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睦月 さんの投稿された作品が64件見つかりました。

 
  • 東部心霊探偵事務所?

    夏目亜紗子。大学二年生の十九歳。日本文学専攻。 つい最近、街中でかっこいいおじ様に声をかけられて一晩を供にした日から、背中に奇妙な文字が無数浮かび上がってきたという。「趣味と実用兼ねてるね」東京に向かう新幹線の中、室戸は送られてきた背中の写真とこれまでの呪咀の経緯を見ながら呟いた。そして、前を見れば、室戸の直感をぶすくれた機嫌の悪そうな顔で聞いていた武藤がいた。室戸はため息をついた。これはフォロ
    さん作 [479]
  • 東部心霊探偵事務所?

    「君みたいな素人ができるんなら僕みたいなお祓い屋なんていらないよ。」『ごごごめんさい見捨てないでお願いしますぅう!』「しらないよ。君の不注意でもあるんだから。」  しばらくぎゃーぎゃー不毛な言い争いをしていると、いつの間にか背後に立っていた茶髪の青年が武藤からすっと受話器を奪った。 「うわっ!室戸くん!?」驚く武藤を尻目に話す。 「桜杯さん?あんたまたやったみたいだね。武藤さんあんまり怒んない人
    さん作 [523]
  • 東部心霊探偵事務所?

    「古賀くんが?君の生徒にかい?ちょっと待って。だがなぜ、君にも憑いているのか説明がつかないよ」背筋がざわざわした。あ、またきた。嫌な予感。『…とばっちりですよ。ただの。』武藤は背筋がざわざわした嫌な予感がまたした。こうゆう予感が外れたことは今だに一度もないから、困り物だ。「…もしかして除霊しようとしたのかい?」『…………ごめんなさい』しばらく間が空いたあと、桜杯は呟くように言った。当たった。 武
    さん作 [522]
  • 亜紗子の心霊日記〜東部心霊探偵事務所番外編?〜

    しばらく入ろうか入るまいか躊躇した後、足に力を入れ、ドアノブに手を伸ばしたそのとき、いきなり扉が開いて、エアコンの冷気がもろに体にぶつかる。「きゃ!?」「あぁ、え?」間抜けな顔して出てきたのは、大学の若き教授、桜杯昭文だった。ひょろっと高い身長と引き締まった体、赤いフレームの眼鏡の奥に隠された知的な光を宿す瞳男なのにかっこいい、よりも綺麗といった形容詞がよく似合う。悔しいが肌は自分の、少なくとも
    さん作 [481]
  • 東部心霊探偵事務所?

    呪咀をかけたのは古賀晴紀武藤の一年先輩で、サークル仲間。細身で、色を抜きすぎず、かといって濃すぎない当時としては珍しい茶髪で、ハンサムでやさしいいわゆるオールマイティーなイケメンだった。だが武藤は皆が気付かない裏の顔に気付いていた。彼は、呪咀や黒魔術を崇拝する危険な人間だということを。『古賀さん、今は呪咀の実験してるらしくて、たまたま街で見かけた僕のゼミとってる子ひっかけて、連れ込んで、呪咀の種
    さん作 [538]
  • 東部心霊探偵事務所?

    『…先輩、やっぱ解っちゃうんですね』桜杯はため息混じりの苦笑を口調に刻み込んだ。「それはそうだよ。でなきゃこんな仕事してないってば。で、何があったの?」早く聞かなければならない普段は心霊に対してあまり慣れていない事態にパニックになる人の話を、落ち着くまで決して折らない温和な武藤だが、今日は違う。ひどく焦る。『…はい。さっそくですみませんが、先輩、古賀さん覚えてますよね…』   武藤は眉を寄せる。
    さん作 [526]
  • 亜紗子の心霊日記

    夏目亜佐子は夜毎ある怪奇現象に悩まされていた。 友達に話しても信じてくれない。笑われるか、真剣に精神状態を気にしてくれるかのどちらかだ。人が真剣に悩んでいるのに失礼極まりない、と亜紗子は憤慨していた。だから、最後の頼みの綱に、今日やってきた時期は8月、夏休みでがらんとした大学校内の、教授棟の一室の前に雅子は立っていた。淡いベージュのプレートには『桜杯昭文』と彫られている。なんとなくじとっとした、
    さん作 [709]
  • 東部心霊探偵事務所?

    「桜杯くん?うわぁ何年ぶりかなぁ」桜杯は武藤の大学の後輩だひさしぶりの電話越しの会合に胸が踊る。     いそいそと玄関の近くにある時代錯誤な黒電話を受け取る。わくわくしながら耳に当てると、いきなりかすかに赤ん坊の鳴く声がした。彼は確か結婚していないはずだいやな予感はしたものの、なるだけ平静を保つ。「もしもし?桜杯くん?」『先輩、あぁ、よかった』開口一番によかった。  武藤はすぐにぴんときた。さ
    さん作 [521]
  • 東部心霊探偵事務所?

    武藤秀は髭面の顎を撫でながら、近くにあった収穫するために持ってきた古い鉄鋏と古ぼけてあちこち穴のあいたプラスチックの網をもって、茄子の畦の前にしゃがみこむ。 つやつやした大振りの紫の実にヘタの刺が瑞々しい。さわると実はつるつるとしていて、へたを切るとつんと茄子くささが漂う。よくぞ、よくぞここまで育ってくれた。武藤は嬉しくて思わず笑んだそのとき、「武藤さーん!」家の中から声がした。  悦に入ってい
    さん作 [563]
  • 東部心霊探偵事務所?

    とある県境の寂れた山沿いの村に、その事務所はあった。 事務所といっても、元は無人の民家で、築40年の珍しいぐらいのぼろ屋、今は多少人の手が加わり、直されてはいるがまだ微妙に壊れてる感は拭えない。  その事務所の、古めかしい玄関の壁になぜか直に赤いペンキで、でかでかと『東部心霊探偵事務所』と妙に達筆な字で書かれていた。とにかく奇妙な家だったが住民はごく普通の、四十過ぎの髭面の気のいいおっさんだった
    さん作 [641]
 
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