携帯小説!(PC版)

トップページ >> みるく さんの一覧

みるく さんの投稿された作品が96件見つかりました。

 
  • ナイト・オン・ドラグーン【103】話『回想、18年前の過去』

    幾年もの間、意識は遠い闇にあった。感じることもできず、見ることもできない。視覚、聴覚、嗅覚、感覚、味覚。全ての機能を突然失ってから18年の月日が流れた。ただ生きているだけの意識。永いこと闇の中にいると自分の名ですら忘れてしまうような気がした。失ってはならない記憶さえも。あと少しだけこの苦痛に堪えられるのなら、まだ自我を保っていられる。18年前、人間の友との交わした誓いを無駄にしないためにも。封印
    みるく さん作 [185]
  • ナイト・オン・ドラグーン【宿敵・不吉な前兆】102話

    『な、なんだよこれ…』降り立つ先の戦場と化していた中庭は壮絶な光景が広がっていた。転がる兵士達の骸はもちろんなのだが、仲間三人の姿が見当たらない。辺りを見渡す。『アイン!』マナの声が遠くから響いた。その声の方に駆け寄る。マナがリオを抱え、座っていた。『リオ!無事か!?』閉じていた瞳が開き、リオを覗き込む。『アインさ…ん?あはは…ドジっ…ちゃった…ぅ』『リリーナとゴンザレスは!?』どこを見渡し
    みるく さん作 [209]
  • ナイト・オン・ドラグーン【101】話『脱出』

    砕けた天時の鍵”聖砂漏”は砂塵となり舞った。ジークは守護しなければならない最期の鍵を自ら破壊し、鍵の消失によりその影の体も消えつつあった。消え逝くジークの甲高い笑い声が響く。『滅びよ…』言い残しジークは完全に消えた。『終わりましたね…』マナがつぶやく。『ぁあ…これでやっと。』『封印騎士団の領主を伐ったんです、早くリオ達の加勢に行きましょう』そうだった。下の広場ではまだリオ達が応戦している。
    みるく さん作 [189]
  • ナイト・オン・ドラグーン【100】話『最後の鍵』

    扉を抜けた先は上階へと続く階段が続いていた。全力でアインとマナは駆け登る。エリスを死なせてしまった…それも自らの手で。胸の鼓動が激しくうっている。今にも食い破れそうで、鋭く痛んだ。駆け登る足の疲れも忘れ、さらに駆ける。階段を登り上がった先に扉が現れた。それを躊躇なく開け放つ。この先に奴が待っている。エリスを盾にしたあいつがっ!『しばし、遅いではないか?』ジークの姿を認めた瞬間、言葉を投げ掛けら
    みるく さん作 [216]
  • ナイト・オン・ドラグーン【99】話『エリス』

    −『ジーク、やはりお前が最後の守護者だったか…』あの奇妙な手応えの正体はこれだったのかと納得する。いずれにしても、もう終わりだ。次の一撃で終わらせる。アインは大きく踏み込んだ。−『これで…終わりだ!!』−『ふふっ』ジークが不気味に笑う。その右腕が不自然に伸びるのを見たと思った。が、構わずアインは剣を突き出す。−『…ぅっ』剣の先端が何かを捉えた。さっきの妙に手応えではない、人間を刺したときの…
    みるく さん作 [224]
  • ナイト・オン・ドラグーン【98】話『黒き影の正体』

    張り詰めた空気がただ重く、体にのしかかる。−『本当に…本当にそう言い切れるのか?エリスは封印騎士団がやっていることすべて知っているのか!?』逃亡を図った村人を処刑し、村への水を止め、或は星の光すらない闇の中での生活を強いる。そんな実態を知っているのか。訪れた村や町で聞く封印騎士団の評判は最悪だった。騎士団員は蛇蝎の如く忌み嫌われていた。何もかも、アインが騎士団を離れて初めて知ったことだった。−『
    みるく さん作 [176]
  • ナイト・オン・ドラグーン【97】話『衝突』

    入口を固めていた護衛兵を倒し、ようやくアインとマナは天時の城の扉を開け放った。赤い絨毯がまっすぐに白い内扉まで続いている。他に兵の姿はない。外ではまだリリーナ達が応戦しているというのに、内部は静かだった。−『あの扉の中が神殿になっています。たぶん…』低く告げるマナの声がひどく緊張している。杖を構えたまま、マナがゆっくりと歩を進める。何かの気配を感じるのだろうか。最初の頃は気付かなかったが、マナは
    みるく さん作 [197]
  • ナイト・オン・ドラグーン【96】話『竜眼の男、再び…』

    アインとマナが城門までの階段駆け登ったのを見送った後、リリーナはまだ敵兵で溢れている前方を促す。−『呆れた数…』軽く溜息を吐く。−『ちょーっと、ちょーっと!リリーナってば!加勢してよね』リオが四方から来る剣や槍、斧などを身軽に翻わしながら応戦している。わかった。と頷き、杖を携えた時だった。−『こんな糞チビガキどもなどにぃぃ!!』背後で敵兵が唸り、武器をリリーナへと振り下ろす。それを前へ飛び退き、
    みるく さん作 [178]
  • ナイト・オン・ドラグーン【95】話『助っ人』

    −『でやぁぁあ!!』アインは剣を横に振り抜く、密集する鎧の群れが吹っ飛ぶ。四方からまた兵士達が押し寄せてくる。また払う。マナの放つ魔法の爆風が残りの鎧を薙ぎ払っていった。それを幾度も繰り返しながら、じりじりと天時の入口まで進む。いちいちトドメは刺さない、キリがないからだ。とりあえず戦意を削ぎ、動きを鈍らせればそれでいい。見渡せば気が遠くなりそうな数だが、全てを倒す必要はない。−『アイン!』マナ
    みるく さん作 [188]
  • ナイト・オン・ドラグーン【94】話『天時の城−中庭』

    −『見えた!天時の城が』レグナの背越しにアインが身を乗り出す。見慣れた風景、建造物。長年過ごしてきたあのアンクレット城が最後の鍵だとは、アインは思ってもみなかった。だが、やがて確信へと変わっていった。−『なんて数だ…』絶句。何故なら天時の城周辺を地上部隊が埋め尽くし、取り囲むように五つの砲台が設置されていた。太陽の陽射しにより黒光りしている。−『このままじゃ狙い撃ちにされます、降りましょう!』
    みるく さん作 [164]
 
サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス