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紀夜 さんの投稿された作品が122件見つかりました。
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悪い夢
俺は仲間と銀行強盗の計画をたてた。 お金を手にして、たくさん遊ぼう。表向きにはそう言っておいた。 何日もかけて俺たちは準備をした。ネットでナイフと銃も手に入れた。 そして緊張の当日。マスクをかぶった俺たちは、銃を片手に銀行へ突っ込んだ。パンパンッまずは威嚇射撃。「その場から動くな!下手な動き見せた奴はぶっ殺す!」仲間の一人が叫ぶ。「カウンターの奴らはまかせろ!」四人の仲間はカウンターの見張り
OHレンジ さん作 [361] -
ノイズ‐NOISE‐第三章?
フィオナの肌は透き通るように白く、そして彼女は、まれに見ぬ美人だった。「私はマリアって言います。こっちは弟のケヴィンです。」愛嬌のあるフィオナがすっかり好きになったマリアとは裏腹に、ケヴィンはむすっとしていた。(なんで姉ちゃんはあんな簡単に信用できるんだ。)「ご両親は不在なんですか?あいさつをぜひ・・・」フィオナは気まずい空気に気が付いた。「フィオナさん、実はね」「話すのかよ!信用できないやつに
紀夜 さん作 [365] -
ノイズ‐NOISE‐第三章?
目が覚めると、リビングらしき部屋のソファーで、女は寝ていた。「やっと気付いた。はい、これ食べて。」(そうか、私は家の前で倒れて・・・)差し出されたシチューを女は一気に食べた。「あっ・・・」マリアの激マズシチューを女はあっと言う間に完食した。「すごいや。姉ちゃんの激マズシチュー全部食べちゃった・・・!」ケヴィンは唖然としたがマリアはうれしくてしょうがなかった。「あの、お口に合いました?」恐る恐る
紀夜 さん作 [371] -
ノイズ‐NOISE‐第三章?
「でも姉ちゃん14なんだから料理できるようになんないと・・・」「でも母さんがいたらもっとうまくできてたもん!」怒鳴り声と共に涙がボロボロとあふれる。「なんで死んじゃったんだろ。母さん父さん・・・・・・」「警察のせいよ!不審者を逃がすなんて・・・!バカよ!大バカよ!!」マリアのボルテージはどんどんあがり、涙は滝のように流れた。ケヴィンも唇をかみしめ、我慢しようとしたがやっぱり涙は流れるのだった。コ
紀夜 さん作 [378] -
ノイズ‐NOISE‐第三章?
ロードタウンにあるとある住宅街。夕飯時のこの時間は、いつもいい匂いが風と共に流れている。 あの火事から数日がたった今も、悲しみの足跡は住民の心に深く刻まれたままだった。 小さな家に住むロイヤー家。12歳になるケヴィンは入院していた母親と、見舞いに行った父親を同時に亡くした。今は姉のマリアとなんとか切り盛りして生活している。「ケヴィン!シチューができたわよ!!」「はあい」ケヴィンは両親への祈りを
紀夜 さん作 [397] -
ノイズ‐NOISE‐第二章?
「じゃん!ワインだよ!」「すっげえ!乾杯しましょうよ、ハリソン警部!」「・・・ああ」赤い液がグラスにつがれる。「じゃあ、いいですか。」三人は片手にワイングラスを持って、軽く上に上げた。 悲しみや悔しさ、そして怒りを抱えて、三人は笑顔で言った。「俺たちの、未来に、乾杯!」「乾杯!」 キィン
紀夜 さん作 [336] -
ノイズ‐NOISE‐第二章?
ハリソン警部はゆっくりと笑みを浮かべた。「ウィル。お前は若いのにしっかりしてるよ。自分の弱さに気付き、それを認めるなんてことはそんな簡単なことじゃない。それに俺を見て気付いたなんて、本人を目の前にしてよく言えたもんだ。お前はでっかくなるぞ。」まるで我が子にするように、ハリソン警部はウィルの頭をポンポンと叩いた。「ハリソン警部・・・」「この事件で亡くなった人たちのために、我々はなにができると思う?
紀夜 さん作 [341] -
ノイズ‐NOISE‐第二章?
元気に言い放った彼の目はいつか見たように潤んでいた。 ウィルとメレディスにはすぐにわかった。ハリソン警部は悲しいに違いない。犯人を逃がしてしまった悔しさ、病院の人々を一人も助けられなかった腑甲斐なさ、それらが彼をたまらない思いにさせているに違いない、と。 さっきまで騒いでいた二人はピタリと静かになってしまった。「・・・警部・・・。すみません。俺・・・」なんとなく、ウィルは謝ってしまった。それにつ
紀夜 さん作 [368] -
ノイズ‐NOISE‐第二章?
「悪い夢?ガキじゃあるまいし。そんなことでぜぇぜぇ言ってたっての?」なんだ、と言うように、メレディスはがっくり肩を落とした。「なんでガッカリしてんだよ。悪い夢っていうのは、俺がガキの頃相当怖い思いした記憶がさ、夢になってでたっていうか・・・」「なに?いじめられでもしたの?」意地悪な顔でメレディスは笑った。「んなんじゃねえよ!すんげえ怖い記憶!ま、教えないけどね。」「なによ、教えてくれたっていいじ
紀夜 さん作 [389] -
ノイズ‐NOISE‐第二章?
ウィルは周りを見渡す。見慣れた警察署内の小さな救護室。時計と鏡、薄汚れた窓。ここは確かに今を生きる、ウィルの仕事場だった。「はあ、・・・はあ、はあ・・・」 息は依然として落ち着かない。ドタドタッさっきまでそばで寝ていたと思っていたメレディスが勢いよく部屋のドアを開けた。「ウィル!?」ウィルの声がメレディスの耳にまで届いたのだろう。大げさなくらい、不安な顔をしていた。「はあ、・・・・はあ」未だに
紀夜 さん作 [390]