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きゃしーさんの投稿された作品が635件見つかりました。
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間違いletter 15
病室に一人残された俺は目の前で眠る知らない女の子をただ見つめていた―『事故にあってね…ずっと意識がないままなんです…』―\r看護師はそう言ってでていった目の前の女の子は穏やかな表情で眠っているあの手紙は誰が…?ガラガラッ俺の後ろで扉が開いたその音に振り返る清楚な感じでかわいいチェックのパジャマを着たベッドの少女と同じくらいだろうか10代くらいの女の子が目を丸くして俺を見つめていた俺は不審者だ
きゃしー さん作 [405] -
間違いletter 14
―彼女から返事は返って来なかったやっぱり傷つけたかな俺はあらゆる後悔に押しつぶされそうになりながらも挨拶まわりやら慣れない仕事で忙しく愛のことも手紙のことも少しずつ忘れかけていただから一月程たって愛から返事がきたとき正直面倒に感じた―『会ってもらえませんか』―\r手紙にはこれだけしか書かれておらず封筒の中に一枚の病院の住所の書かれたメモが入っていたそれでも俺は気づいたら暇を見つけて大阪にむかう新
きゃしー さん作 [456] -
間違いletter 13
俺らがいろんなところに送りまくったあの曲を聞いたとある社長が目をつけてくれたらしかったその日のライブのあと俺らのデビューが決まった「やったな!拓也俺いつかこの日がくることわかってたよ」直人は子どものようにはしゃいでいた「これからもっと大変なんだろうな…」それとは対照的に真治は落ち着いていたその日のライブとデビューのお祝いとする3人での飲み会から帰った時俺は決意していた事実を彼女に話すことを――彼
きゃしー さん作 [395] -
間違いletter 12
朝はやく俺は真治の家にいた真治は眠そうに俺を迎えいれた俺は聞いてほしいとだけ言いあの曲の入ったMDをかけた真治はだまったまま一点を見つめていた聞いているのか何を考えているのかもわからない曲が終わり、俺は不安を感じながら話した「…もう一度……ドラム、叩いてくれないか……俺もう一回、夢を信じようと思うんだ」 真治は相変わらず表情を変えなかったただ一言「…いいよ」と、答えたそして俺の目を見てあきれた顔
きゃしー さん作 [400] -
間違いletter 11
『とりあえず真治にもこの曲聞かせた方がいいよ』あいつもまたやる気になってくれるかもしれないと直人は言い残してその日は帰っていったもともと音楽で飯が食っていくなんてとそんな感じだった真治がまた夢を一緒に目指してくれるとは思えなかったあいつ無理だと言われたら本当に終わってしまいそうで俺はこわかったそれでも直人に会えて少しは進んだ気がしていた俺は今までにきた愛からの手紙を読み返していた明日真治に会いに
きゃしー さん作 [408] -
間違いletter 10
「居ないのかと思ったよ」直人はおじゃまします、と俺のあとについて部屋に入った「気づいたら寝ててさ、まさか来てくれるとは思ってなかったから」俺は缶ビールを直人のまえに置き直人のもってきたつまみをあけた「ほんとはね、お前があの曲を送ってくれた時にすぐにでも会おうと思ったんだ」直人は缶ビールを口に運ぶその横では彼のベースが丁寧に置かれていた「ただ、ちょっと忙しくて…でも本当に嬉しかったんだ。俺、お前が
きゃしー さん作 [504] -
間違いletter 9
――『俺、バンド抜けるわ』『はあ?!何言い出すんだよ』俺は冗談だろ、と笑った『急になんだよ、和也』 傍にいた直人も笑っていたでも、和也の顔は真面目だったドラムの真治だけは和也の本気を察したのか落ち着いた声で『どうした?』と短く聞いた『卓也のバンドがね、あ、おまえじゃねえよ?中野のほう。あいつがね、ギター探しててさ…俺、このバンドで絶対、夢つかめるって信じてたよでも、こっちで夢目指すよりあっちのバ
きゃしー さん作 [486] -
間違いletter 8
愛との手紙は途切れることなく続いた俺の中で膨れた罪悪感はいつの間にか消えていたそれでもときどきどうしようもない罪悪感におそわれた彼女は俺のファンでもなんでもない増えていく彼女からの手紙は俺を励ました愛の言葉いつだって純粋で辛いなかにいてもいつでも前向きだったそして彼女もまた全く知りもしないこんな男からの手紙に希望をもらっていたそして俺は彼女の返事を待ちながらもう一つ、くるはずのない返事を待ってい
きゃしー さん作 [463] -
間違いletter 7
彼女、斉藤 愛 は高校1年生になった春、病気が発覚したらしい新しい教科書、クラス、そして友達希望でいっぱいだったはずの彼女の高校生活は退屈な入院生活に変わった俺はしばらく迷った返事を出さない方が…悩んだまま俺はいつものバイト先に向かった――あなたの書く歌、詩はいつも夢をくれますずっと応援してます――帰ってきた時、俺の手には新しい封筒と便箋の入ったビニール袋が握られていたこのまま騙してばれたとき彼
きゃしー さん作 [475] -
間違いletter 6
走った私はいそいでいたドアを勢いよくあけるおばさんはいなかった「愛!愛!!聞いて、きてんで!手紙が!あの、卓也さんからやで!」愛が一瞬、笑ってくれたように思えた一週間ほど経っただろうか俺の返事にまた、手紙が届いた またかわいらしい封筒だ斉藤 愛 最初は誰だったか全く記憶になかった宛先の 卓也 をみて思い出したにしても2通もわざわざここに届くなんて郵便局も相手も気づいてないのかいつものソファーに座
きゃしー さん作 [491]