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tilt さんの投稿された作品が7件見つかりました。

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  • 世路〜ゼロ〜4

    生きる目的などこの男にはない。しかし、皮肉なことに、そうであるが故に自由だ。 人目を気にする必要なんて無い。もはや生きる屍ならば、法や秩序など何の意味も持たなかった。 広場での騒ぎを聞き付けた憲兵に怒鳴り付けられ、毟るように髪を鷲掴みされ、ゴミを扱うように蹴倒されても、かけらほどの自尊心すら遠の昔に無くした男にとっては、気にするほどの出来事ではなかった。 先程の広場の目と鼻の先にある街
    tilt さん作 [278]
  • I CAN

    できるよ、できる。なんでも、できる。できないことからはじまって、どんどんどんどんできていく。だから………できるよ、できる。なんでも、できる。
    tilt さん作 [242]
  • 世路〜ゼロ〜3

    ふと周りを見渡すと、自分が濃縮された嫌悪感で精製された飽和状態の空気の中に立たされていることに、男は気付いた。 男はただ、皮肉めいた笑みを浮かべた。 世の中は今、こうした自分のような者ばかりで溢れている。人生を愉しむことを忘れ、絶望や悲しみさえもさも無かったことのように振る舞い、そんな状況を打破しようと世に反抗するわけでもなく、ただ蠢くだけの者達…… 街はまるでそんな時代を逆行している
    tilt さん作 [257]
  • 世路〜ゼロ〜1

     世には、「終末無き始まり」ということがある。 歴史の流れを創ることは、まるで同じことの繰り返しのようだ。 世界は、悲壮と絶望の塊だ。一見、夢を売るかのような華やかな街も、中身は人間の儚さや脆さによって創造された、言わばただの「逃げ場」ではないか。 男は、そんな時代の、そんな街にたどり着いた。 わずか三十年の人生のほとんど、自らぼろ雑巾のように扱ってきた。度重なる戦で幼くして家族を失った。たった
    tilt さん作 [292]
  • 世路〜ゼロ〜2

    【エルドラド】……人々の絶望犇めく中で、この世の最後の楽園を思わず想像せざるを得ない響きだった。 男は、おそらく街の中央部にあたるであろう、石畳の広場の噴水に頭を突っ込んだ。 周囲にいた者は、彼の突然の行動に驚き、侮蔑と憐れみの眼差しで男をまじまじと見ていた。男のような乞食はこの街にも大勢いたが、たいていは人気のない裏通などに身を潜めているもので、彼みたいに人が集まる公共の広場で、しかも何
    tilt さん作 [276]
  • VOICE

    こえはでない。このでないこえ。どうしてくれよう。でないこえ。あしたもきっとでないこえ。どうせきこえないいや…………じぶんがそうおもってるだけだ……あしたはだそう。だしてみよう。この【でないこえ】
    tilt さん作 [298]
  • 世路〜ゼロ〜

     世には、「終末無き始まり」ということがある。 歴史の流れを創ることは、まるで同じことの繰り返しのようだ。 世界は、悲壮と絶望の塊だ。一見、夢を売るかのような華やかな街も、中身は人間の儚さや脆さによって創造された、言わばただの「逃げ場」ではないか。 男は、そんな時代の、そんな街にたどり着いた。 わずか三十年の人生のほとんど、自らぼろ雑巾のように扱ってきた。度重なる戦で幼くして家族を失った。たった
    tilt さん作 [316]
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