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あこん さんの投稿された作品が101件見つかりました。

 
  • らぶふぁんとむ14

    恵一は慣れた手つきで朝食を準備する。隣りでは、半透明で体が浮いている幽霊全開な珠希がその手元を眺める。珠希が恵一の住むワンルームに訪れてから数日が過ぎた。最初の頃はいろいろとあったが、今ではもうお互いに慣れきっている。「タマ、皿取ってくれ。」恵一にタマと呼ばれる事も。「はーい、あ・な・た。」珠希がまるで新婚のように振舞うの…は違う。「去れ、悪霊。」「ひどい!」とにかく、二人で暮らす事は自然になり
    あこん さん作 [229]
  • らぶふぁんとむ13

    「そういえば恵一。」一緒に登校する事になった孝太が思い出したように口を開く。「宮田さんの話、覚えてる?」「そりゃ、ついこないだの事だし。昨日黙祷させられたし。」話題の中心である珠希は道行く野良猫に喧嘩を売っているが。「どうもね、ただ落ちただけじゃないかもしれないんだって。」「はぁ?気付いたら落ちてたんだろ?」「…宮田さんもそこまで抜けた人じゃないと思うけど。」事情を知らない者が聞けば勘違いをする
    あこん さん作 [201]
  • らぶふぁんとむ12

    時間をかけて作った料理というものは美味い。恵一は朝食を摂った後、早起きした事を嬉しく思う。「煮物は美味く出来たし、天気はいいし、こないだ安売りで買ってきた鮭も旨いし最高だ!」そして何より、珠希を翻弄した事だし、と恵一は心の中で付け加える。当の珠希は、十数分前に散歩に出ている。少々不貞腐れて。恵一が学校に向かおうとした時に帰ってきた。「お帰り、さっそくだが行くぞ。」「はーい。」珠希の機嫌はすっかり
    あこん さん作 [222]
  • らぶふぁんとむ11

    「幽霊ならなんでも許される、て訳じゃねぇぞ。」何度目かの貞操の危機を味わった恵一は鮭の切り身を焼きながら、苦々しく呟く。「だから違いますってー。」その斜め上にふわふわと浮かんで恵一の視線から逃れる珠希。「寝顔を見てただけですよ、早く目が覚めたんで。」「…あれは近すぎだろう。」あと数秒目覚めるのが遅ければ、何事かあっただろうと恵一は思う。「とにかく夜這い禁止。」「だから違うと。」寝る時は盛り塩でも
    あこん さん作 [191]
  • らぶふぁんとむ10

    「ふと思いました。」恵一が野菜炒めを食べていると、食卓に一緒に座っていた珠希が突然声を上げた。「…何を。」恵一はアサリの味噌汁を啜りながら珠希を視線のみで見上げる。「私って写真とか大丈夫なんでしょうか?」「…写真?」問いの意味が理解出来ず、恵一は椀を置く。「ほら、私って鏡に映るじゃないですか。」珠希が窓ガラスを見れば、そこには珠希の姿が闇にぼんやりと映る。「あぁ、よく言うな。幽霊は鏡や写真に姿を
    あこん さん作 [194]
  • 幕の降ろし方

    「不満です。」高崎美玖が呟く。「何が。」その対面に座るは笠木広人。「同じく不満です。」さらに続けるは間宮鈴子。「だから何が。」広人は訳も分からずに嘆息する。「カナちゃんは何気に絡んでたのに。」「作者の気紛れだ、しょうがない。」落ち込んでいる美玖に掛ける言葉は広人には思い付かない。「私は匠の幼馴染みとしていろいろあるはずだったのに。」「普通すぎたからな。由良先輩の方が面白かったし。」鈴子にも同様で
    あこん さん作 [276]
  • 素敵な恋の見つけ方29(完)

    「なんか前作の補完になってしまったこの作品。」でも、あくまで篤の物語。俺の名は片桐篤。何か、恋愛というものを超越したものに出会った気がして、心が暖かくなっている。夏休みも終盤に入り、我が家に客の訪れを示すインターホンの音が響く。「久し振りだな、マイブラザー。」お前の兄弟になった覚えはない。現れたのはオタクとして立派に生きる久保匠。「帰ってきてたのか。」「あぁ、一昨日帰ってきてたんだがな。昨日はや
    あこん さん作 [321]
  • らぶふぁんとむ9

    恵一は倒した机を直しながら珠希を睨む。ところが珠希はにこにこと笑顔で座っている。恵一は珠希を睨みつつ、彼女が座る席へ自分の鞄を置きに行く。変な行動は一切ない。そこは恵一の席だ。不機嫌を装った恵一の顔を、珠希は笑って見上げる。恵一は小さく手招きだけして、廊下へ向かう。サインを理解したか珠希もふわふわとついて行く。珠希が通る寸前に恵一は扉を閉めたが珠希は問題無くすり抜ける。「…なんで人が通るのに閉め
    あこん さん作 [202]
  • らぶふぁんとむ8

    月曜の朝。自分の通う中学校に向かう恵一。特におかしな所は無い。あるモノを除いては。「俺の後ろをふわふわと漂うなよ。気になるだろ。」「気にしちゃダメです。私は恵一くん以外からは見えないんですから、独り言を言ってると誤解されますよ?」珠希は両手を前でぶらりと下げて、所謂幽霊のポーズを作る。「…なら、気になる行動を取るな、って言ってるそばから!」振り返れば、珠希は道端の野良猫と睨み合っていた。猫には姿
    あこん さん作 [185]
  • 素敵な恋の見つけ方28

    「この物語は篤の心の成長の物語。」あとがきモードに入る。まだ終わりは見えないが。俺の名は片桐篤。とにかくいろいろな人に話を聞こうと思い始めた。「なんでそこで和真が出てくんのよ?」笑顔で問うのは宇崎由良先輩。「あ、いえ。和真先輩はどういう直線なのかな、て。」田辺和真先輩は、由良先輩とは少し離れて並び歩きたい、と言った。それはきっと恋愛感情ではない。「…和真、か。」由良先輩は、身近にいる異性の事はど
    あこん さん作 [221]
 
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