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千鳥川 松三 さんの投稿された作品が15件見つかりました。
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紅鶴黒鶴-11
紅鶴は黒鶴の下をさることを決めた…さっきの電話から30分くらいして、携帯が鳴った。片山さんからだった。電話に出ると僕が話す前に、片山さんは「もしもし。何か用?」中学生の時、話した時はもっと優しくて、ゆっくりしたしゃべり方だったような気がした。高校生になって少し変わったのかとも思った。少し戸惑いながら「さっき授業中にゴメン。でも、オックンと別れたって聞いて。いても立ってもいられなくなって…。まだ好
千鳥川 松三 さん作 [105] -
紅鶴黒鶴-10
紅鶴の気持ちに気が付けない黒鶴…それでも紅鶴のことを愛して止まない黒鶴… 中3の11月で一貫の高校に進学を決めた僕はバンドも組んで、空手も始めた。何か他のことに打ち込んでないと、片山さんのことを思い出して嫌だった…。 片山さんへの思いと、マリエの事件で正直、女はもぅ懲り懲りだと思っていた。自分が招いたことなのに、我ながら勝手な奴だと思う。それでも、片山さんへの思いは捨てきれなかった。やっぱり好き
千鳥川 松三 さん作 [111] -
紅鶴黒鶴-9
紅鶴は本当は黒鶴に甘えたかった。黒鶴は紅鶴のその気持ちに気が付けなかった…片山さんの新しい彼氏の名前はオックン。このオックンの存在は僕のトラウマとなった。この後、片山さんと付き合うことになり、片山さんを結衣ちゃんと呼ぶようになってからも、このトラウマは結衣ちゃんを何度も困らせた。今思うと男として何て格好悪いことなんだろう。 片山さんにフラレて一月くらいして、僕は予備校で知り合った一人の女の子に告
千鳥川 松三 さん作 [103] -
紅鶴黒鶴-8
黒鶴は、紅鶴のことが好きで好きでたまらなかった… その日、僕は家に帰ると母親は家を留守にしていた。ただ、一人でいることがツラくて堪らなくて、何を血迷ったのか、僕は家出をした。目的も分からず、歩き続けて、気が付くと、隣の街まで来ていて、次の日の朝になっていた。通りすがりの人に一番近い、駅を聞いて、そこで親に電話して、迎えにきて貰った。僕はこの日から一週間学校を休んだ。休みの間に母親は僕をばあちゃん
千鳥川 松三 さん作 [109] -
紅鶴黒鶴-7
紅鶴の優しい愛の中で黒鶴は伸び伸びと舞った… 駅から、僕の家まで、出来るだけゆっくり歩いた。片山さんとの一緒の時間が幸せで仕方なかった。 家に着いて、2・3時間、勉強を教えると、僕は片山さんを散歩に誘った。片山さんを、僕の秘密の芝生に連れて行きたかったから。 芝生で、片山さんと話しをして、片山さんの好きな人が僕じゃないと知って、凄く落ち込んだ。だけど今日、告白しようと決めていた僕は、芝生から僕の
千鳥川 松三 さん作 [129] -
紅鶴黒鶴-6
黒鶴は紅鶴の優しい瞳の中で好き勝手舞い続けた。黒鶴は紅鶴に甘えていることに気が付かない… それから僕は片山さんに勉強を教える日まで、毎日が楽しかった。特に『黒田くんの部屋、早く見てみたいな〜』ってメールが来た時にはもぅ死んでも良いと思った。勉強を教える日の前に洋服も買った。母親が若い頃に、モデルのような仕事をしていたので、母親に洋服の指導をお願いした。部屋の模様替えをしてオタク度を極限まで抑えて
千鳥川 松三 さん作 [113] -
紅鶴黒鶴-5
紅鶴は黒鶴のことを見守る側に回った。本来ならば黒鶴が紅鶴を守らなければならないのに… 片山さんとメールをするようになってから1ヶ月くらいして、『ヒデとはどぅ?』ってメールを送った。別れたということが書かれたメールが返ってくるのに20分。これもかなり鮮明に覚えてる。僕は、また世界で一番幸せな奴になってた。はっきり言って、人の不幸を喜ぶなんて最低な奴だと思う。だけど、自分の大好きな人がフリーになった
千鳥川 松三 さん作 [111] -
紅鶴黒鶴-4
黒鶴は紅鶴が不安になっていることに気が付かないでいた…黒鶴が舞えるのは紅鶴の瞳の中でしかないのに… 今思うと、ヒデってかなり良い奴だったと思う。それとも片山さんが取られないって自信があったのか。分からないけど、何にせよ良い奴だ。このヒデのお陰で僕達は付き合うことになる。とは言っても、まだずっと先の話しだ。とりあえずヒデが僕達のキューピッドってことには変わりない。 その日の夜、僕は片山さんにメール
千鳥川 松三 さん作 [123] -
紅鶴黒鶴-3
紅鶴は黒鶴のことが分からなくなっていった… 10年くらい前の恋愛ドラマじゃないけど、小雨が降り始めた。自分でも意味不明な行動だったと思うのだが、数分前に約束した、ビリヤードをキャンセルさせてくれと友達に言うと、友達はあっさりと良いよと言った。友達と別れて駅に向かう途中でMDのスイッチをいれた。B'zの『恋心』が急に流れて、一瞬遅れて涙が出てきた。モヤ吉はもぅ泣くのは止めていた。というより何か顔
千鳥川 松三 さん作 [124] -
紅鶴黒鶴-2
黒鶴は紅鶴を守っているという奢りから、紅鶴の前を舞い紅鶴のリズムに合わせることを忘れてしまった…。 片山さんに恋した僕だったが、今まで恋に落ちるってことがどんな気持ちなのか知らなかった。でも自分の中に何かモヤモヤした何かがあり、それが何なのか分からなくて無性にイラついた。誰もいない、僕専用の秘密の空き地で大きな声を出してみたけど、そのモヤモヤは消えなかった。あんまり、イラつくもんだから、そのモ
千鳥川 松三 さん作 [138]
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