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ゆうた さんの投稿された作品が4件見つかりました。
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ピンクと水色3
中学時代に続けていたタダシのテニス部で築いた手首のスナップが効いたのか、銀色のヘラは丸く仕上がった食べ物を下から空中に持ち上げ空を裂くように内側に回転させた香ばしいお好み焼きの匂いが一面に広がる『タダシ〜』俺は甘えた声をだした良からぬ不安を感じたタダシはぎこちなく返事をだす『な、何だよ』『俺しばらく彼女いないじゃん?だからあ…女紹介してよッ!ほらっバイト先に女子校生入って来たって言ったじゃん!そ
ゆうた さん作 [144] -
ピンクと水色2
そこのお好み焼き屋は俺とタダシの間の穴場となっていた 名古屋駅から徒歩15分で利便性があり、更に味も美味いしあの辺りの土地にも関わらず値段もかなり安いもし俺が女を紹介して貰った時、必ずそこで落としているあそこほどコジャレた店は滅多に俺も知らないし、その雰囲気がそうさせているのかもしれない俺はたわいない会話をタダシと続けながら店へ歩く最近できたスパイラル型の専門学校の横を威圧感を感じながら通る『相
ゆうた さん作 [128] -
かべ
電車がきた車掌のアナウンスが構内に響きわたる『1番線より犬山行き急行が参ります』俺は前に並ぶ親父どもと歩幅を合わせた車内に乗ると空き座席を見つける事に懸念するしかしどこも満席だ車内は嫌な湿気の匂いで溢れている背中は汗で湿っている気持ちが悪い白いカッターシャツに赤と緑のストライプのネクタイは緩くしめてある人差し指に銀の指輪茶色いベルトに腰パン耳にはリングのピアスを2つ昔彼女だった人に言われた事があ
ゆうた さん作 [176] -
ピンクと水色
改札を出た。1年繰り返している動作なので、無意識の内に定期券を、愛用しているブランドの財布に収めていた。普段と同じ帰路をたどるので足は昨日と同じ方向に進む。途中にあるマクドナルドやドトールに魅力を感じないのは毎日見慣れたせいだろう。地上に続く階段を上る。俺は毎日名古屋駅から歩いて自宅へ帰っている。地味な都会暮らしに満足しているが、日常化された生活に不満も抱いてる。階段を上りきるや否や、路上禁煙地
ゆうた さん作 [218]
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