トップページ >> じゅりあ さんの一覧
じゅりあ さんの投稿された作品が208件見つかりました。
-
君だけを(10)
あれから井上が来ない。教室にも、もちろん美術室にも…。(調子悪いのか?)毎回必ず休憩時間に見に行くけど、アイツの姿はない。電話したいけど、番号知らないじゃん。思えば私、アイツの事知らないんだ。アイツが絵を描く事以外なんにも。今も美術室へ行って来たけど、やっぱりそこに井上はいなくて、引き返した。自分の椅子に座って、サヤやら他の子と何気ない話をしてるとこだった。ケンちゃんが教室に入って来て、教壇に立
じゅりあ さん作 [229] -
君だけを(9)
目が覚めたら、額に何か張りついてた。(何だコレ…)剥がして見る。『最高!!(≧ω≦)By加島』……。「アイツ…」若干、顔を引きつらせる俺。けど、それも束の間で次の瞬間には笑ってしまった。人に見られたらやばいな…。加島は、俺とは正反対だ。明るくて、いつも元気で…。それが実は羨ましかったり。多分アイツは知らない。俺自身の気持ちを。今みたいに会話を持つ事なんか永遠にないと思ってた。それで良い様な気もし
じゅりあ さん作 [247] -
君だけを(10)
あれから井上が来ない。教室にも、もちろん美術室にも…。(調子悪いのか?)毎回必ず休憩時間に見に行くけど、アイツの姿はない。電話したいけど、番号知らないじゃん。思えば私、アイツの事知らないんだ。アイツが絵を描く事以外なんにも。今も美術室へ行って来たけど、やっぱりそこに井上はいなくて、引き返した。自分の椅子に座って、サヤやら他の子と何気ない話をしてるとこだった。ケンちゃんが教室に入って来て、教壇に立
じゅりあ さん作 [230] -
君だけを(9)
*mikoto*目が覚めたら、額に何か張りついてた。(何だコレ…)剥がして見る。『最高!!(≧ω≦)By加島』……。「アイツ…」若干、顔を引きつらせる俺。けど、それも束の間で笑ってしまった。人に見られたらやばいな。それよりも、まだやるべき事がある。俺は再び鉛筆を取り出すと、ページをめくりその上を走らせた。早く早く時間がない―。
じゅりあ さん作 [235] -
君だけを(8)
井上も、調子が良いのか最近は休まず来ていた。私が来るようになって一週間くらいか、さすがに「暇人」と罵られたけど。どーせ、暇だし(笑)井上みたいに特別やりたい事がある訳じゃない。当然、将来の夢もある訳がなく…。一度聞いた事があった。「井上はやっぱ画家になりたいの?」答えはイエスだ。「井上ならなれるね!絶対」お世辞じゃない。なれるよ、絶対。「だから早く、それ見せてよ」スケッチブックを指差すと、「カン
じゅりあ さん作 [254] -
君だけを(7)
今日もまた、あの美術室へ足を運ぶ。「出来た!?」「……」黙って手を動かしてる辺り、まだなんだなと勝手に解釈。「その男の人見た事あるよーな気、するんだよね…俳優?」私はスケッチブックに目をやった。ピクリと反応して、目を落としたまま「モデル」と答える井上。「どーりで、綺麗だと思った!でも、何でその人を描いてんの?」「…好きだから」(へぇぇ)「まさかそっちの気があるとは…」「違うわ!」井上にしてはすか
じゅりあ さん作 [239] -
君だけを(6)
(あれ…咳止まっちゃった?)井上はゆっくり立ち上がると振り返り、「別に…怒ってる訳じゃねーよ…」それだけ言うとまた、背中を向けた。(なんだ…)拍子抜けしてしまう。(なんだ、なんだ〜、多分こいつ、ただの恥ずかしがり屋なだけなんだ…)「ははっ!」「何笑ってんだよ」「や、別に、ククッ…」井上が顔を赤くして睨んでる。あ〜、あの井上君が…クール振ってる井上君が、実は恥ずかしがりだとは…。(誰も知らないんだ
じゅりあ さん作 [285] -
君だけを(5)
井上は光より早く(嘘)スタンドごと隠すと軽くこちらを睨んで来た。「ゴメンって〜!」思った通りの反応だ。「ちなみにもう一つ謝るわ」この際だから言ってしまおう。「実は、昨日見ちゃったんだ☆アンタのソレ」スケッチブックを指差すと、井上は手を止めてこっちを見た。「や〜、アンタ滅茶苦茶上手いじゃん。隠すのもったいないよ」笑って肩に触れようとすると井上が口を開いた。「…んで、勝手に見てんだよ」怒ってる。「だ
じゅりあ さん作 [299] -
君だけを(4)
絵に見とれすぎてチャイムが聞こえてなかった私は、教室に戻ると本日二回目の説教を受ける事になった。「何やってんのぉ〜!」隣で爆笑しているサヤ。私はボケーっとして無意識に井上の席を見たが、そこにアイツの姿はなかった。(早退…?)放課後、帰る準備を済ませて教室を出るとまたもやケンちゃんに呼び止められた。「井上だがな、あの後いつもの喘息が出たそうだ。また明日、来るようだったらちゃんと謝っとけよ」「はぁい
じゅりあ さん作 [474] -
君だけを(3)
私はクセでポケットに手を突っ込んだ。「あ!!」「どした?」慌ててポケットの中を探る。「ない!」「何が?」「生徒手帳!」いつもポケットに入れてるから机やカバンにはない筈…。「落とした?」「多分…。ちょっと探して来る!」駆け出した私を見てサヤが「おっちょこちょいだねぇ」と呟いた。「どこだよ〜(汗)」通った道を辿って捜し回る。(休み時間終わっちゃうじゃん)ガラス割って説教受けるし。(あ、美術室)思い出
じゅりあ さん作 [398]