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きゃしーさんの投稿された作品が635件見つかりました。
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番外編 スカバンburn!! またな、“ワイルド・ワン” (3/7)
「達也はまた打ち上げに慶太郎連れてきたんか」「ええやろ?別に」「まあ、慶太郎なら歓迎やけどな!」ライブ後のメンバーだけの打ち上げ。そこにはよく慶太郎も達也についてきた。「慶太郎、ドラムは楽しいか?」「うん」こいつはあんまり感情を表に出す奴じゃない。達也の話からすると、周りにも誤解を受けることも少なくなかったらしい。だから、そんな慶太郎にとって、達也は一番理解してくれる奴なんやろう。あいつが達也を
きゃしー さん作 [332] -
番外編 スカバンburn!! またな、“ワイルド・ワン” (2/7)
「親父は多分、過去の過ちだとか失敗への後悔をずっと引きずってんねん」ある時、珍しく達也が俺に親父の話をしてくれた。「よくさあ、失敗とかしても後できっと“やり直せる”って言う人、おるやろ?あんなん嘘やと俺は思う。どんなに努力したって、過去は消えへん。いつまでも残るんや。死んでも消えへん。だから、俺は絶対あんな奴みたいにはならへん。未来の自分が、でかい後悔を背負って生きていくことがないように、俺は絶
きゃしー さん作 [308] -
番外編 スカバンburn!! またな、“ワイルド・ワン” (1/7)
――「なあ、達也。さっきんとこのドラムやけど、もっとなんか変えられへんかな?」「んー…こう?」「そう!そんな感じ!」――俺と達也が出会ったのは中2の時。仲良くなった俺らは高校生になってすぐバンドを組んだ。俺と達也のリズム隊はすぐに名をあげ、俺らは“ワイルド・ワン”を組むことになる。俺と達也はお互いのことを誰よりもよく知ってるし、一番の理解者やった。そんな達也の父親のだらしなさは近所でも有名。真っ
きゃしー さん作 [313] -
スカバンburn!!最終章 -43- 寝顔
――翌日 2年5組 昼光「けっ、けいたろっ!」慶太郎の机の目の前までくると勢いよく名を呼んだ。波音と猛は仲良く二人で食堂だ慶「…zzz」光「…はあ。」予想通りの彼の様子に溜め息をつくと、隣の猛の席に腰かけた。こちらを向いている慶太郎の寝顔を眺め、さらに溜め息をもらした。光「…。(寝顔はかわいいのになあ…………よし。)」光希は腰をあげ、慶太郎の耳もとに近づき声をかけた光「…けいたろー。…けーいーた
きゃしー さん作 [326] -
スカバンburn!!最終章 -42- 掴んだリズムと誰の夢?
拓「頑張りたくても頑張れられへん慶太郎の分、俺らがやらんでどうすんねん。」翼「…そうや…な。うん!慶太郎の分頑張らんとな!」秋「…うん。ごめん、みっきーもみっくんも」三「いや、俺は別に」翼「よし!こうなったら世界一目指すぞー!!」美「むりむり。」翼「無理とかいうな!とりあえず今はお前や!三宅!」三「また俺ぇ〜?」翼「お前だけノリがちゃうねん。そうやなあ…全体的にお前のは重たいねん。もっと軽くいけ
きゃしー さん作 [365] -
スカバンburn!!最終章 -41- あいつのいないバンド
拓「だからみっくんがおるんやんか」翼「でも…」皆「……」拓「あ〜もうっ!!お前らいい加減にしろやっ!」翼「だって!」拓「ええか?今は慶太郎がおる“ブールビート”やと思うな!今は別のバンドなんや」猛「別の?」拓「だから…ブルービー2(ツー)とか…」秋「ださっ」拓「うっさい!とにかくこれはいつもとはまた別のバンドや。いつまでもあいつがおるバンドやと思ってるからあかんねん!そんなんやから“ここが慶太郎
きゃしー さん作 [359] -
番外編 スカバンburn!! うちの特等席 (5/5)
「…ごっ…ごめんなさい!」晴香と勇斗は手を繋いで泣いていた。美「怒られるって思ってるみたい」美弥が教えてくれた。うちは黙ったまま二人に近寄り抱きしめた。「はーちゃん…?」波「ごめん…今はうちは何もできひんけど…うち…絶対にまたすみれ園、復活させてみせるから…だから、それまで待ってて」「…うん!」その様子を見て猛は微笑んだ――波「タケー!疲れたあ!」猛「おぶってあげる!」タケが背を向けしゃがむ波「
きゃしー さん作 [343] -
番外編 スカバンburn!! うちの特等席 (4/5)
翼「おーい、でってこーい!おもちゃやるで〜」美「もー翼!」翼「何?真面目やで、俺」美「あのね〜電柱の裏とかゴミ箱の中におるわけないやろ?」翼「世の中ありえへんことばっかやで!簡単にないって決めつけるべきじゃねえ!」美「…はあ…」***秋「…なんで、拓朗?なんで、拓朗…?」拓「…それ、呟きながら歩くのやめてくれません?」秋「あーあ、慶ちゃんが良かった!」拓「…こんな時まで…」***慶「…」光「…居
きゃしー さん作 [333] -
番外編 スカバンburn!! うちの特等席 (3/5)
「勇斗と晴香が居なくなった?!」「うん…皆、バラバラになるって聞いて…そんなん嫌やって」小5の真弓が不安気な表情で説明した。お父さんが死んで、すみれ園はなくなることになった。ずっと一緒だった家族はバラバラになる「どうしよう…」お母さんは今いない。「翼達にも頼んで探そう!」タケの言葉にうちは大きく頷いた翼「俺に任せろ!」拓「誰がお前に任せるか!“俺ら”や!」聖「とりあえず、俺らが探すから、波音とタ
きゃしー さん作 [329] -
番外編 スカバンburn!! うちの特等席 (2/5)
「“先生”はおらんの?」「“先生”は遠くへ行っちゃってん」呼び名は違っても、うちのお父さんはタケにとっても父親。勝手にそう思ってた。でも、うちのお父さんが死んだ時、タケは一度も泣かなかった。本当の父親じゃないから悲しくないの?なんか、裏切られたみたいな気持ちがした。兄弟だと思ってたのに。だからその夜、寝つけない晴香をなだめるタケを見つけた時、うちはバカだったと思った。「なんで?なんで遠くに行った
きゃしー さん作 [314]