携帯小説!(PC版)

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tomioちゃん さんの投稿された作品が57件見つかりました。

 
  • 我儘(わがまま)

    察してくれよ。こんな愚かな強がりくらいは。見抜いてくれよ。何も知らない拙さを。どうせ眼鏡は伊達だろう?だってクチ先が惰性的。ドコにイタイの?ドコがイタイの?ナニをシタイの?ナニがホシイの?察してくれよ!見抜いてくれよ!それが願望?察してくれよ。こんな愚かな強がりくらいは。見抜いてくれよ。何も知らない拙さを。どうせ眼鏡は伊達だろう?だってクチ先が惰性的。ドコにイタイの?ドコがイタイの?ナニをシタイ
    tomio さん作 [402]
  • 青空

    君に訊ねています。生きたいと思いながら死んでゆく人たちとか。死にたいと思いながら生きてゆく人たち。どちらが、どれほど、不幸なのかと。死ぬことは怖くない 君は確かに、そう言いました。不意に後ろから刺されるよりは、自ら飛び込み、本望なのと。なんという我が儘な言いぐさでしょう。なんという愛のない決断でしょうか。しかし、もはや、すでに。尖ったモノを取り上げたり。単に君を閉じ込めたとしても、きっと君は、絶
    tomio さん作 [442]
  • 窓際購買欲(ウィンドウショッピング)

    アイツがハサミに切り裂かれていく。諦めるみたく切り落とされていく。あら容赦ないわ。そら情がないわ。アイツが針に縫われていく。押さえつけるみたく糸に縛られていく。あら理不尽だわ。そら勝手だわ。すっかりスッキリ仕立てあげられたアイツをみんなはこぞって試着する。アイツが似合う奴などおらん。ガラス越しに私が嘲う。裸ん坊でクシャミしながら。
    tomio さん作 [378]
  • 携帯電話

    ケータイの着信ランプが騒いでるアタシとお揃いのストラップがバイブで揺れる爆音の中、彼氏のタカシはマイクを握って気持ちよさげに歌ってるアタシは今このケータイを鳴らす相手を知っている元親友の今は他人のナツミが相手に決まってる点滅を止めないケータイをアタシはそっと手にとって、黙って部屋から廊下に出るトイレに行って、壁にぶつけて、それから便器に落として流す。戻るとちょうどタカシが歌い終わったところアタシ
    tomio さん作 [421]
  • 自己愛

    歯が全部、無くなってしまう夢をみた。例えば君がいなくなるより怖かった。
    tomio さん作 [637]
  • 私を葬る ニ

     途切れ途切れの記憶のフィルム。真っ白なあたしの脳裏。ぼんやりと初めに浮かび上がるのは、自転車をこぐ母の背中だ。うしろの荷台で揺られながら、母の背中が大きくて、前が見たいあたしは泣いてる。道は長い上り坂。ひぃひぃふぅふぅ母の呼吸を聴きながら、なにかしらの野菜に似ている2本の足が、ペダルをこぐのを見つめている。ママ頑張れ〜ってフザけて笑う背中しか見えない母の声が答える。ちぃちゃんが降りたらママ楽な
    tomio さん作 [358]
  • 俺らしき水分みたいなもの。

    楽しい思い出はうすーいカルピス。苦い思い出は濃い青汁。俺の頭の容量は理想よりもずっと少ない。友達は俺を「ニワトリ」って呼ぶ。三歩歩いて忘れちゃうから。記憶しておきたいことと思い出せることのバランスが合わない。好きな女の子の笑った顔が思い出せない。昨日の昼に、食べたものは…オムライス。小学時代の、下の名前が思い出せない。 カタカナの「ヌ」が急に書けない。アルファベットの「E」を「ヨ」と書いた。急い
    tomio さん作 [409]
  • ハードディスクin俺。

    俺の頭の容量は理想よりもずっと少ないんだ。記憶しておきたいことと思い出せることのバランスが合わない。昨日の昼に、食べたものは…オムライス。高校時代の、親友の下の名前が思い出せない。 カタカナの「ヌ」が急に書けない。二階まで来て、何の用事だったか忘れちゃう。 中学時代の、嫌な先輩の似顔絵が書ける。カレーは向かってルーが右、ライスが左。視聴者プレゼントの宛先は、つぶやきながら消えていく。昔の恋
    tomio さん作 [384]
  • 私を葬る

     母の顔が思い出せない。あたしの記憶は、ピントのボケた8ミリカメラだ。でも声だけは、今もクリアーでサラウンドだ。 ちぃちゃん、いま、ちぃちゃんのまわりにあるものはね、いつか、ぜんぶきえちゃうんだよ。あるひね、かみさまがやってきてね、ぜーんぶけしてしまうの。うん、ほんとだよママもパパもじーじもばーばもワンワンもオウチもみーんな。だからさ、そのオモチャはさ、かわなくていいよね?母が、嫌いだった。物心
    tomio さん作 [670]
  • 箱の中 後編

     ガチャコンと閉じる扉。ヒールの足音。ん?閉じてゆく扉。女性の声。「スミマセン乗りますっ」あっ。一瞬感じるデジャヴ。咄嗟に押すボタン!…は「閉」?!豪快に挟まる女性。うぉっといけねぇ!今度こそ「開」を押して無事に彼女の搭乗を助ける。良かった。あ、綺麗な人だ。良かった。閉まる扉。偶然にも同じ階で降りるらしく彼女は階数ボタンを確認しただけで後ろに下がった。息をつく私。またお決まりの沈黙…。が次の瞬間
    tomio さん作 [447]
 
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