トップページ >> きゃしーさんの一覧
きゃしーさんの投稿された作品が635件見つかりました。
-
スカバンburn!! 2
「りゅーちゃん、聖二達は?」スタジオのバイトに翼は親しげに声をかけた「お前らがこーへんからもう先に上いったで」「じゃーはよいこー!」翼はギターを背負い、階段をあがろうとしたが美弥の言葉で立ち止まる「あの人新しいバイトの人ー?」美弥は隆一の後ろを指差す奥には女の子が一人座って雑誌を読んでいる「あー俺の妹やねん」「いもうとー?!」全員が声を揃え叫ぶその声に驚き彼女は振り返った「そうやで今年で17やか
きゃしー さん作 [434] -
スカバンburn!! 1
「今日カラオケいこー?」「なんでやねん今日はスタジオで練習てゆうてたやろてゆうか波音、おまえペット(トランペット)はー?」だるそうな波音に校門でようとしたところで拓朗がつっこむ「…教室に置いてきちゃった」「何してんねん!今日練習ゆうたやん」校門の前で6人は立ち止まる「今日は遊ぼうやー」「あかん、もう慶ちゃんも聖二も待たしてんねんから」スタジオの前では先に学校をでたドラム(dr)の慶太郎とトロンボ
きゃしー さん作 [507] -
間違いletter 23
「大阪行ってたの?」マネージャーの隆は歳が近いこともあってかバンドの4人目みたいになってた「…んー…まあ、野暮用?…で」大阪みやげを渡しながら適当に答える真治はどうも と雑誌を眺めたまま答える「わーいあーでもたこやきが食いたいな」俺の土産を受けとりながらも直人は文句を言う「どうせまた行くからそんとき買ってきてやるよ」「また行くの?なんで」「…まあちょっと知り合いが今入院しててね」ちらっと真治の
きゃしー さん作 [470] -
間違いletter 22
「いやいや…俺こそ…まあお互いさまだよ」というか俺の方が絶対罪重いしと心の中で呟く まるでその声が聞こえたように彼女は笑う「手紙でも伝えたけど、俺、本当に感謝してるんだありがとう」彼女は照れたように首を横にふる「あの手紙がなければ俺…どうしようもなかったから…」俺は自分の爪先を見下ろし何ヶ月も前の自分を思い出すぱっとうつむいた俺の目の前に白い紙が差し出された『私もあなたの手紙に励まされましたあな
きゃしー さん作 [468] -
間違いletter 21
――誤解が生じぬように俺はじっくりと彼女の並んだ文字を読む彼女のメモを読み終え顔をあげると目の前では不安そうな彼女の目がまっすぐ俺を見つめついた「大丈夫ある程度は理解できたから」彼女はほっとしたらしかったそれでもまだ不安の残る表情をしていた「短時間でこんな文章にするのは難しかったでしょありがとう」彼女はやっと表情をゆるませ首を横にふる「じゃあ、最初に俺のとこに届いたのはその…愛さんが書いた手紙な
きゃしー さん作 [399] -
間違いletter 20
愛が帰ったあとの寂しい病室ふとベッドの横の棚の上に手紙に気付く愛、忘れてってるやん明日また来るだろうからいいか私はそのまま眠りについた愛は確かに次の日も病院にいた見舞いじゃなく患者として私が愛の入院を知ったのはその翌朝だったあの日の帰り、愛は事故にあったらしいあの日から愛の意識は戻らないしばらく信じられなかった病室のベッドに横たわる愛は今にも目を覚ましそうなのに私は気がつくと愛が出すはずだったあ
きゃしー さん作 [366] -
間違いletter 19
『あ、そうやっ!』愛は突然何かを思い出したらしく鞄の中を探り始めた『あった、見て!』愛の取り出した手紙にはbeat 中野 卓也様という愛らしい可愛い字が書かれていた『ファンレター書いてん!今日なぁー、出そうと思ってんねん』ちゃんと届くかなあ、ときらきらした笑顔で笑う愛はいつもこのバンドの話になると本当に楽しそうだった『あ、そうやっこのまえゆうてたやつもちゃんと持ってきてん』手紙をそばの棚に置くと
きゃしー さん作 [389] -
間違いletter 18
中学の同級生やったうちらはいつでも一緒だった明るい愛のまわりにはいつも多くの友達がいて私たちは毎日が楽しかったでもあるときふとしたことがきっかけで愛はいじめられるようになった 誰よりも仲のよかった私は愛をたすけたかった愛もきっと私に救いを求めたにちがいないでも、私の病気がわかったのもちょうどその頃私は入院のため学校に行くことができなくなり愛も学校へは行かなくなった卒業して高校生になった今も愛は学
きゃしー さん作 [446] -
間違いletter17
―『ゆかぁー!』勢いよく開いた扉とともに病室に愛の声が響く私は彼女を見てつい笑顔になる彼女はベッドのそばにいつものいすをよせ、いつものように座る愛はいつも朝からこの病室にやってくる『今日もお母さんに怒られてん!いつ学校行くつもりなん?やってさー学校なんて行ってもなぁんもないしおもんないやんあんなんサボるべきやって』私が何も言わなくても彼女は一人で喋り続けるこれが私にとってはありがたい『ゆかの病気
きゃしー さん作 [416] -
間違いletter 16
……彼女だ…!でも…なぜ…?呆然としている俺の顔を不安そうに彼女は覗き込む「…え…ああ、うん、そうだよ」俺はぎこちない笑顔でうなずき答えたそれを見て彼女はさらに笑顔になるそしてまたメモに書きこむ『驚かせてごめんなさい私は、坪川由香といいます愛の友人です』またメモに丁寧な字が並ぶ俺が返事に困っていると彼女はまたさらさらとメモに文字を並べる『声、でないんです耳は聞こえているので普通に喋ってください』
きゃしー さん作 [413]