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じゅりあ さんの投稿された作品が208件見つかりました。

 
  • この愛の結末(14)

    彼は「はい」と言って電話に出たんだと思う。…けど、私の叫び(呼び)声でそれは全く聞こえなかった。三浦さんは、ホントに5分くらいで駆け付けてくれた。息を切らして片手に携帯を握り締めたまま…。「大丈夫、落ち着いて」玄関で座り込んだ私を抱き締めて背中を擦ってくれる。三浦さんは暖かくて、私はすっかり身を委ねていた。「良かった…松本さんに何もなくて…」私のソファーに二人並んで座ってる。ネクタイを緩めている
    じゅりあ さん作 [198]
  • この愛の結末(13)

    さっきから三浦さんが気を使って色々と話をしてくれてる。子供の頃の事とか、ウチの会社に勤める前の話とか。私は相づちを打って、「ウチもそんなでしたよ〜」とか言いながら笑ってた。家に着く頃には、だいぶ気が楽になった。「何かあったら連絡して?すぐに駆け付けるから」その言葉が嬉しくて、でも「ホントですか〜?」なんて聞き返す。「うん、5分で駆け付ける」冗談なのはわかってるけど、元気付けてくれてるのが伝わって
    じゅりあ さん作 [180]
  • この愛の結末(12)

    黙って耳を傾けていた彼はすらりとした長い腕を組むとゆっくり口を開いた。「心当たりとかは…ない?」思い返しても、私自身、恨まれるような事をした覚えはないし…。私が頷くと、三浦さんは又、考えるような体勢を取り「とても言いにくい事なんだけど…良いかな?」私に了解を得るとそのまま続けた。「この間の彼…気を付けた方がいいと思う」「え…?」…梓?戸惑う私。だって、いくら何でもここまでするかな…。「そう思いた
    じゅりあ さん作 [160]
  • この愛の結末(11)

    それは差出人の書かれていない手紙。少し厚みがあるそれの封を開けた。カサッ…。中から出て来たのは大型のスカーフ。(誰だろ?こんなの送って来たの…)もう一度封筒をじっくり確認する。?よく見たら、これ…消印がない。誰かがわざわざウチに?初めはその程度にしか思わなかった。けど、その日だけじゃなかったんだ―。二日目、同じ封筒に同じスカーフ。ただ初めと違ったのは、赤い染みのような物が付着していた事。「何これ
    じゅりあ さん作 [204]
  • MARIA〜人魚の恋〜(14)

    「うっ!」ゴボゴボッ…!人間になったマリアに、海の底は息がもたず、慌てて海上へと向かった。バッシャッ!!「…っあ〜、苦しかった〜!」水中で苦しいと思ったのは生まれて初めてだが、それすらも新鮮で嬉しくなる。早くサイファを探さねばと、砂浜へ向かう途中でハッと気付くマリア。彼女は自分の体に目を落とす。真っ裸だからだ…。どうしましょう!と、辺りを見渡すが、身に付けられる衣服など見つかるはずもなく…。ガク
    じゅりあ さん作 [176]
  • MARIA〜人魚の恋〜(13)

    「わかったわ…。わたしの寿命、貴女にあげる。だから…今すぐ人間に!!」「マリア!!」後ろでシュリーの止める声がしたが、マリアの決心が揺らぐ事はなかった。間違いでなければ、サイファの気になる相手は自分だと淡い期待を持っていたから。「本当に良いんだね?」魔女の最後の確認に頷く。そして、心配そうな友に微笑みかけると言い聞かせた。「シュリー、わたしは大丈夫だから心配しないで。それと…この事、パパには内緒
    じゅりあ さん作 [160]
  • MARIA〜人魚の恋〜(12)

    「…貴女が願いを叶えてくれると言う…魔女…?」目の前に現れた女性に問い掛けるマリア。「そうとも呼ばれてる様だね。…ん?あんた、その顔…」魔女は、ゆっくりとマリアに近づきまじまじと見渡すと何か言い掛けた。…が、マリアにすればそんな事はどうだって良かった。「お願い!私を人間にして!」魔女にすがるように頼む。魔女は少しばかり考えていたが、やがて口を開くとこう言った。「良いだろう…。ただ条件があるよ」マ
    じゅりあ さん作 [210]
  • MARIA〜人魚の恋〜(11)

    シュリーの言葉にマリアは息を飲んだ。わかっている…。結ばれる事はないと。傷つかない様にと、シュリーが気を使って言ってくれてる事も。わたしが人魚だから…。人魚…?人間なら良い…?ポンッ!マリアは思いついたかの様に手を叩くと言葉にした。「そうだ人間になれば良いんだ!」突拍子もないマリアの発言にシュリーは目を丸くする。「マリア…まさか…」そしてシュリーの予感は的中するのである。そこは薄暗くて怪しい空気
    じゅりあ さん作 [185]
  • MARIA〜人魚の恋〜(10)

    「私に気になっている相手がいて…」サイファの言葉にマリアの体がピクッと動く。「嘘ですわ!お義父様もお義母様もサイファ様にその様な方はいらっしゃらないとおっしゃってました…!ユラに…ワタクシに何か不満がお有りなのでしょう…?」自分に不満があるならば直せば良い。けれど、他に想い人がいてはどうにもならないと思ったからだ。涙ぐんでサイファの肩を持つユラ姫。「いいえ、貴女に不満などは一切ありません」キッパ
    じゅりあ さん作 [157]
  • MARIA〜人魚の恋〜(9)

    驚いたマリアは手を大げさに振るいサイファが近づくのを拒んだのだが、彼は微笑むと「構いません」と歩み寄って来た。と、その時―\r「サイファ様―?」幸か不幸か、女性の声がして彼はマリアから目を逸らした。その隙に再び姿を隠すマリア。「サイファ様、こんな所にいらしたのですね。…一体、何をなさっているのですか?」「ユラ姫」煌びやかなドレスを纏った女性がサイファの前に姿を見せる。「あ、あぁ。何でもありません
    じゅりあ さん作 [133]
 

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