トップページ >> 千鳥川 松三 さんの一覧
千鳥川 松三 さんの投稿された作品が15件見つかりました。
- 1
- 2
-
紅鶴黒鶴-1
寒空を舞う鶴は美しい。紅い頭の鶴を守るために黒い頭の鶴は舞う。 その頃の僕は人への感謝のきもちが常にたりない奴だったと思う。今でこそ、人への感謝の気持ちを忘れないと心に強く思うことで、自分が自分でいられるのだと思う。そんな僕を作ってくれた女性がいた。その女性のおかげで僕はやっとまともな奴になれた。 中学3年の夏。高校受験を間近に控えた僕は、母親に急かされて、嫌々予備校に行っていた。嫌々でも行っ
千鳥川 松三 さん作 [233] -
Girlfriend
『泣かないで、今日からトモと一緒にいよう。』僕は幼い時に母を亡くした。父は医者で、家に帰ってくるのはいつも夜更けだった。塀を挟んで裏の家に住んでいる幼なじみのトモは僕の母親代わりみたいなものだった。そんなこんなで、ずっと一緒の学校に通っていたが、高校で僕は父の意向で私立の進学校へ、トモは公立高校へ、中学生くらいの頃からトモは毎日、夕飯を作りに来てくれていた。 いつものように、トモはうちの、台所
千鳥川松三 さん作 [115] -
About a Girl-3
彼女の名前を知ってから、廊下ですれ違うと彼女に目が行ってしまう。痛い教室の入り口扉に顔半分をぶつけた。格好悪い…っていう感じの2日間が過ぎた。そして、ついに来てしまった二回目の体育の授業。この一日で、僕の三年間のポジションが決まってしまう。 三時間目の体育まで恐怖に震えていた。その日は50メートル走で僕の人生最大の欠点だ。案の定、八秒二…あまりにも遅すぎる…彼女が笑ってる。理由は分からないけど
千鳥川 松三 さん作 [126] -
About a Girl-2
その時は、今まで経験したことのない何かが、何なのか理解できなかった。でもとりあえずスポーツテストが余計嫌になったのは確かだった。 僕の目を惹き付けたモノの正体は、折れちゃいそうなくらい細くて、今まで見たことないくらい真っ白で、首筋にかかる程度の黒髪、大きくて切れ長な瞳、ここまでくれば女の子のことだって分かってしまうよね。 体育の先生が「スポーツテストは次の授業でやるなー。今日はまだ慌ただしいと
千鳥川 松三 さん作 [142] -
About a Girl
ロックバンドのNIRVANAの曲に『About a girl』っていう曲がある、僕はこの曲が大好きだ。日本語に訳すと『ある少女について』ボーカリストの中学生の時の恋を題材にしているらしい。ちゃんとした初恋ってみんな中学生くらいで経験するものなのかな?経験するのか、しないのかの談義はここじゃ収拾がつかなくなりそうだから、読み手の淡い思い出(たぶん)にまかせることにしよう。僕の場合、見事に中学生の
千鳥川 松三 さん作 [179]
- 1
- 2