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トンさん さんの投稿された作品が10件見つかりました。
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TOMODATI?
僕が廊下で外を眺めてたらチョルスが息を切らしながら走ってきた。「おい、聞いたぜ。お前また告られたんだってな。」「誰から聞いたんだよ?」「イルスだよ、イルス。」「あンニャロー」僕が教室に視線を戻すと、イルスと目が合った。僕がイルスのほうに歩いていくと、イルスはピンときたのか、その場から逃げようとしたが、僕とイルスの距離は机一つを隔てただけだった。「てめぇチョルスに言ったな?」「てめぇがモテるからい
トンさん さん作 [175] -
TOMODATI?
「オーイ、サンスン。待ってくれ、君に用があるんだ。」「俺はお前に用はねぇよ。」「違う。俺、なんかお前を見てスッキリしたよ。」意外な言葉に僕は立ち止まって、振り向いた。そこにいたのは、イルスの家来なのだが、どっちかというとパシリに近い存在のシン・チョルスだった。「仕返しか?」僕がからかってそう言うと、チョルスは慌てて僕の言葉を否定した。「違ぇよ。俺って、ほら、その、あれだろ・・・」多分パシリだとい
トンさん さん作 [159] -
友へ
僕の名前はキム・サンスン小1から朝鮮学校に通っている。僕は朝鮮学校に行くまで自分が朝鮮人であることを知らなかった。だから幼稚園の友達は近くの日本学校に行くのに自分だけが電車に一時間も揺られながら、朝鮮学校に行くのかわからなかった。母に聞いたら何も答えず、ただ泣いていた。今考えるとあの涙は息子が遠い学校に行くのが心配して流した涙ではなく、近くの日本学校に行かせやれないという、悔し涙だったのかもしれ
トンさん さん作 [173] -
友へ?
僕は家族と同じくらい、大切な人を失った。この広い地球を見渡しても見つからない、大切な人。なにが彼を殺したのか。なんで彼が死ななければ、ならなかったのか。多分、この国の腐った制度のせいだと思う。在日朝鮮人の事など教科書に目くそほども、のせない腐った国。そうすると日本人は在日朝鮮人に関して、呆れるくらいに無知になる。無知は差別を呼び、差別は恐怖を呼ぶ。そしてその恐怖はどんどん膨張していって、手がつけ
トンさん さん作 [186] -
友へ送る唄?
携帯から音楽が流れている。 誰もいない部屋で仰向けになりながら、木村は聞いていた。 そっと口ずさんでみる。自然と瞼が熱くなる。―あれからもう1年―\r木村は目を閉じ、1年前の事件を思い出した。
まっつん さん作 [213] -
LOVERY2
学校の帰り。つるんで遊ぶ友達もいないし帰ることにした。いつもは本屋で立ち読みするのだが、今日は本を読む気分じゃなかった。坂道を下っていると、ウチの制服の女子が3人いた。その中の一人に目をうばわれた。スリーサイズも顔も身長も髪型もなにもかも俺のタイプだった。今まで日本人にこんな気持ちを持ったことはなかった。むしろ、日本人といえば憎しみと植民地時代の恨みをむき出しにして、殴りかかっていた。なんだこの
アールJエム さん作 [230] -
LOVERY
日本人なんざ片っ端しからぶっ殺してやる・・・今までの俺はずっとそう考えていた。彼女と出会うまでは・・・「李世英さん。」名前を呼ばれて辺りを見ました。教室には、40人の生徒がいる。「李世英さん。」もう一度名前を呼ばれた。「29ページを読みなさい。」国語の教師の成田に指名され、仕方なく読みはじめた。 入学してから一ヶ月が過ぎたが、俺に挑戦してきたアホどもは先輩を含め7名。勿論負けるわけがなかった。中
アールJエム さん作 [238] -
〜コヒャン〜第3話
ジンスはやっとの思いで家にたどり着いた。戸を勢いよく開け、中へ飛び込む。狭い家の中を見渡し、くまなく探したが、ジンナムがいる気配はなかった。ジンスは歯噛みをした。[どこ行ったんだよ・・・]ため息まじりに言った。仕方なく家を出て、町の方へ歩きはじめた。兄の行きそうな所を一人考えていると、寺の鉦が鳴った。はっとして辺りを見ますと、既に太陽は沈みかけていた。ジンスは泣きたくなり、その場に崩れた。今まで
アールJエム さん作 [180] -
〜コヒャン〜第二話
その頃世間では、安重根がハルビン駅で伊藤博文を銃殺して反日民族闘争の英雄になたったのも束の間、日帝は王宮である、景福宮を完全武装した兵で包囲し、条約に反対する者は銃殺するという卑劣な手段で韓国併合条約を結ばせた。また、当然国際条約なのだから、王の出席と王の印鑑が必要なわけだが、すべて極秘で行った。そして、条約締結から一週間後の8月29日、この日に声明を発表した。朝鮮民族はこの日を国恥日とし、過激
アールJエム さん作 [189] -
〜コヒャン〜第一話
人気のない町を一人の少年が歩いていた。歳はおそらく、まだ二十歳になっていないのだろう、顔にまだ子供の頃の名残がある。 端正な顔立ちだが、着ている服はつぎはぎだらけだった。その少年は、路地裏を通り抜けた。すると、目の前にのどかな田園風景が広がった。少年は畦道をあるいていった。 やがて山の前までたどりつくと、一件の古びた家があった。少年は無言で家の中へ入った。 少年はあたりを見渡す。 すると、中から
アールJエム さん作 [164]
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