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ホオズキ さんの投稿された作品が22件見つかりました。
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海賊と鬼使い 12
「カランダ島が見えたぜ皆ー!!」ラウトの声に皆が甲板に出てきた。遠くの方に小さく島が見える。「ラウト、あんな小さい島よく見えるね…」フウリが言うとラウトは得意げに胸をはった。「まぁね。」ほどなく船はカランダ島の港に着いた。「皆行くぞー」カイルに続き皆船を降り始めた。フウリも降りようとしたその時「ちょっと待て。」「ギアン?」後ろから声をかけられ、フウリは振り返った。「?どうした二人とも」カイルや皆
ホオズキ さん作 [275] -
海賊と鬼使い 11
夜空に浮かぶ満天の星をフウリは甲板に寝転がって眺めていた。明日は島に上陸するため早く寝なくてはいけないのだが、何だか寝付けずにいたのだ。しばらくそのままボーッとしていると、コツコツと足音が近づいてきた。「よぅ。何やってんだ、お前。」「カイル…」カイルはフウリのすぐ隣にゴロンと横になった。「お互い父親には苦労するな。」カイルがポツリと呟いた。「…うん。そうだね。」カイルの声を聞きながらフウリは自分
ホオズキ さん作 [275] -
海賊と鬼使い 10
フウリとラウトが船長室に駆け込むと、他の乗組員は皆揃っていた。机の上の海図を輪になって見ているようだ。二人が来たのに気づいたロアが輪に入れるように場所を空けてくれた。「全員揃ったな。」カイルが真剣な面持ちで言った。「一週間前、フェルナ島で6個目の『カイラントの水晶』を回収することに成功した。」カイルは海図の右端の小さな島を指さして言った。「『カイラントの水晶』?」自分の知らない単語に、フウリは思
ホオズキ さん作 [245] -
海賊と鬼使い 9
ザザァァン…波の音を聞きながら、フウリは空を見上げていた。全国的に指名手配されてから今日で三日目。少しずつ船の生活に慣れてきたフウリだが、一つどうしようもない事があった。それは……………「退屈―!!!!フウリ、遊んでー!!!」(来た…)仕方なくフウリは振り返った。大きく跳躍したラウトが飛び掛かって来るのを、両腕を掴んで投げ飛ばす。お決まりのパターンである。クルクルと宙返りして着地したラウトにフウ
ホオズキ さん作 [248] -
海賊と鬼使い 8
船の上に引き上げられたフウリは程なくして意識を取り戻した。「姫様ぁー!!」目を開けると同時に鬼道丸に抱きつかれ、またもや窒息するかと思った。端整な顔を涙でグシャグシャにした鬼道丸をなんとか引き離したフウリは立ち上がるとカイルに礼を言った。「ありがとう。助けてくれて。」すると、カイルが口を開く前にカイルの後ろにいた女性が叫んだ。「もしかして、あなた、フウリ・ウィンドラー?」フウリと鬼道丸は驚いて女
ホオズキ さん作 [270] -
海賊と鬼使い 7
「ゴロァァァァ!!!」大海蛇は凄まじい叫び声を上げながら、三等分にされた体を沈めていった。「わっわあぁぁぁ!!」激しい波が起こり、船がメチャクチャに揺れた。ついさっき妖術を使って疲れていたが、フウリはなんとか船のへりにつかまっていた。「のわっ!?」上から聞こえて来た声にフウリはハッと頭を上げた。「き、鬼道丸!?」本来なら鬼道丸はこれしきの揺れごとき、ものともしないだろう。しかし、今回は呼び出され
ホオズキ さん作 [294] -
海賊と鬼使い 6
「ラウト!!見張り台から大海蛇の仲間が集まって来てないか見張れ!!」「了解、船長!!」ラウトは猿のような身のこなしで見張り台にスルスルと登っていった。「ロア!!お前は砲台を準備しろ。ついでにギアンに船を止めろと伝えろ」「オッケー、任せて!!」ロアが指示通り走り去るのを見届けると、カイルは二人の様子をじっと見ていた。一方、フウリと鬼道丸は大海蛇をじっと睨み上げながら静かに待っていた。先ほどから大海
ホオズキ さん作 [272] -
海賊と鬼使い 5
「ハアッハアッ」フウリ、鬼道丸、カイルの三人は息を切らせて睨み合っていた。「こんな強い人間、久しぶりだぜ!!姫様、大丈夫か?」鬼道丸がフウリの方を気づかって言った。「大丈夫だよ。ありがとう。」フウリが微笑んで言った。「本当に強いな!お前ら!ますます仲間にしてぇ」カイルがニコニコしながら言った。「行くよ!」「おう!!」フウリが風の刃を飛ばし、鬼道丸が斬りかかった。キキキキンッ!!金属音が響き渡り、
ホオズキ さん作 [342] -
海賊と鬼使い 4
「あぁ〜…ヒマすぎて死ぬ…」海賊船の見張り台の上で少年が一人ダレていた。ボサボサの黒髪を後頭部で一つに縛り、明るい黄色の瞳は見張り台の下を歩く金髪の女性を見下ろしていた。「ロア〜なんか面白い事ねーのー?俺、退屈すぎて死ぬんだけど。」ロア、と呼ばれ女性が振り返った。そして、呆れたようにため息をつく。「昨日海賊船とやりあったじゃない。周りに海賊船とか無いの?」少年が辺りをグルリと見回した。海が広がる
ホオズキ さん作 [343] -
海賊と鬼使い 3
「俺はカイル。この海賊船の船長だ。お前の強さを見込んで、この海賊団に入ってほしい!」突然告げられ、フウリは目を白黒させた。「つっ…強さ!?」言葉が頭の中で整理のつかないまま、口を開いていた。なぜこいつが私の力を知っている!?「そうだ。お前の強さだ。剣を向ける敵に叩き込んだ回し蹴り!!あんな身のこなしができんのは、強い奴しか無理だ!」回し蹴り!?全く覚えが無い。とすると…寝ている間に無意識で!?そ
ホオズキ さん作 [330]