリー・ピーコック42
「ふふっ、そうよ。もちろん最重要機密なんだけどね。だから今は詳しい事は話せないけど、そのうち教えてあげるわ。」そんな話をしていると、トラムが目的地に到着した。そこは、幅10m、長さ50mほどの通路だった。奥には大きな扉が見える。「ここは?」問掛けると、アリアは楽しそうな顔で、「やっぱりイチバン上の人に挨拶しないとね♪と言うわけで司令室よ。司令…つまり私の上司でこの部隊の創設者ね。」「!!」その言
宵待夜霧 さん作 [298] -
特務戦艦ホーリー・ピーコック41
シャトルを降り、「用がある。」と言うキュアと別れ、ツバサはアリアと共にトラムに乗っていた。10?クラスと言うことで通路もトラム内もかなり広い。以前のステーションでは考えられない広さだ。アリアの話では、戦艦クラスを格納できるドックも備えているらしい。もののついでにさっきの事について聞いてみた。「さっきの…この船、突然現れたように見えましたけど…あれも最新技術ですか?」[偽装]とは、主に人間の[目]
宵待夜霧 さん作 [317] -
特務戦艦ホーリー・ピーコック40
言われるままに前方を見ていると、次第に目の前の空間が陽炎のように揺らぎはじめる。「!?」そして、そこからなにか巨大なモノが染み出すように現れた。それは、[真珠色の円盤]だった。皿を上下二枚重ねた様な形。直径は約10?ほどか。《移動式ステーション》と呼ばれるタイプの宇宙船だ。「これが私達の基地…。《シャイニー・スワン》よ。」アリアが自慢するように言った。キュアが機体を操作し、ハッチのひとつに機首を
宵待夜霧 さん作 [319] -
特務戦艦ホーリー・ピーコック39
「はいは〜い♪二人とも仲良くなったとこで、ソロソロ行きましょうか?」そうアリアに促され、シャトルに乗り込む。もちろん操縦はキュアだ。さすがと言うか、発進の際にもまったく振動がない。スムーズな発進だ。30分ほど飛んだだろうか。小さなデブリ溜まりの中に入ると、キュアは通信機を操作する。「こちら、シャトル《バタフライ1》、キュア=マウー特級中尉です。ブリュンヒルデ特級大佐とお客様をお連れしました。」す
宵待夜霧 さん作 [346] -
特務戦艦ホーリー・ピーコック38
キュアは当時18歳。その歳で曹長というのは異例だった。正に将来有望なパイロットだったのだが…。彼女は救出作戦の指令官に辞表を叩き付けてから殴り飛ばし(!!)愛機、多目的大型輸送機《BBB‐06グリード・アルバトロス》で、単身出撃。なんと、30人全員を無事救出した。その時、救出された人のひとりが彼女の姿を見て、「女神が降りてきたかと思った。」と語ったことから[シュロの女神]の二つ名で呼ばれるように
宵待夜霧 さん作 [363] -
特務戦艦ホーリー・ピーコック37
「彼女は中・大型宇宙船のエキスパートなの。今は主に輸送機の操縦を担当してもらってるわ。」続くアリアの言葉にようやく思い出した。「輸送機…!!もしかして![シュロの女神]!?」「アハッ、知っててくれたんだ。その名前は少し恥ずかしいんだけどね。」キュアは照れたように笑った。一年前、ヤシ星系第15惑星[シュロ]で、大規模な火山活動が起きた。最初は海底火山の噴火だったのだが、噴火が噴火を呼び、ついに惑星
宵待夜霧 さん作 [338] -
特務戦艦ホーリー・ピーコック36
…アリアになだめすかされているうちに《ヘデラ》の港湾ステーション《キヅタ》に到着した。さらにここでシャトルを乗り換えるらしい。アリアについて別の格納庫に入ると、そこには小型のシャトルと共に、長身の黒人女性が一人立っていた。「キュア!お待たせ〜!」アリアが声をかけると、その女性はピッと敬礼して、「お疲れ様です。大佐。」と言った。「ツバサ君、紹介するわ。《ホーリー・ピーコック》で、戦闘機小隊の副隊長
宵待夜霧 さん作 [309] -
特務戦艦ホーリー・ピーコック35
…あの時の「世界のために」、「自分達の正義を貫く」と言う言葉はなんだったのか…。落ち込む俺にアリアが慌てて釈明する。「誤解しないでね!?確かに装備は最新以前の実験段階ばかりだけど、その分強力だし、ただ実験機を使うってだけでちゃんと他の任務もやってるから!」「でもやっぱりトラブルも多いんでしょ?」「あう…。」アリアが口ごもる。…どうやらよくあるらしい。「…わかりました。つまり…[最新鋭機を駆って、
宵待夜霧 さん作 [306] -
特務戦艦ホーリー・ピーコック34
「それならもう艦の方に届いている筈よ。着いたら見せてあげるわね。」「本当ですか!?」果たしてどれ程凄い機体なのか想像して、つい興奮してしまう。そんな俺を見て、機嫌が直ったのかアリアも微笑む。「それにしても、[特務隊]ってそんなテストみたいな任務も受けるんですね。」子供のようにはしゃいでしまった照れ隠しに、何気無くした質問だったのだが、「えっ!…あ〜…うん、そうね。」なぜかアリアはあからさまに動揺
宵待夜霧 さん作 [299]