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黒野 絵美 さんの投稿された作品が6件見つかりました。
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愛さがし
わたし、中学1年。田舎で中学受験って言ったら「すご〜い」ってなる。田舎じゃ受験は高校から。でもわたしの小学校はわたしの学年では6人中学受験に挑戦した。わたしも、その中の一人。勉強じゃないんだ、何か個性を光らせれば合格にしてもらえるはず。だから面接で「入学したら何を頑張りたいですか?」って聞かれて、一緒に面接受けてた子たちは「勉強」って言ってたけど、わたしは「部活」って答えた。それで受かったんだと
黒野 絵美 さん作 [193] -
愛さがし
わたし、小学5年生。ずっと視力は落ち続けてたけど、この年いよいよメガネをかける。小さいときは、それはそれは可愛らしかったのに、今じゃなぜかくせ毛が出てきて、普通くせ毛って歳と共に直っていくんじゃないの?小さいときから勉強、勉強だったからシャレっ気なんてみじんもないわたし。おばあちゃんまで「絵美はシャレっ気ないねぇ」だって知らないもん!オシャレって何だよ?!親はそんなの教えてくれなかった。いつでも
黒野 絵美 さん作 [231] -
愛さがし
朝いつものように赤いランドセルしょってアパートをでる。オレンジの古びたアパート。正面玄関をでたらすぐ左に曲がる。次の角をまた左に曲がると学校到着。うちは学校の真裏だからね。道を挟んで右側の小路から男の人が歩いてきた。「こっちおいで」手招きしてる。『知らない人にはついていっちゃいけません』な、なんで行っちゃうのぉ?!小路を入ってすぐ左がその人の家らしい。その人は玄関のドアを開けてわたしを中に入れる
黒野 絵美 さん作 [221] -
愛さがし
わたし、6歳。わたし、『神童』って言われてた。勉強できたから。学校のテストで100点以外とらなかった。運動神経も抜群だった。わたしと亜美は学年一のスポーツ万能コンビ。運動会の学年リレーでも男子を抜いて、二人がアンカーに選ばれた。ルックスもサイコー。まさに言うことなしの人生、親も鼻高々。学校終わったら亜美と二人でいっつも危険な遊びばっかりしてた。他人ん家の屋根に上ったり、幅10cmの柵の上走って競
黒野 絵美 さん作 [222] -
愛さがし
わたし、2歳。わたしが住んでたのはド田舎のM市。デパートなし。遊園地なし。コンビニなし。飲み屋なし。雪の中、真っ白な雪のカレーライス作って、ビデオカメラ片手のパパによちよち近付いてく。「これ、カレーライスだよ。これ、カレーライスだよ」夫婦の初めての愛娘。なんて可愛らしいんだろう。パパは1時間でも2時間でも休みなく愛娘をビデオにおさめる。あとで男の本領を発揮して、ビデオにミュージックをかぶせる。1
黒野 絵美 さん作 [189] -
愛さがし
わたし、0歳。冬の夜中に産まれました。ママがその時わたしに何て言ったか、パパがどんな顔してわたしを見たか…そんなこと覚えてないんだよね、ほんとは。お母さんのお腹の中にいるとき、あったか〜い水に包まれてて、お母さんが、「元気に産まれてきてね」って話しかけてくれた、へその緒からつながってお母さんがまだ見ぬわたしを愛してくれてるのが伝わってきたのを覚えています。…な〜んて神秘的なこと言ってみたいけど、
黒野 絵美 さん作 [224]
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