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紀夜 さんの投稿された作品が122件見つかりました。
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サンニン
「さびしいなあ、おい」肩を組んできたのはカオルだ。反動で足がぐらつく。「おぅ、おはよーカオル。なにがさびしいって?」カオルは大げさにため息をついて頭を横に振った。「なにがだって?!おいおい冗談はよせやヒロヤンよぉ。ゆうぱちが違う高校に行ったっていうのになんともないのかぁ?!」バンバン背中を叩くカオル。「いたいいたい!さあびしい!さびしいって!いたははっ!」背中を叩くのはカオルのくせであり、ツッ
兄さん さん作 [356] -
サンニン
「やっぱビミョーだね。」ゆうぱちまでもがため息をついた。 その時、俺のちっぽけな脳ミソは精一杯の力をこめて回転した。アルファベット・・・・ 頭文字・・・・・ H、K、Y・・・「わかったぞ!!ワイの“わ”、ケイの“け”、エイチの“え”をならべて・・・」ぽかんとしている二人を無視して俺は地面にへたくそな字を刻んだ。「“わけえ”だ!!」二人は何も言わず、いや、何も言えなかったようで、俺の勝ち誇ったよう
兄さん さん作 [404] -
サンニン
「ここにヒロヤガッツ隊を結成する!!」 当時8歳の俺は天高く響くような声を小さな空き地にちらばせた。「なんでヒロヤ中心みたいになってんだよお」さっそくブーイングを鳴らしたのは菊地薫(きくちかおる)。少し女っぽい名前だがこいつの股にはちゃんとした立派なもんがついている。「結成を決めたのは俺なんだから、リーダーは俺!だから俺の名前がつくのは当然だ!」俺は威張りに威張り散らした。特にガキ大将というわ
兄さん さん作 [544] -
ノイズ‐NOISE‐第二章?
「あの事件で多くの人間が死んだよ。原因はわからずじまいだが・・・俺は犯人がいると踏んでるんだ。だけど、アンタがやってることは・・・・!!!」わからないのか!?とウィルは言いたげだった。人殺しは皆同じだと、伝えたかった。ウィルは続ける。「俺はアンタを八つ当たり野郎と思っていたが・・・ノイザーだって知って、どうすればいいのかわからないんだ。俺達はあの事件の同じ被害者だ。同じ・・・仲間だ・・・!なのに
紀夜 さん作 [453] -
ノイズ‐NOISE‐第二章?
「ノイザ―でなきゃ、あの雑音は聞こえない。」ウィルはそう言うと鼻で笑った。 ―ノイザー・・・・・ウィルが救ったある少女もそう呼ばれていた。目の前の怪物・・・いや、あの男もまた、ノイザーと呼ばれ、そしてウィルまでもが・・・・。「なぜだ。なぜノイザーが警察なんだ?!」男はパニックを起こしている。「バーカ。俺がノイザーだってこと、周りが知ってるわけないだろ。教えてたら警察になれんどころか、殺されるか
紀夜 さん作 [440] -
ノイズ‐NOISE‐第二章?
「ノイザ―でなきゃ、あの雑音は聞こえない。」ウィルはそう言うと鼻で笑った。 ―ノイザー・・・・・ウィルが救ったある少女もそう呼ばれていた。目の前の怪物・・・いや、あの男もまた、ノイザーと呼ばれ、そしてウィルまでもが・・・・。「なぜだ。なぜノイザーが警察なんだ?!」男はパニックを起こしている。「バーカ。俺がノイザーだってこと、周りが知ってるわけないだろ。教えてたら警察になれんどころか、殺されるか
紀夜 さん作 [430] -
ノイズ‐NOISE‐第二章?
ウィルは右手をだして警部を止めた。「オレが行きます。」ウィルはハリソン警部を押し退け、炎へ飛び込んだ。「なっ、ウィル!」「ウィル―――――!!」 ウィルの背中が炎にまぎれた。燃えたぎる病院内に生きた人の気配はなかった。(ここにいるはずなんだ、ここに・・・・) しかしウィルの目的は別にあるようだ。「どこだ放火野郎!!いんのはわかってんだ!!!」ウィルの叫び声は、燃える炎が建築を侵食する音と重なり、
紀夜 さん作 [481] -
ノイズ‐NOISE‐第二章?
日も暮れかかった午後― ガッシャーンッ硬いものをぶち破いたようなものすごい音が、ロードタウン警察署に響いた。「なっなに?!」メレディスが仕事をしていた手を止め立ち上がる。ウィルは黒いソファーの上で横になって寝ていたが、その音ではっと目を覚ました。 音は、例の不審者を入れている部屋から聞こえた。「ウィル、メレディス、早く来い!!」すでにそこへ行ったハリソン警部が叫ぶ。 そこに不審者の男の姿はなか
紀夜 さん作 [471] -
ノイズ‐NOISE‐?
警部がつぶやく。「まさかこんな田舎な街にねえ。あわや大惨事になるところでしたね。」メレディスはこの事件が存在した実感がないのか、うつろな表情で言った。「もしそんなことになったら、俺はあいつを殺してたかもしれないしな。」ウィルは微笑して言った。 ハリソン警部は、うれしそうに鼻で笑った。 しかし、その夜のロードタウンに、誰かの悲鳴が響こうとは、まだ誰も知るよしもなかった。
紀夜 さん作 [442] -
ノイズ‐NOISE‐?
警部がつぶやく。「こんな田舎街にねえ。あわや大惨事になるところでしたね。」メレディスはこの事件が存在した実感がないのか、うつろな表情で言った。「もしそんなことになったら、俺はあいつを殺してたかもしれないしな。」ウィルは微笑して言った。 ハリソン警部は、うれしそうに鼻で笑った。 しかし、その夜のロードタウンに、誰かの悲鳴が響こうとは、まだ誰も知るはずもなかった。
紀夜 さん作 [419]