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橋本ゆかり さんの投稿された作品が12件見つかりました。

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  • 春の雪

    この雪の向こう側にあいつがいるんじゃないか、とまた俺の名前を呼ぶんじゃないか、と俺はまだこの白い世界を捜しまわらずにはいられないんだ春のすべてが俺に微笑みかけたとしてもお前がいないなら長い長い冬を選ぶよあの日から時を動かさないで数えてみればケンカの数より抱きしめた数が涙の数より手をつないだ数が多かったはずなのにそれを越してしまうくらい涙が止まらないどんなに人混みに紛れても見つけられたはずなのにそ
    橋本ゆかり さん作 [323]
  • お祭り―三

    「よー!今頃来たの?これから花火なんだって。見ようよー」と笙子は矢継ぎ早に言った。「相変わらず笙ちゃんの行動スピードにはびっくりだよね。」「うん…」数人の男女中学生は駐車場に座りこんだ。偶然…とは言いがたい感じで優と村上は隣に座った。風は丁度よく感じられた。「部活が長引いて遅くなっちゃったよ。まったく、先生もこんな日に延ばすなよ、ってカンジだよな」村上は笑って言った。「マズイな、固まってるよ優…
    橋本ゆかり さん作 [193]
  • お祭り―二

    無情にも時間が過ぎていく。空はすっかり闇で満たされていた。涼しすぎる風まで吹いてきてしまった。「優〜、村上に告白すれば?お祭りのノリに任せて。」笙子がチョコバナナをパクつきながら言った。「そうだよ。…ってまだ来てないんだけどね。」菜摘はたこ焼きをほおばりながら言う。「あんたら…他人事だと思って…。」「つい、もどかしくって!だってこういうイベント時に何にもないっていうのも、さみしいから。」「あっ!
    橋本ゆかり さん作 [174]
  • お祭り

    優の町には秋に神社のお祭りがある。履きなれたスニーカーで家を飛び出して、友人と着いた神社で、優は溢れる光に目を奪われていた。ところせましと並ぶ屋台。走り回る子供たち。どことなくこもっている空気。ふたつ縛りの少女が優に話しかける。「村上君来てるといいね!」「…っ!な、菜摘…あんまり言わないでよね」実を言うと、図星なことを言われてしまい動揺した。ショートの少女も言う。「ははは…優は分かりやすいなー。
    橋本ゆかり さん作 [243]
  • あなたの恋です―7

    そしてクラスマッチ練習が始まった訳だけど…「桜庭声出せーっ!!」あぁっ早速怒られた!!たしかに下手だからそういうのぐらいはしっかりやらないと…「合唱部だろーっ!!」それはヒドイ!!合唱的な声で応援されたいか!?めちゃくちゃだよキャプテン!!…と人が苦労しているのを高みの見物と言わんばかりに見ているユウヒが一番腹立つ!!ところが2回戦目の練習試合の相手はなんと創君のチーム。ラッキー♪もうぶっちゃけ
    橋本ゆかり さん作 [285]
  • あなたの恋です―6

    「2年前―\r中学に入学して同じクラスになった。自己紹介で一番初めだったせいか、創君のことはなんとなく覚えた。クラスの親睦を深めるってことでみんなでバレーをやって―\r創君のボールが激突し―\r保健室に連れていってもらって―\rめっちゃ謝られた。それが出会いでした…」「で?」「それでホレた。」「今のどこにそんな要素あるんですか!!?」「礼儀正しい!!」…と多少ケンカになりかけたが、要するに一目惚
    橋本ゆかり さん作 [259]
  • あなたの恋です―5

    …まぁだいたいさ、こういうのってうまくいかないんだよね。なんとなく、そんなオイシイことなんかないよなって訳で創君とは別のチームだった。うん。分かってた…「ダメージ大きいじゃないですか。」できれば慰めていただきたいのですが…創君がキャプテンのチームは創君筆頭に盛り上がっていた。八つ当たりだけど無性に腹立つ。でもそれは好きだからってことで許して欲しいよね。「なんて身勝手な…」1日中隣にいたせいかユウ
    橋本ゆかり さん作 [226]
  • 伝わらなくても

    どうか変わらない君でいて優しいいつもの君でいて悪いところもひっくるめて。忘れない忘れないよ。苦しくたってかまわない悲しくたって大丈夫いつまでも気持ちが同じじゃなくても、忘れることなんかないよね。どうか幸せな君でいて優しいいつもの君でいて向こう側の見えないところにいても笑っていてほしいただそれだけ。『また明日』が存在しなくてもきっと会える。またいつかふさわしくなるその日まで、頑張りたい、そう思える
    橋本ゆかり さん作 [351]
  • あなたの恋です―4

    学校に着いて、部室こと音楽室へ向かった。私は合唱部に入っている。発声のために腹筋をやったりしている。背筋ダメでも腹筋なら任せろぉ!!と朝から意気込んでやっている。もちろん放課後も。学校の行事としてはもうすぐクラスマッチがある。みんなヤル気ないふりしているけど、やたら負けず嫌いのうちのクラスはかなり練習するのだ。素直じゃないなぁ…体育の授業などでチームを決める。3年生はバスケ。「バスケってことは創
    橋本ゆかり さん作 [264]
  • あなたの恋です―3

    まぶしいのは珍しく晴れた梅雨前の空のせいなのか、私だけにしか分からない何かなのかは謎だけど。「青山 創(そう)君ですね。同じクラス、同じ係の。」ユウヒが代わりに言ってくれちゃったよ☆心読めるって超怖い☆不思議と、これから教室で会うって分かっているのにこんな朝の一方的な出会いが、学校への気だるさを吹き消していく。非現実な隣は相変わらず存在したままだけど…「創君のこと好きなんですよね?行ってみればい
    橋本ゆかり さん作 [292]
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