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林芳さんの投稿された作品が18件見つかりました。
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異界の住人?
「ほら、着きましたよ」「え?」「はれぇ…」茫然自失のうちに私と大橋由紀江は、白虎と出会った川沿いの土手にいた。すぐ隣には、笑顔の玄武老人。少し離れた場所では朱雀と中原健次が何やら親しげに話し込んでいる。「ひゃあっ!」「う〜ん、…やっぱり」「いきなり触んないで!」「愛ちゃん、卑弥呼と全く同じ感触だな…」「はぁ?」「どゆ事?」いきなり触られて怒りを爆発させる寸前に、いなす感じで呟く白虎。私達は思わず
朝倉令 さん作 [633] -
異界の住人?
『さて、後は私の仕事になりますかね』雷鳴のように轟く声に続き、足元の巨大な甲羅がズシリと地響きを残しながら移動を始めていく。「仕事って…?」(津波を止めなくてはなりません。港の沖合まで参りますよ)「津波! そんなに大きな地震だったんですか?」(愛さんの感情の振幅に比例してますから、なかなかのものですね)「愛さん、ヒステリー起こすとチョー激しいから…。これに懲りて、今後は改めた方がいいですよ?」
朝倉令 さん作 [529] -
異界の住人?
「ふぅむ、…この辺りが震源の様じゃ」高みから地上を見下ろしながら呟く朱雀。その巨大な翼がゆるやかにはばたくたびに、中原健次の頭髪や衣服が烈風にあおられる。「うわっ!うわっ、…す、朱雀さんよ…。落とさねーでくれよな」「おお、忘れておった。丁度よい、そこで我が力を存分に見ておれ」セスナ機ほどもある朱雀の体が《カッ》とまばゆい閃光を放ち、太陽光を凌ぐ強烈な光が地表の一点目がけて収束する。「おわっ!…な
朝倉令 さん作 [654] -
異界の住人?
「うわわわっ!な、何しやがんだこのクソオヤジ!」「ふぅむ…。口の減らん奴はな、寿命が縮むのが道理であろう?」「いいから早く降ろせ!」「ほう、左様か」中原健次の怒声を耳にした朱雀は、地表がきれいに丸く見えるほどの高みで掴んでいた背中をパッと離す。「お、おい!マジかっ!うわああああぁぁぁー…!」絶叫の尾をひいたまま隕石のように落下する健次。そのざまを冷ややかに眺めていた巨大な鳥は、頃合いを見計
朝倉令 さん作 [583] -
異界の住人?
「よう、白虎さん。へへ、…愛は俺に触られる方を選んだぜ。 まぁ、男らしく諦めな」「な、何言い出すのっ!」「えええーっ!!愛さん達がそんな関係だなんて……。かなりショックぅ…」「だーかーらーっ、違うっていってるでしょーっ!由紀江まで、も〜っ!」「まぁまぁ、叫ぶのはおやめなさいな。この幻界では精神(こころ)の動きが形を結びますからね」私達がいさかいを始めたとみるや、玄武のお爺ちゃんが柔和な笑顔で止め
朝倉令 さん作 [623] -
異界の住人?
“ゴオオオォー…ッ”凄まじい唸りをあげて風が耳元を通り過ぎる。私達は立ち塞がる障害物を木っ端微塵に砕きながら疾走する白虎の背中で、人間の姿を取っていた時との激しいギャップをまざまざと思い知らされた。同じ景色でも、青竜の時とはかなり違って見える。(もうじき到着だよ)「あ、はいっ!」頭の中で響いた声に普通に返事をしたつもりが、風の唸りにかき消されて自分の耳には届かない。思わず、横目で中原健次と大
朝倉令 さん作 [655] -
異界の住人?
「あー…、良く寝た。cカツプ…じゃないや、愛ちゃん奇遇だね?」「ちょっとお!…やめてよも〜っ」「うへぇ…、マジだったんかよ」「本当にすけべーな顔してますね、このヒト」「眼鏡のお嬢さん、…初対面からキツイなあ、全く」どうやらお昼寝は、白虎にとって日課みたいだ。…運命の出会いじゃなくてホッとした。「あのさ、白虎さん」「ん?何かな」「俺も一度でいいから異次元の世界に連れてってくんない?」「構わない
朝倉令 さん作 [684] -
異界の住人?
「も〜…っ、本当なんだからぁ!あたし本物の白虎と青竜をみたの!!」「はいはい、姫のおおせの通りで…」「愛、それ新しいSF小説のネタだろ? …ナイショでストーリー教えろよ。な?」「だから何回も言ってんじゃない、事実だって…。由紀恵も健次もひとの話ちゃんと聞きなさい!」「じゃあ、質問イチ〜。どっちがイケメンですか?」「もう、青竜さん圧勝!クールで素敵なの♪」「それ、ぜってー妄想。それとも、…フロイト
朝倉令 さん作 [702]
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