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サキ さんの投稿された作品が12件見つかりました。
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僕らの運命〜手紙〜
兄ちゃんが言ってた。「幸せが終わる前に、幸せになって欲しい人を、幸せにならないといけない人を、幸せにしてやれる 、そんな奴に俺の代わりになってくれ」って。兄ちゃんは馬鹿だ。ひよいさんはこれを聞いて怒る?でも、ひよいさんの幸せは、兄ちゃん自体で、ひよいさんの幸せに終わりなんて一瞬も無かったんでしょう?
サキ さん作 [132] -
僕らの運命〜手紙〜
ひよいさん―\r俺はひよいさんみたいに強くないよ自分の痛みを我慢してまで人を気遣える様な大人じゃない。ひよいさん―\r兄ちゃんが言ってたよ「ひよいは辛かったんだ」「俺が守ってやれなかったから」って。…違うんでしょ?ひよいは兄ちゃんを信じてやれる大人なんだから。守ってもらえなくても幸せだったはず。兄ちゃん怒ってたよ。お墓の前で、寂しそうだったね。謝ってたね。
サキ さん作 [132] -
僕らの運命〜手紙〜
『ひよいの死因はショック死だった。間違ったのは俺なのに。ひよいが死ぬなんて―…』兄ちゃんがしてくれた話―\r辛そうに、それでも懐かしく、愛しそうにしてくれた話だ。その時の俺には、人の死を目の前にして、ショックが大きかった。ひよいさん、ひよいさんの病気はショックから生まれた病気だったよ。俺だって、お母さんもお父さんも、兄ちゃんまで失ってしまったら、病気になるだろうな。耐えられない。ひよいさんはそう
サキ さん作 [90] -
紙に埋もれた煌めき
人間は自分勝手で生意気で冷たくて意地悪でとにかくあたしの大嫌いな生き物でその大嫌いな生き物の中に大嫌いな者以外が在る。そんな他人から見れば簡単な事けれどそれを知るのにあたしは何年掛かったんだろう―…
サキ さん作 [116] -
僕らの運命
身寄りのいないひよいの墓に俺は毎日通った。その日も行っていた。そして気付いたんだ。「ひよい…今日は花火大会だよ…一緒に…行こうか」ひよいはあのあと一回目を開けた。「旭…帰って来てくれたの…?ありがとう…おかえり…」そう笑顔で言った。…それが最後だった。今日も空は青い―…夜、病院の屋上で、花火を見た。隣にひよいはいない。でも、一人で見ている気はしなかった。花火は切ない音を立てて舞い上がる。まるで旭
サキ さん作 [157] -
僕らの運命
後一年もあるんだ。一年なんてまだ先だ。あと一年も、この笑顔の横で笑っている事が出来るんだ―…そう考えていた俺は、一年の短さ、儚さ、そして何より、その存在の大きさを知らされる事になる―…その日俺達はケンカをした。苦しい事を隠されて、信用されていない気がした。気が付いたら別れを切り出していた。それで良い様な気がした。「そんなに俺が信用出来ないなら…もう別れよう。他の奴ならひよいの満足のいく様に守って
サキ さん作 [140] -
僕らの運命
ひよいはまだ何も知らない。ひよいはまだ何も知ってはいけない…「旭…おは…よ…行こ…」 「…学校じゃなくて病院に行こう」「単位が…」「…ムリしないは原則な」 知ってしまえば、ムリはしなくなるだろう。でも、知ってしまえば、緊縛感に包まれて、ひよい自体が、壊れてしまう気がするんだ…すぐにでも。「ひよい…今日は花火大会だよ。一緒に行こう」「うん!」ひよいは笑顔で答えた。「スゴいスゴい!花火かっこいい!」
サキ さん作 [139] -
僕らの運命
「大丈夫ですよ。少しショックが大きかっただけですから。」先生が落ち着いた私と旭に優しく言ってくれる。ふと表情を真剣にして先生は旭を呼んだ。「旭くん、ちょっと。」「…はい」場所を変えてひよいに聞こえない様に話す。「…ひよいさんの病気の事です。ひよいさんの病気は原因不明の病気だと言いましたね。」「…はい。」「…それは尚も変わりません。ただ、今分かっている事は…」先生は目を伏せる。決して良い事では無い
サキ さん作 [133] -
僕らの運命?
「ひよい、おはよう。体調はどう?大丈夫?」「おはよう旭!大丈夫!今日は調子が良いみたい!」 「そ?まあムリしないは原則な。」彼、大塚旭は私の幼馴染み。私の症状が出始めた頃はSPだったけど、今では彼氏。帰り―…「今日は大丈夫だった?今は?平気?」「大丈夫だよー!心配し過ぎだよ!」「心配だよ。クラスが違うからいつも一緒に居れる分けじゃ無いんだから。」「大丈夫だって!」信号が青になり、渡ろうとした私と
サキ さん作 [117] -
僕らの運命
「あなたの病気は…」先生は少しためらい、大きく息を大きく吸って話してくれた。「…治りません」私は3ヵ月もお世話になっている先生から、信じられ無い様な事を聞かされた。「治らない―…?」私の名前は宮本ひよい。私のこの症状は今に始まった事では無かった。たまに急に苦しくなる。驚いたり、不安になると。先生は原因不明の病気だと言っていた。でも、始まりは知っている。私には母と姉がいた。今から5年前までの話だ。
サキ さん作 [142]
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